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因果推論の科学 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2024/07/16

因果推論ができるようになるのが子供の頃からというのが重要。ある日突然自由意志をもらって喜ぶのはおかしいから。これは私の敬愛する哲学者の永井均さんの例。僕たちはいつ自由意志をもらったかわからないところで自由意志を得ている。 三段のはしご。観察、行動、反事実であるが、反事実の段階で...

因果推論ができるようになるのが子供の頃からというのが重要。ある日突然自由意志をもらって喜ぶのはおかしいから。これは私の敬愛する哲学者の永井均さんの例。僕たちはいつ自由意志をもらったかわからないところで自由意志を得ている。 三段のはしご。観察、行動、反事実であるが、反事実の段階で、善悪がわかっても遅い。おそらく観察段階で、単なるA.I.兵器として使われるだけだ。でも、三段のはしごに分類したことはある程度成功している。 因果ダイアグラムのように視覚化されると、たいへんわかりやすくなる。ただ実践して使えるかと言われれば首を横に振るだけだ。ただ少し図を変形することによって意味合いが変わってくるのは感慨深いものがあった。 A.I.の内容が透明になることを望んでいるようだが、そして、それは強いA.I.を目指しているのだろうが、それは全くどうでもいいことのように思われる。そのA.I.が因果推論をしないならばという条件をつけてのことだが。 どうしても最後のA.I.のところばかり集中して考えてしまう。でも、因果関係を科学の言葉に翻訳した功績は大いに認めてよいと思う。 古代の人は確率に弱かったが、因果推論には強かったと思われる。それは今の現状にも言えること。

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2024/06/01

2022年刊。うん、難しい。「科学者でない一般人に伝える」目的で書いたようだが、これ通読出来る「一般人」がどれだけ居るのだろう? とにかく読み飛ばした。最初の方で、「現時点でのAIに出来ることは限定的」とあり納得。自由意志が無い、も納得。自己の判断の振り返りや反証・学習をしていな...

2022年刊。うん、難しい。「科学者でない一般人に伝える」目的で書いたようだが、これ通読出来る「一般人」がどれだけ居るのだろう? とにかく読み飛ばした。最初の方で、「現時点でのAIに出来ることは限定的」とあり納得。自由意志が無い、も納得。自己の判断の振り返りや反証・学習をしていない、も納得。600ページ近く、翻訳本にありがちな冗長性も凄まじい。

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2024/03/01

とても面白い本。「ですよね!そうするしかないですよね!?」という部分(因果ダイアグラムと、それが主観的にしかやりようがないという点)と「すいません、それもう少し詳しく書いてください」の部分(do演算子やバックドア基準、フロントドア基準のルール)があり、後者は別の本を読めばいいのだ...

とても面白い本。「ですよね!そうするしかないですよね!?」という部分(因果ダイアグラムと、それが主観的にしかやりようがないという点)と「すいません、それもう少し詳しく書いてください」の部分(do演算子やバックドア基準、フロントドア基準のルール)があり、後者は別の本を読めばいいのだろうか。練習問題があるといいな。 自分がやりたいこと、知りたいことを突き詰める方法があるんだと知れてよかった。

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2024/01/25

世界屈指の人工知能科学者が因果推論について、過去の事例や著者自身の経験・研究をもとに解説している。そもそも因果推論とはなにをすることか、人工知能の科学者がどうして因果推論について研究することになったのか、因果推論を蔑ろにしていた統計学者などの歴史、一貫して重要性を主張していた因果...

