ぴっぴら帳(新装版)(下) の商品レビュー

こうの史代(著者)

2023/01/21

鳥と過ごす日常を優しいイラストで描いた作品。
読んでいくうちにどんどん好きになっていった。

ぴっぴらさんとかな子さんの愛らしさが癖になる。
セキセイインコってこんなに愉快な子なのか…。
なんでも生き物と過ごす日々って、一人で生きていくのとはやっぱり違っていて、生き物を通して人と人が繋がりを持つこともある…。

この下巻は小鳥屋さんで働くツナヨシさんとの恋の行方も気になるところ。
淡い恋心もあっさりしたギャグで茶化しがちなんですが、それがまたヤキモキさせられてよかったです。
何よりツナさんとキミ子の距離感や、お互いの相性の良さが心地よく、恋愛漫画として心地よい作品でもありました。

こうのさんの作品を読むと、忘れがちな日常生活の尊さを思い出すことができます。
この作品は実際にこうのさんが買われていた鳥たちの姿も想像でき、ほっこりさせられました。
こういう作品をもっと読みたいなぁ。

2022/07/26

57冊目『ぴっぴら帳 新装版 下』(こうの史代 著、2022年8月、コアミックス)
4ヶ月にわたり刊行されてきた「こうの史代新装版シリーズ」も、今巻を持って終了。
上巻に続き下巻でも、キミ子とぴっぴらさんのゆるくて楽しい日々が続く。
今巻も特別追加された要素はないので、わざわざ新装版を購入する必要はない。
この新装版シリーズ、最初の方こそ単行本初収録となる短編などが載っていたのだが、完全に後半は息切れ。 非常に中途半端なシリーズ展開だった。

「気の合うふたりがここにも一組…」