レッドクローバー の商品レビュー
02月-08。3.5点。 豊洲でバーベキュー中、ヒ素中毒で若者が複数死亡。犯人はすぐ捕まるが、ネットで募ったメンバー。 10年以上前の北海道で起きた、一家殺人に使われたヒ素と同じと判明し。。。 救いようのない、ねじれた感情の犯罪。でも、こういうの書かせると上手いよな。この作家。
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重い…しんどい…辛い、 なのに読む手が止まらない。 この話、好きではないし、誰かに勧めたくもない、でも⭐︎4。 すごく頭と心を使って読んだからです。 私はこういう、自分に衝撃を与えてくれたりすごく考えさせてくれる話が好きなんだなぁ、と改めて感じました。 ミステリーと思いながら読...
重い…しんどい…辛い、 なのに読む手が止まらない。 この話、好きではないし、誰かに勧めたくもない、でも⭐︎4。 すごく頭と心を使って読んだからです。 私はこういう、自分に衝撃を与えてくれたりすごく考えさせてくれる話が好きなんだなぁ、と改めて感じました。 ミステリーと思いながら読んでなくて、 ただ、真相が知りたい、どんな思いで、何がそうしたのか、何がきっかけだったのか、その人はどんなものを抱えていてどういう人だったら、こういう結論に至るのか、むしろどういう人間じゃなければ平和でこんな辛い世界とは無縁でいれるのか 私ももしかしてこういう一部を持っているのか、道端ですれ違う人はもしかして、こういう心を持った人なのか。 今、読み終えたばかりなのですが、ものすごくいろんな感情が今、ごちゃごちゃーっとしていて、頭痛気味です笑 本当にズキズキする(T . T) ここまで、母と娘の話だとは思っていなくて、いつのまにかジワリジワリと、じとじとと、迫ってきて、気がつけば「もうこれ、逃げられないよ!母と子の間の終わらない渦に飲み込まれてるよー!」という気分でした。 いくつか印象的だった部分は まず、主人公?の記者が事あるごとに奥さんを思い出して後悔している。私は小説をたくさん読んで、なぜあの時言わなかったんだろう、とかって後悔してる人たくさん見てるので「私はこうならないように、ちゃんと大切なことは伝えよう」と改めて思いました。ありがとう笑 それから、殺人を犯した犯人の動機について語ってるシーン。理由や動機が分からないと、理解できないことに人は不安になるから、はっきり知りたいんですよね。でも、実はそんなに明確な気持ちを表す言葉も、きっかけもないんだろうなと、 まぁそうなんでしょうけど、やっぱ理解できないと怖いです。 あとは、母と子のそれぞれの相手に対する思い方。子が母に抱く気持ちの重さや大きさ、それが辛いほど表現されていて、いい意味じゃなくて… 母親として、自分自身の置かれている立場の意味とか、ありがたさとか、なんだか色々痛感して、今すぐ子供達を抱きしめたい気持ちになりました。
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まさきとしかさんらしい、3組の母娘それぞれの愛憎が絡み合って展開するミステリー 「ざまぁみろって思ってます」「殺される前に殺す」「みんな死ね」と、読んでて眉をひそめたくなる発言も多々 みんな少しずつ病んでてあまり現実味はないけど、次々読み進めたくなる
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北海道灰戸町一家殺人事件に端を発する一連の事件。ただ1人の生存者赤井三葉は村八分にされそれでも生き抜いていく。 話の絡まり方といい、感情の描写といい非常に秀逸な作品だと思う。ただ読むと暗い気分になってしまう(仕方がないのだけど)時を遡ったり人が変わったり(伊坂幸太郎みたいに)する...