世界屈指の人工知能科学者が因果推論について、過去の事例や著者自身の経験・研究をもとに解説している。そもそも因果推論とはなにをすることか、人工知能の科学者がどうして因果推論について研究することになったのか、因果推論を蔑ろにしていた統計学者などの歴史、一貫して重要性を主張していた因果ダイアグラムの解説などさまざまなことが学べる。 私自身、計量経済学を中心にデータ分析を学んでいたこともあり、もともと因果推論には関心があった。本書でも述べられていたが、伝統的に?計量経済学のほとんどの教科書では因果ダイアグラムを使われることがなかった。しかし、因果ダイアグラムを駆使することで、交絡・コライダー・媒介などを明確にできることが説明されていた。このことは非常にまなびになった。あの有名なモンティ・ホール問題も因果ダイアグラムで解説されている。 データのみから情報を得るだけでは因果推論はてきない(因果のはしご一段目)。介入や反事実(因果のはしごの二段目、三段目)を扱うには、推論したい事象の分野についてよく考察できるだけの知識や経験が必要だと実感した。なお、観察データから純粋な効果(本書ではdo演算子が式にある問題)を推定できる方法も本書では解説されている(フロントドア調整など)が、これらもそれぞれの因果の向きや理屈を理解していないといけない。 本書では因果推論をうまく扱えなかったがために間違った道に進み、多くの失敗(たばこや壊血病など)をしてきたことが紹介されている。私自身、本書の内容についてまだまだ理解不足なことばかりであるが、因果推論の考え方で正しい道の方向に向いていきたいと思った。

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2023/08/16

『入門 統計的因果推論』を始めとした著書があり,因果推論では知らない人はいないであろうJudea Pearlの本が書店に積まれていることに驚いた。内容としては,Pearl流因果推論の道具を取り上げつつも一般人向けに物語を仕立てたものとなっている。

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2023/04/09

レビューはブログにて https://ameblo.jp/w92-3/entry-12796493228.html

Posted byブクログ

2023/03/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

難しかった。松尾先生の解説で、何となく全体像は見えたかも。因果関係という当たり前と思える事象に統計学が対応できたのはつい最近らしい。独自の因果モデルを作れば馬券ソフト開発に役立つか? ・相関は見られたが、因果については何も言えない 時代が続いた。 ・因果について表現する言語を発明→因果ダイアグラム ・相関を解析するのには交絡因子が課題。主流はランダム化比較試験(RCT) ・RCTができない場合が多いので、交絡因子を調整して因果効果を推論する  ・コライダー(結合)を調整してしまうと、元の変数が独立から従属に変わる。  ・モンティホールパラドックスは司会者のドア選択がコライダーとなり新車の位置と出場者のドア選択に影響 ・Do演算子を導入して数式化。ある薬(drug)Dを患者に与えて それが寿命(lifespan)Lに与える影響はP(L|do(D))と表現(Pは確率) ・患者が自主的に薬Dを服用したのを観察した際の数式P(L|D)と P(L|do(D)) は別物。Do演算子は介入を表す。 ・Do演算子の数式を解くには、交絡因子を調整する。介入と結果の間の交絡因子を含むバックドア経路を交絡因子を調整することによってブロックする方法が一般的だが、介入と結果の経路に中間因子があれば、介入データを調整することで介入→中間因子→結果の因果効果を推定できる。 ・因果ダイアグラムを用いると、観察データや実験データを使い、現実ではない筋書き=反事実的なシナリオについて情報を引き出せる。もし〇〇だったら、××だったのにという仮定法過去を定量化できるようになる。

Posted byブクログ

2023/02/05

因果推論の基本を歴史を交えながら解説する本 いい内容だけど歴史を交えているせいで長すぎる。純粋に因果推論とか因果ダイヤグラムを学びたいなら伝えたい点に絞ってある方が学びやすい。

Posted byブクログ

2023/01/05

普段からルービン流の因果推論を当たり前のものとして扱っていたので、そもそもルービン流の問題とは何か?という視点に触れられたのはよい機会だった。 無視可能性の仮定について、もう少し考えてみたい。

Posted byブクログ

2022/11/05

因果推論って難しくて腑に落としにくいですが 先人たちがどう悩んで論を立てていったかをなぞることにより理解を深めるってのはありですね スラスラ読めるってほどでは流石にないですが内容の難しさの割にはリーダブルで好著

Posted byブクログ