あきない世傳 金と銀(十三) の商品レビュー
いよいよ完結と分かって読んでいても、終盤になるまで落とし所がわからなかった。 音羽屋と結をどう決着させるのかと思っていたが、すっきりとした終わり方で良かった 賢輔の想いについては、ほんのり匂わせるだけで終わってしまったが、こういう演出が女性読者を惹きつけるんだろう 高田郁さんとい...
いよいよ完結と分かって読んでいても、終盤になるまで落とし所がわからなかった。 音羽屋と結をどう決着させるのかと思っていたが、すっきりとした終わり方で良かった 賢輔の想いについては、ほんのり匂わせるだけで終わってしまったが、こういう演出が女性読者を惹きつけるんだろう 高田郁さんという素敵な作者さんと出会えた、思い出の作品となりました
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惣次さんが絡むと一癖も二癖もある問題になるけれど ただのやっかみじゃなくてよかった。問題解決??に動いて くれてたのね。 妹の結さんとの決別。いくら姉妹とはいえ40歳を過ぎて 同じ道は進めないよね、姉とはいえ手を出しようがない気はする。 いくら家族とはいえ、近くにいない方が幸せ...
惣次さんが絡むと一癖も二癖もある問題になるけれど ただのやっかみじゃなくてよかった。問題解決??に動いて くれてたのね。 妹の結さんとの決別。いくら姉妹とはいえ40歳を過ぎて 同じ道は進めないよね、姉とはいえ手を出しようがない気はする。 いくら家族とはいえ、近くにいない方が幸せなことはある。 結さんにとってはそっちがいいに違いない。 最後の双六の仕掛けはよかった。町が一体になって 盛り上がっていたし。さすが幸さん。商売の神様がついてるね。
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とうとう読み終わってしまった。 最後まではらはらが止まらなかったけれど、幸、いや五十鈴屋なら大丈夫、どんな困難も乗り越えていける!と思わせてくれるとても素敵な物語でした。またいつか読み返したい。でもその前に特別篇も読まなくちゃ。 このところどっぷりと江戸の世界に入り込んでいたけれ...
とうとう読み終わってしまった。 最後まではらはらが止まらなかったけれど、幸、いや五十鈴屋なら大丈夫、どんな困難も乗り越えていける!と思わせてくれるとても素敵な物語でした。またいつか読み返したい。でもその前に特別篇も読まなくちゃ。 このところどっぷりと江戸の世界に入り込んでいたけれど明日から現実に戻って大掃除だ。
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シリーズ13作目にして完結編。五鈴屋を成長させ続けた幸の知恵から繰り出される様々な商売の手法、戦略は、現代のマーケティングのセオリーにも通じて感心させられる、などこれまでの感想にも毎度の様に書いて来たが、最後はまるで町興しを思わせる田原町三丁目商店街共同キャンペーンの様相を呈して...
シリーズ13作目にして完結編。五鈴屋を成長させ続けた幸の知恵から繰り出される様々な商売の手法、戦略は、現代のマーケティングのセオリーにも通じて感心させられる、などこれまでの感想にも毎度の様に書いて来たが、最後はまるで町興しを思わせる田原町三丁目商店街共同キャンペーンの様相を呈している。 大阪、江戸を舞台に、様々な人の縁、人情が、細やかに人の所作一つ一つから描かれた素晴らしいシリーズでした。 タイトルの「金と銀」は、シリーズ最初の頃に幸が兄から川面の光る様から教えられる印象的なシーンから始まり、本編での賢輔が父の治兵衛から子供の頃にされたという話「金と銀、両方揃わな、商いは出来ませんのや。五鈴屋のご寮さんは紛れもない、金貨だす。何があったかて、どないな目ぇに遭うたかて、柔らかに乗り越えて、光り続けられるおかただす。賢輔は銀になり、どないなことがあったかて金の傍を離れず、命がけで金を生かす努力をせぇ」に、集約されとったんだすなぁ。
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シリーズ13作目。ついに完結編。 吉原の衣装比べでは音羽屋との対決で勝負に負けて試合に勝ったような感じで無事終了、即興の宣伝歌でお返しをした歌扇さんが何とも粋。菊栄と共に日本橋に出した新店舗も大繁盛で順風満帆かと思いきや、惣次の策略でまた一波乱、そしてまたもや大火に見舞われ焼野原...
