教養としてのダンテ「神曲」〈地獄篇〉 の商品レビュー
・ダンテはこの『地獄篇』を恨み骨髄に徹して書いています。書かなければいられないほど鬱憤がたまっていたのです。凄惨な圏谷の情景を生き生きとしたタッチで描いている箇所などは、相当のカタルシスを得たことと思います。でも、少し書きすぎたかなと自分を抑えたり、書き足りないと感じて模索を繰り...
・ダンテはこの『地獄篇』を恨み骨髄に徹して書いています。書かなければいられないほど鬱憤がたまっていたのです。凄惨な圏谷の情景を生き生きとしたタッチで描いている箇所などは、相当のカタルシスを得たことと思います。でも、少し書きすぎたかなと自分を抑えたり、書き足りないと感じて模索を繰り返したりもしたでしょう。『神曲』は、ダンテ自身の内面世界との対話の記録だとも言えます。
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