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桃花源奇譚 新装版(1) の商品レビュー

4.4

6件のお客様レビュー

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2024/08/21

宋国第三代、趙恒の時代(1020年)。恒は偉大な伯父(太祖:匡胤)にも父にも似ず優柔不断で皇后にも争いが絶えない。そんな中、時代の富めるものは不老不死を探し、伝説の桃源郷を求める。その答えに近しい旅芸人の少女、宝春。そしてなにやら事情の在りそうな貴人、戴星。若くして科挙最終試験に...

宋国第三代、趙恒の時代(1020年)。恒は偉大な伯父(太祖:匡胤)にも父にも似ず優柔不断で皇后にも争いが絶えない。そんな中、時代の富めるものは不老不死を探し、伝説の桃源郷を求める。その答えに近しい旅芸人の少女、宝春。そしてなにやら事情の在りそうな貴人、戴星。若くして科挙最終試験に到達し、どうやらわざと落ちた希人。この三人が出合い、物語がスタートするまでのお話がこの巻。 八大王(八王爺)とも呼ばれる現王の兄、偉丈夫(=趙元份)は三男の恒が王になったのを(兄も)帝位を狙わなかったのは太祖を弑逆したかもしれない父に対して異議を唱えるのを無謀と判断したから。寇萊公(寇準、平仲)という宰相と懇意。宋に帰順することで身分を得た呉越王の子は銭思公、名を惟演。劉皇后は職人、劉美の妹だったが皇后となったので貴族となり、劉美は銭思公の妹を嫁にしている。 後は影の仕事人、殷玉堂。この人もいい味を出していた。纏足の花魁史鳳の今後も気になる。こういった時代背景や、登場人物の表記が多岐にわたるうえ読み方を覚えられないところが多いけれど、お話はスカッとして面白い。もう少し登場人物を頭に入れて読み直さないと細かいところが理解できていない...。 花街の表現などあるのとやたら歴史背景などが難しいので中学校から。こういう世界観が好きなら小学生でもいける内容。

Posted byブクログ

2024/08/15

やばい。めちゃくちゃ面白い。 大好きな包公さん(中国における大岡越前みたいな人)が出てくると思ったら、桃花源や狸猫換太子と言った、中国の戯曲&古典好きにはたまらないネタがわんさか出てくる〜。 開封はかなり昔に一度だけ行ったんだけれど、とても豊かで歴史のある土臭い素敵な...

やばい。めちゃくちゃ面白い。 大好きな包公さん(中国における大岡越前みたいな人)が出てくると思ったら、桃花源や狸猫換太子と言った、中国の戯曲&古典好きにはたまらないネタがわんさか出てくる〜。 開封はかなり昔に一度だけ行ったんだけれど、とても豊かで歴史のある土臭い素敵な街だった!そこを舞台に繰り広げられる中華ファンタジー。楽しすぎるよ! 包公さん好きすぎて彼の故郷、合肥にも実は行ったことがあるんだよね〜。杭州はもちろんだけど、行ったことのある地名がたくさん出てくるのも個人的には嬉しい!

Posted byブクログ

2024/03/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大立ち回りあり、宮中の陰謀あり、暗愚の帝あり、謎の身分のクセのあるキャラあり、何より書き出しが美しい情景描写で「アッこれは好みの作品だ」と一瞬で悟れた。 最初のノベルスは1992年6月刊行なので、十二国記とほぼ同時期くらいに発表されてるんですね。こっちももっと取り上げられていいと思うんだけど、とっつきやすさ的に難しかったんだろうか? 正直に白状すると、途中からキャラクターが多すぎて名前や語彙が馴染みのないものなので多少混乱はしました。登場人物欄も一部のキャラしか載ってなくて苦労したり、中国ものの官位やしきたりなどちょっと苦しかった箇所もあったんですが、それでもあれよあれよと読まされた。 たった2日かそこらの話なのにこの密度!メインキャラクター三人とその周辺の性格をつかむための序盤の大騒ぎがかなり自然な流れでわかりやすくストレスがなかったのが大きかった。 可愛らしくて頼れる宝春、いかにも主人公らしくもありつつどこか完全なヒーローではない(生まれがアレなのでそりゃそうだ)感じの戴星、一番好きなタイプの飄々とパーティの頭脳になる希仁。この三人のバランスがとても良かったし続きが今から読みたくて読みたくて仕方ない。玉堂もなんとなく憎めなくて好きすぎる。 この頃の人たちってけっこう占いだの言い伝えだのをしっかり気にするのねとちょっと思った。 個人的に嬉しかったのは、宝春始め狄千花(戴星のお母さん)も史鳳も女の人がイキイキしてかっこよかったところですね。 作者さんの後書きを読むと、実在の人物をベースにしているらしくそこも驚き。すぐに続きを読みます!

Posted byブクログ

2023/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 こういう冒険譚は大好物。    陶淵明の桃花源はどこに?  思えば、陶淵明が漢文の授業以外で読んだ人なのよね~。

Posted byブクログ

2022/09/18

道士を重用した北宋三代目皇帝趙恒の時代を背景として、仙術や幻の桃源郷などを織り込んだ中華ファンタジー。 北宋4代目皇帝となる趙受益が登場するが、歴史より少し年齢が高く設定されている。展開が早く、目まぐるしいくらい。

Posted byブクログ

2022/08/05

後宮の主に追われる少女、母を探す皇子、使命を帯びた秀才。運命に導かれ、三人は幻の郷・桃花源を目指す――中華歴史ファンタジー、ここに開幕!

Posted byブクログ