シリーズ13作目。ついに完結編。 吉原の衣装比べでは音羽屋との対決で勝負に負けて試合に勝ったような感じで無事終了、即興の宣伝歌でお返しをした歌扇さんが何とも粋。菊栄と共に日本橋に出した新店舗も大繁盛で順風満帆かと思いきや、惣次の策略でまた一波乱、そしてまたもや大火に見舞われ焼野原…と最後の最後まで波乱万丈でした。 逮捕された音羽屋の財産はほぼ音羽屋の娘のもので、結に残されたものは五鈴屋から盗み出した染め型だけだった、というのがなんとも哀れ。幸を裏切った結のことを幸は絶対に許さないでほしいと思っていたので、姉妹の決別はあれでよかったと思う。 惣次の裏切りは何か考えがあってのことだとは思ってたけど、情で動いているわけじゃないところが惣次らしい。むしろそれでこそ惣次、という気もする。 江戸店を出したときに、いつかはこんなお店で買い物ができるようになりたい、と言っていた貧しい母娘が16年経って再び来店するというラストシーンは五鈴屋のモットー「買うての幸い、売っての幸せ」を体現したようでこちらも幸せな気分になれた。よかった。 シリーズを通して長い年月が経ち、使用人の子供だった幸が立派な五鈴屋の店主になって…と巻末付録のすごろくを見ていたら今までのことが走馬灯のようによみがえってきて感慨深かった。 幸のモデルはいとう呉服店(のちの松坂屋)の十代目店主の宇多という女性だったらしい。五鈴屋も明治時代頃には百貨店になってたりするのかな。 まだ特別編が出ているようなので読みたいと思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読了!最後の巻なのに、ギリギリまで少しほろ苦い展開が!でもこれも人生、ハッピーエンドの成功談でないところが、またこの作品らしいところかな。ラストシーンには、ツーッと涙が。。朝の出社前の、ドトールにて。 幸、という主人公の名前が自分と同じなのが、なんだかとても嬉しく感じて、全巻通じてなんだか幸せな時間でした。また少ししてから、頭から読みたいな。
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夢中で読んだシリーズ。 最終巻を、忘れかけた頃にやっと読めた。 衣装比べのくだりはさっぱり忘れていて(もしかしてその前の巻を読んでない?)、それでも楽しく読めた。 乗り越えても乗り越えても前に立ちはだかる壁。襲いくる高波。それでも知恵と勇気と商いの基本を携え、喜ばれる商いを生み出...
夢中で読んだシリーズ。 最終巻を、忘れかけた頃にやっと読めた。 衣装比べのくだりはさっぱり忘れていて(もしかしてその前の巻を読んでない?)、それでも楽しく読めた。 乗り越えても乗り越えても前に立ちはだかる壁。襲いくる高波。それでも知恵と勇気と商いの基本を携え、喜ばれる商いを生み出していく幸の姿に励まされる。 もう一度最初から読みたい。
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ついに最終巻まで辿り着いた。 12巻が途中経過という感じで読むのに時間がかかったが、最終13巻は面白くて一気読み。 なんでもうまくいかないのが、五十鈴屋の商売なんだなぁと最終巻になっても思い知らされた。 そして賢輔との仲はもどかしいけど、幸ならそうするか…と納得。 幸の商売の...
ついに最終巻まで辿り着いた。 12巻が途中経過という感じで読むのに時間がかかったが、最終13巻は面白くて一気読み。 なんでもうまくいかないのが、五十鈴屋の商売なんだなぁと最終巻になっても思い知らされた。 そして賢輔との仲はもどかしいけど、幸ならそうするか…と納得。 幸の商売の才能に驚かされ、現実の呉服の歴史とうまくリンクさせていていつも『そうだったのか〜』とストンと納得させてくれる。大坂と江戸の商人の昔の暮らしを丁寧に描いて、たくさんの気づきを与えてくれた素晴らしい作品でした。
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色々な伏線回収! 最後は涙なしでは読めませんでした。 きちんと誠実に日々過ごしていきたいと感じさせてくれる作品でした。 あと2冊、楽しみたいと思います。
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最終巻を読み終わり、人の縁の良さと難しさを味わい尽くした気持ちになった。妹の結との因縁は菊栄の一言に尽きる。四十にもなる妹を守るやて、えらい驕りや。相手に失礼だす。幸の行先に夫と共に立ちはだかった結の行末は案ずる必要のないものだと思う。元夫の惣次との因縁も複雑極まりない。所々で幸...
最終巻を読み終わり、人の縁の良さと難しさを味わい尽くした気持ちになった。妹の結との因縁は菊栄の一言に尽きる。四十にもなる妹を守るやて、えらい驕りや。相手に失礼だす。幸の行先に夫と共に立ちはだかった結の行末は案ずる必要のないものだと思う。元夫の惣次との因縁も複雑極まりない。所々で幸を助けながらも、自分の商いのためのみに邁進していく。幸は周囲との縁を大切にして、これからも商いに知恵を出して「買うての幸い、売っての幸せ」を体現していくのだろう。商売の一代記を楽しませてもらった。
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