法律がわかる!桃太郎こども裁判 の商品レビュー
「桃太郎」の話で、桃太郎や鬼のやったことを、現代の法律の視点から、どんな法律違反に当たるのかを解説してくれる本。ほぼほぼ誰でも知っている「桃太郎」を題材にしていてキャッチーかつ分かりやすい。同じ発想は、どんな昔話にでも使えるので、物語の読み方の幅を広げる意味でもいい本だと思う。 ...
「桃太郎」の話で、桃太郎や鬼のやったことを、現代の法律の視点から、どんな法律違反に当たるのかを解説してくれる本。ほぼほぼ誰でも知っている「桃太郎」を題材にしていてキャッチーかつ分かりやすい。同じ発想は、どんな昔話にでも使えるので、物語の読み方の幅を広げる意味でもいい本だと思う。 ちょっと気になったこととしては、法廷での裁判の場をボクシングに喩えてよいのかな、というのは少し思った。たしかに、「勝訴」「敗訴」といった言葉もあるし、検察側と弁護側の「勝負」というイメージは、裁判のイメージを掴みやすくはある。けれども、「裁判は、真実はなにかを見きわめるためのものです」(p78)とも言っているし、公正な裁きをする場としての法廷を、殴り合うスポーツに喩えて、裁判の場を「赤コーナー」「ゴング」といった描写で描いていた部分(p80〜)には、違和感を覚えた。 加えて、基本的に、内容は刑法が中心になっている。5章のタイトルが「王子様も犯罪者だった!」になっていることからも、悪いことをした昔話の主人公に罰と反省を、という感が強い。桃太郎が犯した様々な罪状に関して、結末としてはあんまり建設的な解決になっていないような気がする。 個人的には、ちょっと気になることが多かったけれど、面白かった。参考文献に『こども六法』が入っているように、他の法律の分かりやすい本なんかと合わせて、「法的に考える」ことのイメージを持てるといいなと思う。
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10歳息子が「将来弁護士になる」と言い出した。きっかけは、学校の図書室の本を片っ端から読破している息子に、担任の先生が「こども六法」を勧めてくれたみたいで、それを読み、法律に興味をもったことらしい。 一緒に本屋さんに行ったら大学生向けの「公務員試験」の書籍のコーナーで法律の参考書を探していたので、いや、さすがにそれじゃない笑、と思って子供向けの法律に関する本を何冊か買いました。 タイトルと目次を見て、桃太郎のお話の中のどの部分が、どんな法律に触れることになるのか、おもしろおかしく書いてあるのかな?と思ったけど、それだけじゃなくてけっこう真面目に、わかりやすく法律が解説してあった。息子は法律を調べて「占有離脱物横領罪」とか、難しい言葉を使うことにハマっているので(笑)、そういう例もたくさん載っていて楽しめそうです。 裁判の仕組みや法とはなんぞや、が分かるので、中学生になったときの社会科の授業にもばっちり応用できそうです。 しばらく、小学生向けの法律に関する本を探すっていうことに私(母)がハマりそうです。
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