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天変地異の地球学 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2024/08/27
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※このレビューにはネタバレを含みます

とても面白く、大変勉強になった。 太陽系が銀河系を公転してるなんて初めて知ったし、地球から、いや宇宙から見たら、人類なんて本当に取るに足らない、刹那な存在なんだろうと心の底から思った。 生涯で天変地異にあわないほうがレアケースなのかもしれない。だから何をしても仕方ないということではなく、必要以上に恐れずに、どうしてそのような天変地異が起こるのかを正しく理解して、遭遇してしまったときにはできる限り冷静に受け止め、行動できるようになりたい。

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2024/08/08

 これは面白かった。地質学の立場から46億年の間に起こった天変地異について書いてあるのだが、その多くが大陸の移動とリンクしている。そしてその大陸を移動させているのは、地球のマントルのホットプルームとコールドプルームの動きなのだ。地球上には東アフリカとポリネシアにホットプルームがあ...

 これは面白かった。地質学の立場から46億年の間に起こった天変地異について書いてあるのだが、その多くが大陸の移動とリンクしている。そしてその大陸を移動させているのは、地球のマントルのホットプルームとコールドプルームの動きなのだ。地球上には東アフリカとポリネシアにホットプルームがあり、日本や中国、インドにはコールドプルームがあって、地球上の大陸は統合して再び超大陸を形成するのかもしれない。  いずれにしても地球上の天変地異から完全に回避する方法なんてない。地球温暖化についてもかつて何回も温室効果ガスによる極端な地球温暖化によって多くの生物が絶滅してきたのだ。人間が自然という資源をまるで自分たちの所有物のように支配したとしても、天変地異は必ず起こるのだ。

Posted byブクログ

2024/03/20

気象、海洋、プレートなどの動きはある程度知っていたが、プルームとか銀河系の動き(太陽系の公転)はほぼ初耳だった。地磁気って反転するの? 人間のスケールじゃ想像も難しい。しかし、回転木馬説は流石に空想成分が強い気もする。

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2023/02/05

地学は高校で習わなかったせいか、化石や岩石や地形といった動かないものを対象とした、歴史や考古学のように静的なイメージ。でも、この本を読み、災害がとみに身近になった昨今、実は非常に激しく変動してるものを対象としてる学問だと再認識。 現代の科学・学問は細分化されているはずなんだけど、...

地学は高校で習わなかったせいか、化石や岩石や地形といった動かないものを対象とした、歴史や考古学のように静的なイメージ。でも、この本を読み、災害がとみに身近になった昨今、実は非常に激しく変動してるものを対象としてる学問だと再認識。 現代の科学・学問は細分化されているはずなんだけど、この本のように地球システム自体を捉えようとすると、おそらく地球科学という学問体系の知見を総動員しないといけないんだろう。巻末の参考図書がえらく多いのをみてそう思った。 時間軸のスケールが大きすぎて、何のためにやってんの?って感じもするけど。まあ学問ってそんなもんで、はやぶさプロジェクトの生物の起源は宇宙からなのかとか、素人じゃ見分けのつかない新種の発見とかよりは、防災だったり気候変動への示唆があるだけ良いのかな? 地球システムに棲む生物は、銀河のメリーゴーラウンドに翻弄される、儚くも逞しい存在。種の9割上が絶滅するような環境激変が起きても、数%は生き残ったってどういうことだったんだろう?

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2022/12/05

著者の藤岡先生は過去にブルーバックス「フォッサマグナ」「三つの石で地球がわかる」といったわかりやすい本を書かれている方なので、さっそく新刊を読んでみました。 けど藤岡先生の専門は海底とか岩石とかプレートテクトニクスなので、気象災害については説明がおかしいと感じる箇所もあります。人...

著者の藤岡先生は過去にブルーバックス「フォッサマグナ」「三つの石で地球がわかる」といったわかりやすい本を書かれている方なので、さっそく新刊を読んでみました。 けど藤岡先生の専門は海底とか岩石とかプレートテクトニクスなので、気象災害については説明がおかしいと感じる箇所もあります。人間の寿命を超える周期の災害は専門のプレート運動に結びつくものが多いので違和感は減るのですが。 あと周期性を見出そうとしますが、10年単位と10万年単位のでは周期として許容できる誤差が違う気がして、周期と言っていいのかと思ってしまいます

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2022/11/14

読み終わるのに苦労した。そしてレビューを書くのに今また苦労している。 ブルーバックスも売らなければいけないんだとは思うのだが、あまりに煽るような帯をつけすぎである。 「激変は束になってやってくる」 「なぜいま天災が続くのか?46億年の地球史から謎を解く!」 嘘ではない、嘘までは言...

読み終わるのに苦労した。そしてレビューを書くのに今また苦労している。 ブルーバックスも売らなければいけないんだとは思うのだが、あまりに煽るような帯をつけすぎである。 「激変は束になってやってくる」 「なぜいま天災が続くのか?46億年の地球史から謎を解く!」 嘘ではない、嘘までは言っていないのだが……電波に乗っていたらJAROに訴えたいレベルである。 この帯を見て多くの人が思うのは、ここ数年、長くて数十年の災害の多さであり、地球温暖化なのか、他にも何か理由があるのか、といったことではないだろうか。そんな短いスパンの話に46億年の地球史から謎が解けるわけはないので、まんまと引っかかった私も確かに悪い。 本書の筆者は地球科学がご専門ということであるが、最終的な結論である銀河の「腕」の粗密が関係している可能性の話はあまりに専門外のところへ振りかぶったという印象が否めない。しかも最後のまとめは、千年、万年、億年単位で激烈な天変地異は繰り返すし、50億年先にはどうせ地球は太陽に飲み込まれちゃうんだよ、っていうのは如何なものか。だから今年大雨が降っても大地震が起こっても大した問題ではないのか。 海底に関してはエキスパートな方なのだと思うので、ご専門の範囲内での有益な著作を期待したい。

Posted byブクログ

2022/09/18

ブクログのプレゼント抽選で当たった。 この本を読み始めたとき、折しも記録的な台風が日本に近づきつつあり、その中心気圧910hPaが、これまでの記録907.3hPaに匹敵する凄さであることを知った。また、過去最大の津波が85mに達していたことも知った。これらの記録は地球の歴史では直...

ブクログのプレゼント抽選で当たった。 この本を読み始めたとき、折しも記録的な台風が日本に近づきつつあり、その中心気圧910hPaが、これまでの記録907.3hPaに匹敵する凄さであることを知った。また、過去最大の津波が85mに達していたことも知った。これらの記録は地球の歴史では直近のことであり、人類の歴史を辿れる有史以前の地質時代にまで遡ると、百万年どころか億年単位で地球の動体的活動が説明され、そのスケール感には圧倒される。しかも、最後は地球を飛び出して、銀河系レベルにまで話が及び、それが地球の現象と因果関係をもつ推測まで展開される。事実関係は謎のままだが、その考察の深さには説得感がある。 最後に、驚きの数字を紹介したい。 太陽系は、秒速240kmという想像を絶する超スピードで銀河の中心を公転しているが、一周するのに2億5千万年かかるらしい。こんな宇宙の中で生命を育まれた人類が愚かな未来に突き進まないことを願うばかりである。

Posted byブクログ