カニカマ人生論 の商品レビュー
みっちゃんの文章っていつまでも読んでいられる。 面白くってときどき自分で突っ込んだり、日常をおもしろおかしく話しながら(書きながら)人生の深いとこも言ってたりして、井上ひさしの有名な”むずかしいことをやさしく、 やさしいことをふかく…”という言葉を思い出す。 そんあみっちゃんの自...
みっちゃんの文章っていつまでも読んでいられる。 面白くってときどき自分で突っ込んだり、日常をおもしろおかしく話しながら(書きながら)人生の深いとこも言ってたりして、井上ひさしの有名な”むずかしいことをやさしく、 やさしいことをふかく…”という言葉を思い出す。 そんあみっちゃんの自伝みたいなエッセイ。 1〜3歳まで実母がいなく父親と祖母との3人暮らしで、そこへ父親よりも10歳も若い敬子さんがお母さんになって、 みっちゃんも幸せだったろうけど、敬子さんもこんな面白い娘の母親になれて幸せだったんじゃないかな。 そりゃあ、みっちゃんみたいな洞察力とものまねのセンスがある子と親友だったらランク落としてまでも同じ高校に進みたいと思うよね。 でも、肝心のみっちゃんが頭が真っ白になってその高校は落ちてしまったというからまた面白い。 で行った高校でまたまた面白い公ちゃんとの出逢いがあって今も続いてるんだから、人生に偶然はないんだね。 パテ屋の林のりこさんや、永六輔、矢野顕子、タモリさん、 さまざまな出逢いがあって今のみっちゃんが出来上がってるんだね。
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お気に入りミッチャンの、今回はちょっとマジメなエッセイ。笑い成分は少なめだけど、生い立ちやデビューのいきさつ、子供さんのことなど、へぇ~そうだったの、ということがいろいろ出てきて面白かった。 意外だったのは、いつも飄々淡々と欲のない芸風で、プレッシャーなんかとも無縁だろうと思っ...
お気に入りミッチャンの、今回はちょっとマジメなエッセイ。笑い成分は少なめだけど、生い立ちやデビューのいきさつ、子供さんのことなど、へぇ~そうだったの、ということがいろいろ出てきて面白かった。 意外だったのは、いつも飄々淡々と欲のない芸風で、プレッシャーなんかとも無縁だろうと思っていた清水さんが、かなりの緊張しいだと繰り返し語られていたこと。下積みのない順風そのものに見える芸能生活にも、迷いや葛藤の多い時期があったとも。まあ当然と言えば当然なのかもしれないが、一貫して芸人っぽくない雰囲気からは、そういう匂いがしなかった。まあ、ミッチャンらしく重さを感じさせない書き方で、そういう所が好きなのだなあ。 なるほど!という鋭い指摘がいくつも。 ・ヤンキーについて。ヤンキーの女の子は「痩せてクッキリした顔立ちの、可愛くてしかも性格も優しめの子がなぜか多い」「なぜか手まめで、献身的という特徴もあり」「朝から夜まで女工哀史のように働き詰め」。地方の成人式で暴れるヤンキーたちは「当日の朝にはしっかり着付けをし、髪を整えるなどして、ちゃんと指定された市民センターなどに出向いて、仲間と暴れるという。やっぱりどこか真面目でもある、というアンバランスさが絶妙」 ・昔、カセットデッキをテレビとかのスピーカーに近づけて好きな音楽を録音していた。当然雑音入りまくり。「特に不満でもなかったのは、あの時代は聴きたい音源っていうものを、うまく耳が吸収してくれていて、機材以上に聴覚が発達していたんじゃないでしょうか。自己ノイズキャンセラー機能」 ・年の離れた弟さんをすごく可愛がっていたが…「あのヨチヨチしていた男の子の姿がもうすっかりない」「もう会えないんだなあ。いったい、いついなくなったんだろう?成長する弟の背後で、そーっと少しずつ消えていったかのよう」。うんうん、ほんとにそう!子育ての時にも思ったそうです。 清水さんは、人生の節目節目で良い出会いをしているなあと思う。その人たちから教わったことを、自分の中で時間をかけて消化して糧としていることが伝わってきた。私も覚えておこうと思ったことを二つ。 ・怖かったり緊張したりする時、清水さんは「怖くないフリ」をすることだけに集中するそうだ。くり返すうちにだんだん身につき、緊張しがちなあらゆる場面で使えるという。「フリでいいのです。フリ無料」これ、役に立ちそう。 ・若い頃、やたら気持ちがふさいでいた時に、ついバイト先で愚痴ってしまった清水さん。ありがちな慰めの言葉をかけられるかと思っていたら、店主の女性がサラッと言った言葉は「どんな人だって幸せにはなれないようになっているのよ」「世の中はむしろ、うまくいかないようにできていることを知っていた方がいいですよ」だった。「だから、立てた予定が思い通りうまくいった時や、たまにいいことがあったなんて時にはうんと喜ぶようにするといいです」 しみじみかみしめたくなる言葉です。
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