異世界車中泊物語 アウトランナーPHEV(Vol.1) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【あらすじ】 やさぐれて会社での評価も低いサラリーマン・大前現人(おおまえあらと)。仕事のミスが理由で車に乗って逃亡し、サービスエリアで車中泊して起きたら異世界へ転移してた!そこで出会ったケモミミ娘に仕事観で説教され逆切れした主人公の異世界での前途は如何に!?異世界でのサバイバルで鍛えられたメンタルで、現代日本での仕事で活かせるか!? リアルと異世界の行き来で生き直す!これはそんな物語です。 ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ 感想は最終巻にまとめて記載予定です。
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実車がそのまま登場という三菱の懐の深さに驚き。でかいヘッドライトのデザイン的に2021年モデルだろうか。 とにかくこのクルマの居住性・踏破性・静音性などの魅力が余す所なく描かれており、間違いなく主人公はクルマですね。 もはや異世界転移テンプレのような、生活に疲れた人間の方の主人...
実車がそのまま登場という三菱の懐の深さに驚き。でかいヘッドライトのデザイン的に2021年モデルだろうか。 とにかくこのクルマの居住性・踏破性・静音性などの魅力が余す所なく描かれており、間違いなく主人公はクルマですね。 もはや異世界転移テンプレのような、生活に疲れた人間の方の主人公〈大前現人(おおまえ・あらと)〉は会社から逃げるようにやって来た足柄SAに駐車中、クルマごと異世界へ飛ばされてしまう。転移直後も一切狼狽えることなく‘ああ、異世界ねOK’くらいの張り合いのなさ。 そう、この作品にいま時点で圧倒的に物足りないのは『異‘世界’』の引き込み、没入感。1巻では森と平原しか走行しておらず、登場した住民は猫耳美少女〈キャラ〉ひとりだけで街の影すら描かれず景色の遠景も描かれず、はっきり出現したモンスターは大トカゲ一匹。蒸気機関があるとか人型種族がいくつか存在するような会話はなされるが実感や興奮が全く湧き起こらない。 現人の設定もゆるい。相棒のクルマに関して月々のローンは5万くらい?だとして、確かに26歳にはきついかもだけど実家暮らしで駐車場代無し彼女無し他の趣味無しならそこまで苦労せずにいけるんじゃない。勤め先も都市部の大企業っぽいしカツカツという訳ではなさそう。大学まで通えて使える親のコネもあって、そのコネで入社した会社で「こんなのやりたい仕事じゃない、やり甲斐がない」って言える精神が幼過ぎるしひとつも共感出来ない。 猫耳美少女と会社の上司である中年男性部長がオーバーラップするドラマ演出(p166)は何かの伏線…?ちょっと笑っちゃった。ひょっとしてこのおじさんも転移者で、異世界では猫耳美少女のアバターになるとかだろうか。 愛車と異世界を旅するって設定自体はキャッチーなものだし、灯まりも先生の絵は綺麗で見やすくてキャラちゃんもあざと可愛いし、なにより今後、アウトランダーが『海底鬼岩城』のバギーちゃんみたいに喋り出したり放電魔法を放ったりフレイムドラゴンに突撃を仕掛けたりといった展開が待ってる気もするので、気長に追いかけていきたい。 そうでなくとも、異世界で出会った人たちを助手席に乗っけてドライブがてら交流を深めつつ、会話の中から自身を省みるというような筋も味わいがあって良いね。 まさかこのまま2泊3日を繰り返す訳でもないだろうし、燃料問題をどう解決していくのかも気になる。 1刷 2023.11.26
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