亀裂 創業家の悲劇 の商品レビュー
まず、イントロがいい。 戦前〜戦後の日本経済および日本企業の盛衰興亡を俯瞰し、そこに次々と本書で登場する企業がシンボリックに立ち現れていく。 テーマがいい。 あとがきでも触れてあるように、合理的なはずのビジネスにおける非合理の象徴としての、同族経営と醜い権力闘争。 ここに登場...
まず、イントロがいい。 戦前〜戦後の日本経済および日本企業の盛衰興亡を俯瞰し、そこに次々と本書で登場する企業がシンボリックに立ち現れていく。 テーマがいい。 あとがきでも触れてあるように、合理的なはずのビジネスにおける非合理の象徴としての、同族経営と醜い権力闘争。 ここに登場する人々はすべて生臭く、時に滑稽ですらある。だから、面白い。 ビジネス書として読むよりも、悲喜こもごもの人間ドラマとして捉えたほうが楽しめる。 ただ、ある種悲劇のパターンとしては類型化されているので、取り上げている企業への思い入れや知識、関係性がないと、フレッシュさは読みすすめるごとに失われていく。
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