哲学の門前 の商品レビュー
一気読み!著者のパーソナルな心情や体験を題材に、哲学の門前へを誘う一助になる良書かと。 哲学の掟の門へ果敢に挑戦する気概を持とうと、勇気づけられます。
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勉強になりました。哲学者のことばや考え方を掘り下げるのではなく、哲学という希望を勉強するための心意気、ですかね。
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学生時代?に吉川さんのブログのようなものをときどき読むようになって(黒のラブラドールを散歩する話と定職についていない人が書くような話を読んだ記憶がうっすら残っている),「哲学の劇場」を運営するすごい人という認識だったのですが,本書を読んで「非常にユーモラスで柔らかいコトバを使いな...
学生時代?に吉川さんのブログのようなものをときどき読むようになって(黒のラブラドールを散歩する話と定職についていない人が書くような話を読んだ記憶がうっすら残っている),「哲学の劇場」を運営するすごい人という認識だったのですが,本書を読んで「非常にユーモラスで柔らかいコトバを使いながら考えることの楽しさを読者に伝えるおもろいおじさん,にアップデートされた.good readでした. 本書でいちばん面白かったくだりは,政治の右と左について議論を深める小節で,世界を縦に切るか横に切るか,そして切ったあとどちらにつくか,のアハ体験について語るところで,著者からの「また聞き」で同じくアハ体験したところです.
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日常にある諸問題について考えるためのヒントをもらう。幕前より前の考察的な章も、後ろの自伝的な章も、性格は異なるが、なるほどのスタート台になる。
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哲学の劇場など多方面で活躍したされている吉川さんの著作。思いの外プライベートな話が中心で驚いたのだが、むしろそれに絡めて哲学の話が展開されていて、市井の哲学というか、哲学の門前とはまさにこういうことなんだろうなと思った。 哲学や科学関係の領域で著作を出版されているので、その分野で...
哲学の劇場など多方面で活躍したされている吉川さんの著作。思いの外プライベートな話が中心で驚いたのだが、むしろそれに絡めて哲学の話が展開されていて、市井の哲学というか、哲学の門前とはまさにこういうことなんだろうなと思った。 哲学や科学関係の領域で著作を出版されているので、その分野での活動があることは知っていたけれど、女子学生に卓球を教えるほどの腕前で、またYahoo創業時に社員として「サーファー」をされていて、億万長者一歩手前のまで行っていたというのが素直に驚きだった。 吉川さんが本書で書いているとおり、哲学とは入門書はやけに簡単でこれなら原著も読めそうだと思って原著に取り組むと、なんだこれは的な感じであっさり跳ね返されるわけだけど、だからといって入門書だけ読んでいても原著が読めるようになるわけではない。そこはとりあえずガマンして読み進めるしかないわけなんだけど、なかなか大変なのも事実。最近はそのあいだを埋めるための方法も昔に比べれば相当充実しているので、昔より距離は縮まったと思うけれど、それでも大変は大変。 本書も読んだからといってスラスラと哲学書が読めるようになるものではないし、著者の意図もそこにはないけれど、専門家になるわけではないので、哲学の門前でチラチラ門の中を伺いつつ、ときにはあまりの読めなさに絶望しつつ、一方でああそういうことかと膝を打つこともあるというスタンスで付き合って行くしかないのだという門前スタイルの提示は、世の哲学ファンに勇気を与えるものなのではないか。 最後に、本書の途中で出てくる日記。寝坊、またまた寝坊。とか自分をみているようで親近感を覚えた。ノーアガサクリスティでスリープ。
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なるほどね。哲学に「入門」は、確かになかなかできないし、しようと思うわけでもない。実際に何で哲学と言われる本に興味があって読み始めるようになったのか。物理学はわからないし数学もわからない。倫理は少し分かりそうだけど、科学もわからない。歴史は好きだけど世界史はちょっとなあ、なんて自...
