図解 電気工学入門 の商品レビュー
前書きに、初心者向けであり微積分などの難しい数学を避けて図を多く、基本的な情報をまとめた」という旨が書いてあり本書を取った。 確かに回路図などの図式は多く、難易度の高い数式は登場しないが、それでもやはり難しく感じた。 とりわけ三相交流が登場したあたりから急激に難しくなり、文章を読...
前書きに、初心者向けであり微積分などの難しい数学を避けて図を多く、基本的な情報をまとめた」という旨が書いてあり本書を取った。 確かに回路図などの図式は多く、難易度の高い数式は登場しないが、それでもやはり難しく感じた。 とりわけ三相交流が登場したあたりから急激に難しくなり、文章を読んでも図を見ても理解できなくなってしまった。 しっかりと前項までの公式や単語などを記憶・理解していないと先に進んでも行き詰ってしまう。 電動機周りの情報が充実しているが、全く日常で接しないものであることや専門的な単語が読めないことから読み進めるのが苦しかった。 例えば直流機の項から引用すると、 『直流機には励磁電流の取り方と界磁巻線と電機子巻線の接続の方法とによって他励磁、分巻、直巻および複巻電動機・発電機に分類されている』 という文章が登場するが、励磁電流(れいじでんりゅう)や界磁巻線(かいじまきせん)といった単語が解説なしに唐突に現れたため都度調べる必要が生じた。なお調べて知ったが分巻は「ぶんまき」、直巻は「ちょくまき」と読むそうだ。 本書では前の章で説明がなくて読み飛ばしたものが後程きちんと説明されるといったケースがポロポロあるため、必ずしも理解しやすい解説順とはなっていない。 ただし基本的には巻頭から読んでいった方が理解は深まるはずなので、都度ググりながら読み進めていくのが良かろう。 特に説明はないが、本書はもしかしたら電気工事士試験などを念頭に入れたものなのかもしれない。 電気工学「入門」というには幅広いテーマ設定となっていたので。 あるいは単に電気工学基礎とはこれくらい幅広く深いものなのだろうか? 自分は家の家電を修理したりPC機器をいじる程度の基礎的な電子(電気)工学の基礎が分かれば良かったので公式やベクトル図や電動機・発電機の回路図などは重要度が低かったが、興味は湧いたのでまたいつか別の参考書を一度見てみようと思う。
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