働く母親と階層化 の商品レビュー
2016〜2020、未就学児がいる首都圏在住の母親55名にインタビュー調査。ジェンダー秩序に抵抗しつつも、学歴や職業に関わらず子供中心主義を強く内面化している。学歴や収入が高ければ、母親業(家庭教育や食事)と仕事のジレンマ解決に資源が使えるが、非大卒女性は負担が重く選択肢も少ない...
2016〜2020、未就学児がいる首都圏在住の母親55名にインタビュー調査。ジェンダー秩序に抵抗しつつも、学歴や職業に関わらず子供中心主義を強く内面化している。学歴や収入が高ければ、母親業(家庭教育や食事)と仕事のジレンマ解決に資源が使えるが、非大卒女性は負担が重く選択肢も少ない。子育て罰と呼べるような日本の状況を、意識・各種機関・政策・教育・食事の社会化で変えるべき。 先行研究で、日本の女性の状況が様々に調査・分析されてきたことを知りました。何も問題として認識されず、現状把握だけで終わってきたのか、と思いました。
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国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→ https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11536656
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無料塾や子ども食堂から感じる実感にかなり近い。たぶんこういうまとめ方になるんだろう。高卒同士で結婚するパタンのお母さんたちを思い出しながら読んだ。
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学術書を読みなれていないと、やや難解かもしれない。が、先行研究になかった知見がいろいろ書かれていて興味深く読んだ。とくに非大卒・非正規の働く母親たちと夫との関係の話はとても興味深く読んだ。父親たちが家事育児をしないのは、長時間労働だけでなく、「支配の志向」が関係しているという仮説...
学術書を読みなれていないと、やや難解かもしれない。が、先行研究になかった知見がいろいろ書かれていて興味深く読んだ。とくに非大卒・非正規の働く母親たちと夫との関係の話はとても興味深く読んだ。父親たちが家事育児をしないのは、長時間労働だけでなく、「支配の志向」が関係しているという仮説は鋭いと思う。
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著者が自分の専門性を生かして現代の母親の大変さのリアリティを描き出そうと試みていることはよく伝わってきた。先行研究を洗い、その足りない部分を指摘しながら、独自の視点を提供しようとしていることも理解できるし、その研究姿勢には共感する。 ただ、「このリアリティを議論のきっかけとしてほ...
著者が自分の専門性を生かして現代の母親の大変さのリアリティを描き出そうと試みていることはよく伝わってきた。先行研究を洗い、その足りない部分を指摘しながら、独自の視点を提供しようとしていることも理解できるし、その研究姿勢には共感する。 ただ、「このリアリティを議論のきっかけとしてほしい」的な締めには物足りなさを感じた。
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