豪球復活 の商品レビュー
これは面白いぞ。記憶をなくした天才ピッチャーがかつての仲間であるキャッチャーとタッグを組んで復活を目指す。それに加えて消えるボールというフレーズと人を殺した、という文言も登場する。この展開がもうワクワクするが作品に沿ったハードボイルドな読み口が絶妙にあって物語に色を付けてくれる。...
これは面白いぞ。記憶をなくした天才ピッチャーがかつての仲間であるキャッチャーとタッグを組んで復活を目指す。それに加えて消えるボールというフレーズと人を殺した、という文言も登場する。この展開がもうワクワクするが作品に沿ったハードボイルドな読み口が絶妙にあって物語に色を付けてくれる。ミステリー的には気になる面もあるしオチも予想外すぎてアレなのだが野球好きを楽しませようとする小ネタが随所に挿まれていてエンタメとしては最高に楽しい。後、半ばに出て来る投球理論は一読の価値あり。正しいかどうかは別として新しい側面だ。
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天才投手矢神が記憶を失った状態でハワイで発見される。ブルペン捕手である沢本はかつての豪球を取り戻すべく、奮戦する中、矢神は自宅の地下室から自身による手書きのノートを見つける。そこには記憶を失った自分への投球の詳細な記録と昔「人を殺した消えるボール」のメモが・・ 記憶を失った男がだんだんとその剛腕を取り戻し、(完全に読売ジャイアンツを思わしき)所属していた球団に復讐?する様はオーソドックスではあるけどなかなかに熱いお話ではある。今作はそこに「殺人の告白」というミステリエッセンスを加えたひねりが面白いですね。面白い・・けど、最後ちょっと・・どうにかならなかったものか。本人が望んだこととはいえなあ。一番の極悪人は死者で裁くこともできないし・・・ちょっとだけもやもや。
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野球素人だけど野球理論が豊富で面白かった。謎解き要素もあったけど、あまりシックリいかない結末で残念。でも、もう一度、じっくり読みたい本ではあった。
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2023-21野球のスーパースターの物語。過去の背景が想像での語りとなっているからか、刑に服する姿勢にも釈然としない。文体は読みやすく破綻もないけど、最終盤での種明かしと違う展開が良かったかも。
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野球の話だから、面白くないことはないと思っていたが、これ程とは。さしずめ野茂がモデルなんだろうなという野球の部分は当たり前に詳しく面白く、最近流行りの回転数とかの話も出てきてなるほどなと思わせながら、一方で、設定はありきたりの殺人事件なんだけど、主人公の造形描写にあんな捻りがあっ...
野球の話だから、面白くないことはないと思っていたが、これ程とは。さしずめ野茂がモデルなんだろうなという野球の部分は当たり前に詳しく面白く、最近流行りの回転数とかの話も出てきてなるほどなと思わせながら、一方で、設定はありきたりの殺人事件なんだけど、主人公の造形描写にあんな捻りがあったとは… この作家もまた、別の著書も読んでみたいな。
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ミステリー感がなかなか表れなくて、野球好きならもっとすんなり読めたかも。河合莞爾氏のSF感を期待したので少し残念。
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プロ野球大投手矢神は肘を故障し手術。成功したのに投げられなくなってしまった。そしてリハビリしてたLAで行方不明に。ブルペンキャッチャーの沢本がハワイで発見した時は記憶喪失に。日本球界に復帰できるのか。過去の殺人事件の真相は。 ミステリーとしてはB級。途中でネタが分かってしまった...
プロ野球大投手矢神は肘を故障し手術。成功したのに投げられなくなってしまった。そしてリハビリしてたLAで行方不明に。ブルペンキャッチャーの沢本がハワイで発見した時は記憶喪失に。日本球界に復帰できるのか。過去の殺人事件の真相は。 ミステリーとしてはB級。途中でネタが分かってしまった。野球小説としては超A級。非常に面白かった。矢神が所属していたのは東京ティーレックスというチーム。金持ち球団でFAでどんどん選手をとってくる、選手は使い捨て、球団社長も監督も嫌な奴。私の大嫌いなあのチームしか思いつかない。きっと作者も大嫌いなのだろう。
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記憶を失くしたプロ野球選手の矢神大。 リハビリ先のLAから失踪し、ハワイでホームレスになっているところを球団のブルペンキャッシャー・沢本に発見される。 記憶を失くし、投球方法も忘れてしまった矢神を球界に復帰させるべく、沢本は奔走する。 しかし、矢神には高校時代に消えるボールで人を...
記憶を失くしたプロ野球選手の矢神大。 リハビリ先のLAから失踪し、ハワイでホームレスになっているところを球団のブルペンキャッシャー・沢本に発見される。 記憶を失くし、投球方法も忘れてしまった矢神を球界に復帰させるべく、沢本は奔走する。 しかし、矢神には高校時代に消えるボールで人を殺した容疑がかけられていた・・・ 球団の支配下にある投手が失踪し、記憶を失う・・・何とも奇想天外な設定だが、これが面白かった! 投球術の描写も細やかで、映像が頭の中に浮かぶよう。 高校3年で甲子園で活躍し、一躍時の人となり、プロになっても160キロを超えるピッチャーとして、勝率も8割を超えるなんて、実際にこんな選手がいたら、どんななんだろう? 打者の手元でホップするストレートの描写は、金農旋風を巻き起こした時の吉田投手のギアが上がった時のストレートを思い出す。 本当に投球の描写だけでもワクワクが止まらないのに、球団の見栄から矢神をプロ野球界から追放した球団に反旗を翻したオールスター1位の選出も胸が熱くなった。 それだけでも十分なのに、きちんと過去の殺人事件の真相も描いているし、救いのあるラストで十分読みごたえのある作品だった。
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