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カーザ・ヴェルディ 世界一ユニークな音楽家のための高齢者施設 の商品レビュー

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2023/08/07

好きなPodcast「Satoruと岡田悠の旅のラジオ」でSatoruさんが紹介しており、面白そうだったので購入。 作曲家ヴェルディが音楽家たちの老後を支援するため作った「音楽家だけが入居できる高齢者向けホーム」に住む機会を得た日本人オペラ歌手(当時学生)のエッセイです。 元...

好きなPodcast「Satoruと岡田悠の旅のラジオ」でSatoruさんが紹介しており、面白そうだったので購入。 作曲家ヴェルディが音楽家たちの老後を支援するため作った「音楽家だけが入居できる高齢者向けホーム」に住む機会を得た日本人オペラ歌手(当時学生)のエッセイです。 元クラシックの音楽家やバレリーナばかりの入居者たちは、個性が強くときに我儘で差別的だったりもするが、明るく気高く、優しくもある。そんな彼らとの暮らしや、(入居者の特殊性も多少は影響しているかもしれないけれど)日本と異なる自立や自己責任を重視するイタリアの高齢者施設の有り様など、とても面白く読みました。

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2023/02/28

高齢者施設。 というと、どうしても少しネガティヴな雰囲気を想像してしまうが、ここは違う。 たしかに、住んでいらっしゃるのは高齢の方々だが、みんな、生き生きと人生を楽しんでいる。 廃用症候群なんて、縁がないかのように、自分でできることは時間がかかっても自分でやるし、周りも無闇に助...

高齢者施設。 というと、どうしても少しネガティヴな雰囲気を想像してしまうが、ここは違う。 たしかに、住んでいらっしゃるのは高齢の方々だが、みんな、生き生きと人生を楽しんでいる。 廃用症候群なんて、縁がないかのように、自分でできることは時間がかかっても自分でやるし、周りも無闇に助けたりはしない。 すごい施設だな。。 歳を重ねても、こんな風に自分らしく、過ごせるって素敵だな。 そして、その中に一緒に住むことができて、音楽はもちろん、他のことも大いに学べる若者たちを羨ましくも感じた。

Posted byブクログ

2023/01/23

「ヴェルディの憩いの家(=老人ホーム)」という名の一流音楽家のための高齢者施設に入居した若手音楽家の日記的読み物。ここは2012年の映画「カルテット!人生のオペラハウス」のモデルとなったユニークな施設としても有名である。 実際に住んで親しくしてもらいレッスンを受けたりもしていた人...

「ヴェルディの憩いの家(=老人ホーム)」という名の一流音楽家のための高齢者施設に入居した若手音楽家の日記的読み物。ここは2012年の映画「カルテット!人生のオペラハウス」のモデルとなったユニークな施設としても有名である。 実際に住んで親しくしてもらいレッスンを受けたりもしていた人が書くので、筆致は勢い遠慮がちである。しかも書く人にも描かれる人にもプライバシーがあるので(筆者は現役の声楽家となっている)、映画のようなドラマティックな出来事があったとしてもいちいち暴露するわけにもいくまい。というわけで人付き合いの描写では非常におとなしくならざるを得ないが、設備のトラブル(下水管溢れ事件)や夏の暑さと蚊の話は遠慮なく描かれていて面白い。 何より、実際に住んだ人でなければわからない、食堂や練習室などなどの具体的なディテールがなんとも興味深かった。 そもそも、高齢者と若年者の取り合わせというのは親和性が高い。日本でも幼老複合施設が増えつつあるというが、生き物としての本来の過ごし方にもそぐう考え方であろう。

Posted byブクログ

2022/12/23

こんなものがあるんだ。本場は違うね。スカラ座でヘンデルの時と悟りの勝利を上演とあるが、知らない曲だ。こういうの聞いてみたいな。思うのは全員プライド高くて揉め事とか多い?いや、そんなのはプライドご高くて揉め事は起こさないんだろな。

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2022/12/02

イタリア・ミラノにあるカーザ・ヴェルディ(ヴェルディの家)は、オペラ『椿姫』や『アイーダ』で知られる作曲家のジュゼッペ・ヴェルディが建てた、一流の音楽家だけが入居可能な高齢者施設だ。 とは言えそこはイタリア、厳密な定義があるわけではなく、音楽に無関係でも近親者なら入居できる場合も...

イタリア・ミラノにあるカーザ・ヴェルディ(ヴェルディの家)は、オペラ『椿姫』や『アイーダ』で知られる作曲家のジュゼッペ・ヴェルディが建てた、一流の音楽家だけが入居可能な高齢者施設だ。 とは言えそこはイタリア、厳密な定義があるわけではなく、音楽に無関係でも近親者なら入居できる場合もある。さらにミラノ市内で学ぶ音大生を16人まで格安で受け入れており、著者の藤田さんもその制度を利用してここで生活していた。本書の大半はその当時の日記を集録したもので、日常の悲喜こもごもが生き生きと描かれている。 しかしまあ、ちょっと無責任というか自己責任が過ぎるというか……。いい面も悪い面も含めて、文化や国民性の違いを強く感じた。

Posted byブクログ