カフカのプラハ 改訳決定版 の商品レビュー
カフカは何を「目の当たり」にしていたのか。それを知りたいと思うなら、プラハに行く他はないだろう。実際に旅立つのであれ、想像裡に遊ぶのであれ。プラハへの旅の読本でありツアーガイドでもある本書は、そのいずれの場合についても有能な伴侶となるべく構想されている。また家屋や街並みは可能な限...
カフカは何を「目の当たり」にしていたのか。それを知りたいと思うなら、プラハに行く他はないだろう。実際に旅立つのであれ、想像裡に遊ぶのであれ。プラハへの旅の読本でありツアーガイドでもある本書は、そのいずれの場合についても有能な伴侶となるべく構想されている。また家屋や街並みは可能な限り当時の写真を用いて再現した。(本文より)
Posted by
カフカが生きたプラハを当時の写真とともにガイド。カフカの伝記でもあり、プラハのガイドでもある。 数年前にプラハへ行く機会があったが、カフカの生きたプラハは今も変わらず美しかった!
Posted by
カフカが生きた1910年の頃のプラハ。 彼の幼少からの生活や裕福だけど、遣り手で独裁者の父親との葛藤、仕事と文筆に悩みながら、生きていく。 散歩が好きで、時代もあるだろうが、凄い健脚だ。この時代のプラハはきれいだっただろうと思わせるモノクロの写真は、彼の散歩を楽しいものにしただろ...
カフカが生きた1910年の頃のプラハ。 彼の幼少からの生活や裕福だけど、遣り手で独裁者の父親との葛藤、仕事と文筆に悩みながら、生きていく。 散歩が好きで、時代もあるだろうが、凄い健脚だ。この時代のプラハはきれいだっただろうと思わせるモノクロの写真は、彼の散歩を楽しいものにしただろうと感じた。 それにしても、彼の作品は私には理解が難しい。 そんな彼が生活したプラハと時代は興味深く感じた。
Posted by
カフカが暮らした1910年代のプラハの街並みを、同時代に撮影された多数の写真と共に案内してくれる観光ガイドのような一冊。 ゼーバルトの『アウステルリッツ』を読み、戦前のプラハの様子を知りたくなったところにちょうどよい本が。著者は有名なカフカ研究者らしいけど、本書では博識だが気...
カフカが暮らした1910年代のプラハの街並みを、同時代に撮影された多数の写真と共に案内してくれる観光ガイドのような一冊。 ゼーバルトの『アウステルリッツ』を読み、戦前のプラハの様子を知りたくなったところにちょうどよい本が。著者は有名なカフカ研究者らしいけど、本書では博識だが気さくなガイド役に徹している。 カフカの父親はプラハでも有数の装飾店を営み、どんどん店を大きくしていった野心的なビジネスマンだったらしい。このエピソードはもしかしてゼーバルト 『移民たち』のパウルの生い立ちに反映されてたりするのかなと思ったり。はっきり「KAFKA」と書かれた看板が掲げられたお店の外観を見ると不思議な気分になる。お父さん、自分より息子が有名になるなんて思ってなかったろうな。 『変身』で妹がいるイメージはあったが、3人もいたのは知らなかった。カフカと一番仲が良く、実家をでてからも同居していた末の妹は顔がカフカそっくり。 作家と家族の肖像写真、同時代の街の風俗を写した写真、小説からの引用、そして作家に関する地の語り、という構成がゼーバルトの小説に似ていて、読んでいてどっちがどっちのパロディなのかわからなくなってきた。カフカの顔がこんなにも有名じゃなければ、どっちが本物かなんて区別できやしないだろう。本書を通じて、改めて「伝記的事実」を揺さぶるゼーバルトの手法を面白く思った。
Posted by
- 1