詩人の訪れ 他三篇 の商品レビュー
詩人の訪れ 竹籠の行商人が拠点にするために立ち寄った葡萄農家の村の日常と非日常(近隣の村々合同の祭り)。行商人の到着から始まる話なので、行商人目線で村が描写されるかと思いきや、行商人も登場人物の一人として描写されていて、語り手はあくまで作者。 同じ作者の別作品『パストラル』でも感...
詩人の訪れ 竹籠の行商人が拠点にするために立ち寄った葡萄農家の村の日常と非日常(近隣の村々合同の祭り)。行商人の到着から始まる話なので、行商人目線で村が描写されるかと思いきや、行商人も登場人物の一人として描写されていて、語り手はあくまで作者。 同じ作者の別作品『パストラル』でも感じた、美しく詩的な表現。過酷な葡萄農家の仕事も、柔らかく穏やかに描き出されている。 気に入ったフレーズは「そこには階段があり、一段また一段と迎えにきては、彼を助けてくれる、ありがたいことに。彼はお礼を述べ、段を数え、名前をつける。」階段を上るとき、折に触れて思い出したい。 他の3篇は哲学的エッセイで少し難解だったので星マイナス1。巻末の年譜、訳者解題まで、読み応えぎっしり!お高めだけど、値段なりの内容でした。
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國學院大學 文学部 外国語文化学科 准教授 https://www.kokugakuin.ac.jp/article/140473 https://www.kokugakuin.ac.jp/article/140503 ※國學院大學図書館:所蔵なし
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