ぼくらに嘘がひとつだけ の商品レビュー

綾崎隼(著者)

2024/08/16

将棋の世界を舞台にした友情物語。プロ棋士を目指す二人。出生時の取り違え疑惑を背景に、天才を作るのは環境か遺伝子かと問う。
歳取ってきたせいか、遺伝子がどうより一緒に楽しく、時に辛く、過ごしてきた時間の方が大事に思える。
将棋は全く知らないくて、初めてこんなにシビアな世界なのだと知った。藤井聡太さんって、本当にすごいんだな。

2024/08/01

とてもよかった。何度もひっくり返って、そういうことだったのか！となった。親子の愛情と将棋を通して築いた友情。どちらも大切にしながら、罪を嘘に変えた二人は最強だと思う。―王将を守るように、家族を大切にしなさい

2024/07/01

棋士を目指す二人の友情物語になるのかな。
親との関係や、二人の家庭環境の違い。
内容にどんどん引き込まれて、最後の回収がエグかったです。
この作家さんの作品、こちらが初めてでしたが、凄く好きになってしまって、この後シリーズの物を読み漁りました。
実写化無いのかな〜って思っています。

2024/05/27

祖父、父まで棋士のサラブレッド、京介と元女流棋士の息子の千明。二人の人生が奨励会で交わった時、出生時の取り違え疑惑が持ち上がる。
鑑定結果が二転三転しながら、それぞれの家族が大切なものを守るために、もがき苦しむ。
将棋の才能は、遺伝か環境か？そこに答えはなく、ただ一人、たゆまぬ努力を続けたものだけが、棋士となり、タイトルに近づく。
親への想い、子への想い、友への妬み、嫉み、友情。一人の人としての登場人物達の人生と感情に涙した。

2024/02/06

真相が二転三転して。
途中、厚仁先生が怪しいとか千明ってば何してくれてんのとか、思いながら読みました。
遼平の第一印象がとても悪くて、何かあるって思っていたけど、イヤイヤ遼平どんだけいいやつなんだよ。て最後は思った。
乳児取り違えの話だけではない奥深い小説でした。

2023/11/15

才能は環境か、血統か。難題に若き二人が挑んでいく姿が魅力。将棋の奥深い世界と、出生時の取り違えの話しとがリンクしてミステリー要素もあったが、個人的にはどちらかに振れた方が良かった。

2024/04/22

『盤上に君はもういない』に引き続き、綾崎隼氏の作品ということで購入。
時系列的には『盤上に君はもういない』の後になりますが、そちらを読んでいなくても問題なく楽しめる作品。

棋界における才能を決めるのは、遺伝子なのか、それとも環境なのか。15年もの間、それぞれが家庭で培ってきた家族の愛は本物なのか。出生時の入れ替えは事故なのか。それとも故意に起きた事件だったのか。
勝負師たちの世界で起きた残酷な事件に対し、京介と千明が出した答えには思わず涙腺が緩み、しばらく目をしばたたかせてしまった。

最後の京介と千明の掛け合いも実に爽やかで良かった。二人にはぜひ、棋界を背負うプロ棋士になってほしい。
個人的には前作でも登場した竹森夫妻の絡みはもっと見てみたかった。ケンカップルは尊いものだ。

2023/09/19

棋士としての才能は「遺伝」か「環境」か、それとも。。。

一応『盤上に君はもういない』から数年後の話ってことだけど、完全に独立した話なので前作読んでなくても問題なし。

前作同様、奨励会を舞台にしたもう一つの愛を確かめる物語。

読み始めれば真実にはすぐ気づくかもしれない。
ただこの作品を読んで、感じ取ってほしいのは、その裏にある家族を愛す、友がいるということがどれだけ素晴らしいことなのかということだと思う。

個人的に、長瀬厚仁の若かりし頃の話が好きだったかな。

2023/08/05

将棋に関するところは多少知っている部分があるので読みやすかった。
若い二人の物語のように見せつつ親世代の物語がメイン。特に長瀬父の奨励会時代の話が面白い。

2023/06/29

エリート棋士の父を持つ京介と、落ちこぼれ女流棋士の息子・千明。二人の〝天才〟少年は、またたく間に奨励会の階段を駆け上がる。期待を背負い、プロ棋士を目指す彼らに、出生時に取り違えられていたかもしれない疑惑が持ち上がる。才能を決めるのは、遺伝子か環境か?運命と闘う勝負師たちの物語。

天才を作るのは血筋か環境か・・・本人の努力か・・・
子育て中、人生の先輩達からは「子は親を越えない。変な期待をせずにノビノビ育てなさい。」と言われていた（笑）結果・・・確かに！
内容はともかく睦美の陰気さに最後までうんざりさせられた。