北海道灰戸町一家殺人事件に端を発する一連の事件。ただ1人の生存者赤井三葉は村八分にされそれでも生き抜いていく。 話の絡まり方といい、感情の描写といい非常に秀逸な作品だと思う。ただ読むと暗い気分になってしまう(仕方がないのだけど)時を遡ったり人が変わったり(伊坂幸太郎みたいに)するので、あまり間を空けて読むと、この人誰だっけ?となってしまう。
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十数年前に北海道で起きた家族毒殺事件、東京で起きたバーベキュー場での毒殺事件。ヒ素による大量殺人という共通点が気になる記者の勝木は、二つの事件を調べ直す。 家族、虐待、不公平感。 「殺される前に殺す」 「ざまあみろって思ってます」 共感も同情もしないが、理解はできる。
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まさきとしかさんの作品を何作か読んだけど、1番最初に読んだ『あの日、君は何をした』くらいの衝撃を受けた… もっと先を読みたい…その後を知りたい…
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やっぱりまさきとしかさん好きだなあと改めて 閉鎖的な田舎の情景が目に浮かぶようです 私も田舎者なので(ここまでではないけど) ご近所づきあいに過干渉であるところはいいことでもあり悪いことでもある 終始、心の中で、暗い、どろっとした塊がずっと住み着いたままでした(またそれがいい...
やっぱりまさきとしかさん好きだなあと改めて 閉鎖的な田舎の情景が目に浮かぶようです 私も田舎者なので(ここまでではないけど) ご近所づきあいに過干渉であるところはいいことでもあり悪いことでもある 終始、心の中で、暗い、どろっとした塊がずっと住み着いたままでした(またそれがいい) 「私、今まさきとしかさん読んでるぅ!いえい!」となる すべての登場人物に、 反感と共感を同時に感じる エラーがない人間なんていない
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皆が自分勝手のようで、さらに愛情不足の感じもあり。 ここまで不満をかかえると、どうしようもなくなってしまうものかも。
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さくさく読めた。 やばそうな人が本当は普通で、まともにみえてた人が本当はやばい。けど、ぜんぶちょっとずつ繋がってて、理由があったのが最後にわかる。 映画とかYouTubeとか動画ばっかり見ていた時期に読んだこともあって、うわ〜すごい!本ってこんな面白いのねって思った。 視点も時間軸も切り替わるのが面白かった。 2周目、3週目読んで伏線回収するのも楽しそう。
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東京で起きたヒ素による大量殺人事件と、十数年前に北海道の灰戸町という小さな町で起きたヒ素による一家殺害事件。この二つはどう繋がるのか。 事件を追う記者の妻が過去に言った「子が親を殺すとしたら、その子の心が先に殺されたんだ」という言葉に、すごく納得してしまった。ここ数年で起きた、子...
東京で起きたヒ素による大量殺人事件と、十数年前に北海道の灰戸町という小さな町で起きたヒ素による一家殺害事件。この二つはどう繋がるのか。 事件を追う記者の妻が過去に言った「子が親を殺すとしたら、その子の心が先に殺されたんだ」という言葉に、すごく納得してしまった。ここ数年で起きた、子が親を殺す事件を思い出して、確かにそれが当てはまっている気がした(実際に報道で目にしたのは、主に教育虐待の事案だが)。 途中カラクリが見えてきたとき、ミステリドラマによくある、常識人ぶった裏の顔サイコパスな人がすべてやりました的な話になりそうだなと一瞬思ったが、さすがまさきとしか先生。そういうことか…。 思いかえせば、誰が1番最初に壊れるのか、自明でもあったのか。 むしろ、自分の幸せのためには我が子すら亡き者にできる、母性神話の崩壊を書きたかったのだろうか。子が親を殺すことはあっても、親が自分の欲のために自我のある我が子を殺すことはないという私たちの常識(三葉の母ですら、三葉に情があった描写があった)。 その神話が、真実に辿り着く道をふさいでいたのかもしれない。 作者のまさきとしかさんはももクロのファンだと公言している。私も奇しくもももクロちゃんファンで、彼女たちが小学生の時から応援してる。 そしてこの本のタイトルはレッドクローバー。 清らかな小学〜中学生の少女が事件を起こすとしたら…純粋がゆえの逸脱。この本を読んでその根底について考え、悲しくなった。
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