昭和天皇の声 の商品レビュー
純粋な陸軍中佐・相沢三郎が統制派の首魁・永田鉄山に狂刃を振るう場面で始まる「感激居士」。2.26事件の裏のドラマを描く「総理の弔い」、「澄みきった瞳」。ある共産党員の魂の遍歴を辿る「転向者の昭和二十年」、そして実質的表題作ともいえるラストの「地下鉄の切符」。男たちの耳にこだまする...
純粋な陸軍中佐・相沢三郎が統制派の首魁・永田鉄山に狂刃を振るう場面で始まる「感激居士」。2.26事件の裏のドラマを描く「総理の弔い」、「澄みきった瞳」。ある共産党員の魂の遍歴を辿る「転向者の昭和二十年」、そして実質的表題作ともいえるラストの「地下鉄の切符」。男たちの耳にこだまする幾つもの「天皇の声」、感涙の最終話で明らかにされる真実とは?
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二・二六事件を中心に昭和天皇をテーマとした短編集。戦後世代の作家でこの時代をここまで描けるという想像力に大きなな感嘆。 最初は繋がりのないような短編が、鈴木貫太郎と昭和天皇の絆にじわじわと繋がってくる連作。 終戦記念日を前に読んで良かった。
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昭和天皇のお話が読みたかったけれど、流石に昭和天皇ご本人が主人公というわけではなかった。が、歴史的な出来事をわかりやすく物語にしてあって、とても勉強になる。
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切ない。物悲しい。でも、これが戦争なのだろう。 様々な角度から語られる戦前戦後。 読後のなんとも言えない気持ち。 読者にそう思わせる本。 ゴーホームクイックリーとは同じ世界なのに違う。 ロンドン狂瀾とはあわせて読みたい。 オススメです。 ※評価はすべて3にしています
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【小説家の想像力で天皇の胸中を描く】昭和五〇年、アメリカ雑誌の取材を受ける直前、昭和天皇が思い出していた情景とは。戦前から戦後にかけて、稀代の君主を巡る連作集。
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