ロボット薬局 の商品レビュー
薬剤師の活躍が求められるのは、市民の健康維持増進と国の医療費増大抑制に貢献できる存在だからであって、薬局業界をAmazonから守るためではない。その点にツッコミを入れたくなるようなところは少しあったけど、薬剤師が担うべき役割や持つべきマインドなどについてわかりやすく具体的に書かれ...
薬剤師の活躍が求められるのは、市民の健康維持増進と国の医療費増大抑制に貢献できる存在だからであって、薬局業界をAmazonから守るためではない。その点にツッコミを入れたくなるようなところは少しあったけど、薬剤師が担うべき役割や持つべきマインドなどについてわかりやすく具体的に書かれており、勉強になる。 また、著者の生い立ちや、自社の薬局の対物業務自動化の工夫も具体的に述べられていて参考になった。
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タイトルからすると、無人の薬局で、患者が薬を取りに行ったら無味乾燥な応対する薬局のイメージを持ちますが、そうではありません。 薬剤師の調剤業務は(知っている人は分かると思いますが、基本、単純作業で、かつ)ミスしてはいけないものなので、そこはロボットに任せて、薬剤師は対人業務に集中しましょう、という至極真っ当な本。 最初はAmazon薬局の話題から入り、町の薬局は駆逐されると、ややセンセーショナルな書いているので、若干反発する人もいるかもしれませんが、書店だけでなく、ありとあらゆる物販店が、ネットに置き換わっている現在、Amazonが薬の配達OKとなったら、潰れる薬局でるのは必発だと思います。逆にAmazonで誤配があったり、Amazon代引き詐欺とかもあるので、必ずしもAmazonが脅威になるかは分かりませんが、ヨドバシエクストリーム便は配達料が無料で、めちゃくちゃ早いので、処方薬通販は脅威になると思います。 そんな中で、町の健康相談所的な役割を果たすなど、気軽によれる場所にしていければ、ということや、在宅訪問による治療薬管理などは生き残るのに必須という主張は説得力がありました。 親戚の葬式とかで集まると、私も薬剤師なので、故人を偲ぶよりも、じーさん、ばーさんのお薬相談所に良くなり、いわゆる残薬問題(処方してもらったけど、飲んでない)なんてしょっちゅうあるので、著者の言うような世界になれば、医療費削減には大きく貢献するだろうし、医原性の事故も減るでしょう。大きく期待したいですが、自分は薬剤師として病人と接するよりは、開発する側でサイエンティストとして生きる方が性に合ってるな、と思いながら閉じました。
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書店で見かけて、読んでみた。 タイトルになっているロボット(調剤ロボット)については、導入の流れや実際に医療モールとして運用している流れを知ることができ、非常にためになった。 正直、前半で身内批判が過ぎないか?(現在の状況が、薬剤師だけのせいで発生しているとは思わないので)と感...
書店で見かけて、読んでみた。 タイトルになっているロボット(調剤ロボット)については、導入の流れや実際に医療モールとして運用している流れを知ることができ、非常にためになった。 正直、前半で身内批判が過ぎないか?(現在の状況が、薬剤師だけのせいで発生しているとは思わないので)と感じていたが、このようにシステムを構築してやっているからこそ言えるのかなとも感じた。 主にAmazon薬局襲来に備えてという観点から書かれているが、そうでなくても職能を活かす、患者ケアという観点からある程度の規模の薬局ならロボット導入は必要だし、著者も書いているが薬剤師の仕事がそれでなくなることは無いと思う。
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