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フィールダー の商品レビュー

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34件のお客様レビュー

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2023/01/18

フィールダーにはなれなくて傍観者のままで立つ私の肩に誰かが小さくトンと当たって通り過ぎた感じ 面白かった。今どきの言葉を調べることも。ゲーマーの様子を覗き見ることも。自分に向かってほんとにそう思ってる?と突きつけられるような言葉にも。 終わり方は好きだし満足、でもみんなをもう見...

フィールダーにはなれなくて傍観者のままで立つ私の肩に誰かが小さくトンと当たって通り過ぎた感じ 面白かった。今どきの言葉を調べることも。ゲーマーの様子を覗き見ることも。自分に向かってほんとにそう思ってる?と突きつけられるような言葉にも。 終わり方は好きだし満足、でもみんなをもう見れないのは寂しい。

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2022/12/15

出版社の立象社の編集担当橘泰介が中心となり、その周囲にいる人たちとの関わりを映す。 主な登場人物は、彼と同じ会社に働く人たち、スマホゲームの対戦相手、そして重要なのが担当著者である黒岩文子とその家族。 黒岩が女児(性的に)触ったとのとの話に首を突っ込み、彼女をかばおうとする橘。 ...

出版社の立象社の編集担当橘泰介が中心となり、その周囲にいる人たちとの関わりを映す。 主な登場人物は、彼と同じ会社に働く人たち、スマホゲームの対戦相手、そして重要なのが担当著者である黒岩文子とその家族。 黒岩が女児(性的に)触ったとのとの話に首を突っ込み、彼女をかばおうとする橘。 テンポ良く語りが進むが、スマホ対戦と黒岩との関連性がよくわからなかったし、ゲームの間に交わされる会話自体ついていけなかった。 また歳の大きく離れた大人の女性と女児との体の接触を伴う愛って、現実離れしているように思う。

Posted byブクログ

2022/12/15

愛してしまうという抗えない重力に引きずられ、衝動的な自分、児童虐待、オンラインゲーム、他にも要素があった気がするけど忘れた。オンラインゲームの描写が癒しであり、ちゃんとネットゲーマーたちの緩いチャットの描写や、繋がりの中でゲームを攻略していく様に学生時代を懐かしんだりできる位リア...

愛してしまうという抗えない重力に引きずられ、衝動的な自分、児童虐待、オンラインゲーム、他にも要素があった気がするけど忘れた。オンラインゲームの描写が癒しであり、ちゃんとネットゲーマーたちの緩いチャットの描写や、繋がりの中でゲームを攻略していく様に学生時代を懐かしんだりできる位リアルでした! 大人の能力と意志によって運命を変えられる大人になりたかったな…なんて思う小説でした、オヌヌメ

Posted byブクログ

2022/12/08

現場を研究するフィールドワーカーじゃなくて、現場で当事者となるのが「フィールダー」ということのようです、タイトルは。「推し」を「愛でる」行為に関する小説と言うことですが、オンラインゲーム(メタバース?)の世界の描写が冒頭から始まって、おじさんが読むにはちょっとつらいと言うかついて...

現場を研究するフィールドワーカーじゃなくて、現場で当事者となるのが「フィールダー」ということのようです、タイトルは。「推し」を「愛でる」行為に関する小説と言うことですが、オンラインゲーム(メタバース?)の世界の描写が冒頭から始まって、おじさんが読むにはちょっとつらいと言うかついて行けなくてしんどかった。

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2022/11/18

なかなか混沌としていて要約が難しい小説。児童虐待、小児性愛、LGBT、ソシャゲ中毒、ポリコレなど、いろんな要素が詰め込まれている。 「かわいい」の暴力性や切実性について思い至らされた。また、オンラインとリアルということについても考えさせられた。

Posted byブクログ

2022/11/17

福祉とか社会問題とかとどう関わっていくか。 堅苦しいテーマではあるけれど、オンラインゲームが重要な役割を果たしていて興味がひきつけられる。躍動感があって面白かった。

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2022/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初めての作家さん 普段頭の中でぼんやり考えていることが、ことごとく言語化されたような気持ちになった 人間は食物連鎖に入っていないから高みの見物だと思っていたところは 黒岩さんと熊の話で矛盾として書かれており、熊に襲われることで矛盾が消えると書かれていてストンと心に落ちた。 海で死ぬことも矛盾が消えると思っている、自然に還る=他の生物に食物として扱われると思っているのをズバリ言語化していただき感謝ですという気持ち 他にも苦痛のない絶滅方法を見つけるはすごい言葉だなと、読んでよかった 流行りのスマホゲームはハマりすぎて身を滅ぼす未来しか見えないので手を出さないようにしている この本を読んで隊長とハルオ、ハチワレ、未央のパーティーみたいなこともあるのかと羨ましくなってしまった 前野氏の伏線回収が見事で、あそこで助けて欲しいと言われた前野氏は救われたのではないかと思った しかし、ポメラニアンを想定していた犬小屋にハスキーの琴ちゃんはおさまるのかしらと笑ってしまった 最後まで読んで、もっと読んでいたいなと思った稀に出会える最高の小説でした