なるほどね。哲学に「入門」は、確かになかなかできないし、しようと思うわけでもない。実際に何で哲学と言われる本に興味があって読み始めるようになったのか。物理学はわからないし数学もわからない。倫理は少し分かりそうだけど、科学もわからない。歴史は好きだけど世界史はちょっとなあ、なんて自分が本格的に哲学を学ぼうと思ってもそれはまあ、何のため?みたいな気がしてなかなかモヤモヤしていた。哲学系、といっても日本の誰かさんが書いてくれた解説書的なものばかり買い揃え、何か自分なりに人生の真理というか拠り所みたいなものを見つけたいなと思っているのだが、何を読めば良いのかなと。そうして買えども読まずにある本たちがもうこれでもかというくらい溜まってしまった。 吉川さんの言うように哲学だけではそりゃ、人生は渡れないだろう。若かりし自分が、小説やナンバー系のスポーツノンフィクションばかりに現を抜かさず、その頃から哲学に興味を持って読んでいたら今の自分はどうなっていたのか興味がないではないが、結局そんなに変わらない気もする。 この先も色んな人の書く入門的な本があればやっぱり読むんだろうなあと思うけど、この吉川さんは気に留めて、出る本は読んでみたいなと思う。
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購読しているブログやcero高城氏のインスタのポストで知って読んだ。タイトルどおり哲学の手前での議論がオモシロかった。めちゃくちゃ読みやすい文章なんだけど内容は骨太なタイプで読んでいて楽しかった。 哲学の本なのか?と言われると難しく、取り止めのない話をきっかけとして思考を展開していくという意味で哲学的なアプローチのエッセイと言えるかと思う。(構成としてもエピソード+論考の二段構えで口語と丁寧語でスイッチしている)このスタイルだからこそ普段私たちが暮らしている中に哲学がある、という話に納得できた。普段は意識せずに色んなことが脳内をフロウしていて整理できないまま流れていくことが多いけど、こうやって立ち止まって「どういうこと?」といろんな角度から眺めてみる作業が重要だと感じた。SNS含めて他人のことばかり気にしている時間が多く、自分の人生、好きなことにコミットしていきたいと思う。 いろんなトピックがあって就活におけるコミュニケーション能力の欺瞞、政治スタンスの右左の分け方に対する考察など興味深い話のつるべ打ちなんだけど、一番うおっと思ったのは以下二つのライン。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------- 私が忘れていたのは、まず、議論は生活(おおげさに人生と言ってもいい)の一部であり、その逆ではないという単純な事実である。議論のテーブルについた者どうしのあいだでは、当然ナガエア議論が成り立ちうる。だが、相手にはそのテーブル自体を拒否する自由があるのだ。相手がつきたくないようなテーブルをわざわざ用意しておいて、どうしてテーブルについてくれないのかと文句を言うのは筋違いであろう。 素人にとって大事なのはむしろ、どんな時に、どんな場合に、どんな仕事を専門家に頼めばよいか知ることではないでしょうか。つまり、専門家と親しい素人になること。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------- 前者は身につまされる話で仕事でもプライベートでもこういう過ちを繰り返して生きているのだけど全然治らない…今回このように言語化されたことで眼前に迫ってきたのでなるべく避けていきたいと思う。後者については、専門家と素人の距離感の話で特に仕事で活用できそうな考え方だと思う。餅は餅屋だなとつくづく思いつつ、自分も何かの餅は持っておきたい。何か答えが用意されているわけではなく思考が広がっていく貴重な読書体験だった。
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非専門家で哲学の勉強をしたい人にとって、どういうスタンスで臨んでいくか大きなヒントになる本。 自分も哲学に入門し続ける日々でしたが、流れが変わりそうです。 誰もが抱く問いを扱う一方で、専門家の研究内容は非常に高度、という特殊性があるので門外漢は専門家の力の借り方を心得るべし、というのがメインのメッセージでした。 実際にどのようにして考えを働かせているのか、いろんなテーマで実例が示されているので、とても参考になります。 背中を押されました。自分も考え事をしてみようと思います。
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哲学書の素晴らしい読み手にもかかわらず、門前と称される吉川浩満さんの随筆です。随筆には書かれている論に引き寄せられるものと、書いている筆者に注目してしまうものの2種類があると思います。 本書は後者で、哲学についうっかり惹かれてしまう吉川さんの人となりと哲学らしきものがうまく接続さ...
哲学書の素晴らしい読み手にもかかわらず、門前と称される吉川浩満さんの随筆です。随筆には書かれている論に引き寄せられるものと、書いている筆者に注目してしまうものの2種類があると思います。 本書は後者で、哲学についうっかり惹かれてしまう吉川さんの人となりと哲学らしきものがうまく接続されています。その微妙な融合度合いが本書の魅力でしょう。 自分の勝手な解釈ですが、「いつでも門前であったときを忘れるな」あるいは、「専門家とてしょせん門前の小僧である」という読者への戒めでもあるのかと感じました。
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「自伝的要素」があるって時点で、地雷臭がするんですけどね。 「エスニシティとナショナリティに関する記述により、残念ながら一定の割合の人から拒絶されると思う」とか著者ご本人がツイートしてらしたので、興味はある。
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