陰の戦争 の商品レビュー
【サイバー戦政策の真のアートはその繊細さと優美さにある】(文中より引用) サイバー分野における大国として振る舞うアメリカ・ロシア・中国。その3か国のサイバー戦略に光を当てながら、国際的なガバナンスの可能性について検討した作品です。著者は、コロラド鉱山大学で教鞭を取るE・V・W・...
【サイバー戦政策の真のアートはその繊細さと優美さにある】(文中より引用) サイバー分野における大国として振る舞うアメリカ・ロシア・中国。その3か国のサイバー戦略に光を当てながら、国際的なガバナンスの可能性について検討した作品です。著者は、コロラド鉱山大学で教鞭を取るE・V・W・デイヴィス。訳者は、陸上自衛隊での勤務経験を持つ川村幸城。原題は、『Shadow Warfare: Cyberwar Policy in the United States, Russia and China』 サイバー戦に対する3か国の捉え方が、サイバー空間に対するそれぞれの認識から派生して大きく異なることがよくわかりました。と同時に、3か国が抱える認識の共通点を炙り出し、国際的な規範として位置付けることはできないかと探る点に、著者の知的誠実さを垣間見た思いでした。 サイバー分野はとにかく進展が早くて追いつこうとするのだけでも大変☆5つ
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サイバー戦争は既に始まっている!戦時と平時の境界が消滅、国家の中枢機能やインフラを破壊!三大国の思惑と戦略思想を比較分析する
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従来の通常戦では捉えきれないサイバー戦の実態を「陰の戦い」(shadow warfare)という概念を使い考察するもので、現状を平時から連続する終わりのない戦いが続いていると捉え、副題のとおり、サイバー戦の主要三大国、アメリカ、ロシア、中国について、その戦略、制度・組織、サイバ...
従来の通常戦では捉えきれないサイバー戦の実態を「陰の戦い」(shadow warfare)という概念を使い考察するもので、現状を平時から連続する終わりのない戦いが続いていると捉え、副題のとおり、サイバー戦の主要三大国、アメリカ、ロシア、中国について、その戦略、制度・組織、サイバースペースの制御(ガバナンス)といった共通の視角から比較分析を行っている。 各国の政策目標、担当機関・組織、防御、諜報、妨害・破壊工作の実態、全体的戦略の特性、国際的コントロールに関する考え方等が具体的に論じられており、資料的にも価値があると思われる。
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