Posted byブクログ

2022/11/09

小児性愛、児童虐待、ソシャゲ中毒、炎上、ルッキズムなど、およそ現代社会に蔓延る問題をこれでもかというほど詰め込んだ物語は、単なる社会派小説ではなく、それらを切り口に人間が生きるということの根本を問いかけてくる。 社会派雑誌からゴシップ週刊誌まで、あらゆる分野の出版物を提供する大手...

小児性愛、児童虐待、ソシャゲ中毒、炎上、ルッキズムなど、およそ現代社会に蔓延る問題をこれでもかというほど詰め込んだ物語は、単なる社会派小説ではなく、それらを切り口に人間が生きるということの根本を問いかけてくる。 社会派雑誌からゴシップ週刊誌まで、あらゆる分野の出版物を提供する大手出版社という存在の自己矛盾を鋭く突きながら、会社の良心ともいうべき立場の編集者橘泰介に希望を託す。 小児性愛疑惑を持たれた児童福祉専門家、母親に束縛、軟禁され、ゲームだけが唯一他人と関わる手段の少年、橘のまっすぐな思いが彼らを励まし続ける姿に胸を熱くして、 世界が国を挙げて繰り広げているSDGsという胡散臭い活動に対しても、作中では至極当たり前な発言が投げかけられ、それには個人的にもう納得しかないし、 とにかく、何を書いてもとっちらかってしまうほどいろいろなものが詰まった、帯の言葉を借りるなら「カオス」そのもの。でも、読み切った後は不思議に清々しくて、ゲームのことよく分からないけど頑張って最後まで読み切って良かった。 世の中をわかったような小賢しい批評家になるな! 野に出よ!実践者(フィールダー)たれ!と背中を叩かれたような気持ちです。

Posted byブクログ

2022/12/05

今や世界共通語になった「KAWAII」。ハローキティに代表されるように日本の「かわいい」はポップでキッチュで無毒なキーワードのようについつい思ってしまっていますが、この本の中では「かわいい」という感情の凶暴さが吹き荒れています。物語の舞台はふたつ。漫画、週刊誌、ライフスタイル、文...

今や世界共通語になった「KAWAII」。ハローキティに代表されるように日本の「かわいい」はポップでキッチュで無毒なキーワードのようについつい思ってしまっていますが、この本の中では「かわいい」という感情の凶暴さが吹き荒れています。物語の舞台はふたつ。漫画、週刊誌、ライフスタイル、文学、さまざまなジャンルを包含する総合出版社、その中で人権に関わる社会問題を取り扱う「立像スコープ」という小冊子の編集というリアル、もうひとつはパーティを組んで戦う「リンドグランド」というスマホゲームの中のバーチャル、いやリアル、バーチャルという区分けでは語れないパラレルワールド。ビジネスメールのやりとり、ゲームの中のチャットトーク、そして電話の声、対面での会話…いま当たり前のコミュニケーションがテンポ良く紙面を埋めながら「立象スコープ」の執筆者のペドフィリアの問題と、ゲームの中でチームを組む隊長の実生活での家庭の問題が,次第に重なり合ってきます。どちらも嗜好としての「かわいい」ではなくて生死を掛けた「かわいい」という感情の噴出なのです。主人公のゲームの中での役割がヒーラーという役割がリアルでもそうなってしまっているっていう設定が現代的な気がして、「受け身の中のプロアクティブ」ってもしかしたらもっとも必要とされている能力なのではないか?と思いました。最終章に向かって、加速度的にすべての問題を抱えていく主人公の行動は、ちょっと感動的でした。いまはやりの「推し」という言葉では捉えきれない「かわいい」という気持ちの派生の禍々しさとそれに向き合う力の物語として読み終わりました。いろいろ頭の中、ぐるぐるしています。1ページ開いた時の期待を大きく上回った本でした。

Posted byブクログ

2022/11/05

シンポジウム「戦争・コロナの先 文学で世界をよむ」 鴻巣友季子氏のおすすめ本 2022/10/28日経新聞

Posted byブクログ