べらぼうくん の商品レビュー
万城目さんのエッセイは、本当に面白い。 彼の感性は、とても魅力的。 今まで刊行されたエッセイの中でもよくご自身が影響を受けた作家さんや作品が描かれていることが多く、その作品への思いがとても心地良くて、いつか私も読んでみようという気持ちにさせてくれます。
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万城目さんの大学生時代から作家になられるまでのエピソード。 作家さんになるにはいろんな経験が活きるのがよく伝わった。作家になる大変さも本当に心折れそうになるんだろうなぁとも。経験談は面白く読めました。
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めちゃくちゃおもろい。苦労してきた作家さんやねんなってことが文章からめっちゃ伝わってきた。自分とバックボーンが似てて(大阪出身、浪人、京都大学、京都で一人暮らし)バチバチに自分に刺さった。大学にいる間に読めて良かった!
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面白かった! 会社を辞めて小説家になるまでのくだりがやっぱりドキュメンタリーとしてめちゃくちゃ面白い。 あと雑居ビルの管理人だけにはなりたくないなと思った、、、
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彼我くん差は明白だった それほどの俊英ならば 客観的視点が常に欠落し、あくまでズレまくった主観のみが存在するのがオウムの真髄である。 その怒りに似た貴君の不満はわからないでもないが バブル経済の残滓である不良債権問題が一気に顕在化し こんなモラトリアム(猶予期間)のじゅういつ充溢...
彼我くん差は明白だった それほどの俊英ならば 客観的視点が常に欠落し、あくまでズレまくった主観のみが存在するのがオウムの真髄である。 その怒りに似た貴君の不満はわからないでもないが バブル経済の残滓である不良債権問題が一気に顕在化し こんなモラトリアム(猶予期間)のじゅういつ充溢した、居心地が良い土地は他にない。しかし、ゆっくりと確実に、心と体は毒に蝕まれていく。 容易く面接官を籠絡できるはず 「エウレカ(発見)!」と叫び、謎が氷解する日は唐突に訪れた。 競争の最終勝者は「十万画素」の携帯電話だった がいため外為 「鴨川デルタ」と呼ばれる賀茂川と高野川が合流して鴨川に一本化される地点 就職に有利といった近視眼的視点からいったん離れ、いつか二本の柱を築くべく、地方の大学&一人暮らしを選択肢に入れてみるのも一興では? せんじょう僭上な物言いであることは重々承知しているが じゃ、何で会社を辞めて小説家を目指すんだと問われたならば、「明らめる為」とこの捻くれ者は答える。 しふく雌伏の期間 「独りよがり」とは心の襞にこびりついた頑固な燃料だ 品種改良前の状態に戻ってほぼ鮒だったとか 小さな気づきの萌芽 嘘偽りのない感興
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初めての人生の挫折である浪人生活のはじまりから、小説家デビューに至るまでを描いたエッセイ。 浪人時代はまんま鴨川ホルモーの世界でむちゃ面白い。 なんだろな、頭の中の世界と現実世界との接続具合が面白いんだよな…。頭の中は妄想に近いのに現実ではそこそこ打算的に動いてたりして、そしてそ...
初めての人生の挫折である浪人生活のはじまりから、小説家デビューに至るまでを描いたエッセイ。 浪人時代はまんま鴨川ホルモーの世界でむちゃ面白い。 なんだろな、頭の中の世界と現実世界との接続具合が面白いんだよな…。頭の中は妄想に近いのに現実ではそこそこ打算的に動いてたりして、そしてそんな自分を冷静に俯瞰している様が絶妙。 無職になってから、鴨川ホルモーが生まれるまでのくだりから面白さが加速します。鴨川ホルモーを小説の新人賞に応募するあたりはほぼミラクル。事実は小説より奇なりというか、いつもの万城目学の小説の怒涛の展開とおんなじというか。 という感じで、エッセイだけどなんかいいクライマックス迎えた小説のようでした。 あ、あと私は「悟浄出立」がすごく好きなんだけど、これだけなんか作風が違うな、と思ってたら、万城目学が目指してた作家の列記をみて、なんか納得しました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
エッセイというより、青春記。 ままならないこの時期を、ユーモアたっぷりに書いているけど、フィクションだけど『バベル九朔』で書いたじゃん。 なんで今更?って思ったら、雑誌でエッセイを書けと言われ、出来ないと言うと、青春記でいいと言われたからだそうだ。 なるほど。 ユーモア小説でデビューしたけれど、『とっぴんぱらりの風太郎』あたりから作風が変わってきたと言われ、『バベル九朔』で離れていった読者も多かったように思う。 でも、多分彼が本当に書きたかったのは、こっちのほうなんだろうなあと読んだ当時思ったものだった。 ”芥川龍之介が好きで、菊池寛が好きで、夏目漱石が好きで、中島敦が好きで、安部公房が好きで、彼らのような小説を書きたかった。” 『悟浄出立』なんて、中島敦への愛がダダ洩れだったもんねえ。 ”「独りよがり」は自分のためにしか燃焼できない。他人の楽しみには決してなり得ない。他人の楽しみとなるものを書くのが小説家だ。” 飄々とした文章の中に、落としどころを探してもがく作家・万城目学の姿が見える。 国際政治を勉強したくて京大の法学部に入学したマキメ君は、毎年夏休みにはひと月ほど海外を旅してまわった。 最初の海外旅行で置き引きにあい、身ぐるみはがされても何とかなった。 結構大変な目に遭っても、なんとかなるものだと身に染みて知った。 この辺の姿勢もマキメ君らしいと言える。 ”国と国が喧嘩すると、そこに属する国民同士も勝手に仲が悪くなる。相手の顔も知らないのに憎しみ合う。本来は人の集合が国を形成したはずなのに、立場は逆転し、国の都合が人の集合をコントロールしてしまう。最悪の場合、戦争を引き連れてきてしまう。” 彼の作品の登場人物たちが戦い合う時、少し悲しげなのはこういうことなのかもしれない。
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万城目学の作家に至るまでの日々エッセイ。 週刊誌連載中、一部だけ読んだ記憶がありますが、改めて通読。 「私には無職の才能があった。」・・・偉大な能力だと感服致しました。
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大学受験時代から就職を経て小説家になるまで。赤裸々におもしろおかしくかたる。がそこに小説家になるべくしてなった要素が詰まっていた。
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大学入学前夜から作家前夜までの自己観察日記的エッセイ.自分をよく客観視しているものの,やはり会社を辞める件は,何をして辞めると決意させたのか,よく判らない.そのあたりが,成功者とそうでない者との違いなのだろうか?
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