ヒトラーに傾倒した男 の商品レビュー
かのヒトラーにここまで食い込んだ日本人がいたのを知り驚愕。軍人(及び軍人的な人)が外交をやるとこうなりがち、という意味で歴史の教訓は確かにここにあると思う。
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NHK のドキュメンタリー本。 A級戦犯となったドイツ大使、大島浩を追ったノンフィクション。 大島浩は、幼いころから父の指導の下、エリート教育を受けドイツ大使となる。 ヒトラーとの親交を深め、日独伊三国同盟に大きな役割を果たす。ただあまりにもドイツの軍事力を信奉するあまり、日本の...
NHK のドキュメンタリー本。 A級戦犯となったドイツ大使、大島浩を追ったノンフィクション。 大島浩は、幼いころから父の指導の下、エリート教育を受けドイツ大使となる。 ヒトラーとの親交を深め、日独伊三国同盟に大きな役割を果たす。ただあまりにもドイツの軍事力を信奉するあまり、日本の将来を見誤らせることになる。 彼が残した証言テープを基に、彼の生き方を紹介する。 大島浩の人生についてはほとんど知らなかった。日本の一外交官がヒトラーと親しくなった事で、歴史を大きく変えていくきっかけになったことを知って驚いた。この本の基になった証言テープに、本人しか知らないことが色々収められていて、もしこのテープがなければ歴史の裏舞台を知る事も無かった。歴史の見方を変える優れたドキュメンタリー本だと思う。
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NHKで放送された『国をミスリードした男 A級戦犯・大島浩の告白』を書籍化した一冊です。 日独伊三国同盟やスターリン暗殺計画などの日本の舵取りに多大な影響を及ぼす外交を行ったエリートの大島浩を中心に、当時の世界情勢や日本の内政にも触れられています。 新たに発見された録音をベースに...
NHKで放送された『国をミスリードした男 A級戦犯・大島浩の告白』を書籍化した一冊です。 日独伊三国同盟やスターリン暗殺計画などの日本の舵取りに多大な影響を及ぼす外交を行ったエリートの大島浩を中心に、当時の世界情勢や日本の内政にも触れられています。 新たに発見された録音をベースに、個人伝記と外交史としての両側面が綴られています。 今となればミスリードしたと自他共に評価するでしょうが、当時の強引さにはドイツ贔屓なだけではなく日本に対する愛や信念も感じられました。 又、大島浩の人間性を垣間見られる貴重な資料でもあります。
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2021.8.14.に放送されたBS1スペシャルの50分番組の書籍化。多少内容が増えたようで2時間ほどで読了。 駐独日本大使でありながら、その実、駐日独逸大使、駐独独逸大使といってよいような不思議な働きをした陸軍軍人のお話。 ハンガリー駐在特命全権公使の大久保利隆との対比が印...
2021.8.14.に放送されたBS1スペシャルの50分番組の書籍化。多少内容が増えたようで2時間ほどで読了。 駐独日本大使でありながら、その実、駐日独逸大使、駐独独逸大使といってよいような不思議な働きをした陸軍軍人のお話。 ハンガリー駐在特命全権公使の大久保利隆との対比が印象的。独逸人よりも独逸的な大島浩は、太平洋戦争開戦の直前まで、独逸がソ連を駆逐する、と言い続け、それが開戦を大きく後押しした。一方、大久保は1944年頭の段階で、独逸降伏の時期をかなりの精度で予言し天皇への上奏まで実施している。 東京裁判で、広田弘毅が一票差で絞首刑になり、大島浩が一票差で無期懲役となった、という不思議な結末に大島本人が異を唱えている点、意外だった。 それだけ冷静になれる資質がありながら、その時は独逸、ヒトラー、ナチスにトコトンのめり込んでしまう、という点、後付け歴史観でない、歴史の当事者感を持って見る必要があるんだろう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
第二次世界大戦頃にドイツとの強いパイプのあった大島浩について書かれた本。 国を過ちに導いたという思いはありながらも、戦後なおヒトラーに傾倒している描写は印象的だった。 英米との戦争が避けられなくなる日独伊三国同盟がいかにして結ばれたのかの記述もあり、当時の日本の政治判断の雰囲気がわかった。 後世に残すべき名所だと思う。
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