「生類憐みの令」の真実 の商品レビュー
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生類憐みの令は百を超える回数で下された儒教精神 からでた法令で、著者曰く「馬と鶴」が綱吉の拘泥 した部分と推論で描かれている 通説を紹介し、「近年叫ばれる武士の精神を武から 文治に変えた慈愛による素晴らしい法令」ではなく 《綱吉の生類憐みの令は嫡子誕生祈願を動機として 始まり、嫡子誕生をあきらめた時、理想社会を実現 する施策として、生類憐みに新たな意義を発見した。 そのことを高く評価する人たちもいるが、所詮は独 りよがりの政策でしかなかった。》と酷評している コノ真実は読んでいて推論に推論を重ねており正直 読後も伝わってこない真実、昨今見聞きする主張の 方がウケ入れたい(少し悪文のせいかもしれない) とはいえ、本文はこれでもかと事実のみ書き連ねて 巻末には22ページに及ぶ「生類憐みの令関連年表」 までそろえてあり参考資料には使えそう なお、ネットでは22年間の生類憐みの令で処罰を 受けた人数が67名とでてくるが、本文を読めば膨 大な人数が処罰されている(小説では1万人超) 次の家宣将軍の処罰再検討と綱吉法会の恩赦では、 「この年、罪を赦されし者の総計八千百三十一人」 と折りたく柴の記に記されている
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