読んで考える日本語10のトピック 中上級 の商品レビュー
中上級の学習者対象で、日本の言語学者が一般読者向けに日本語について論じた文をメインの読み物として、現代の日本語について考えながら日本語力を向上させることをねらった教材。言語そのものにまったく興味がない学習者には苦痛だろうけれど、ある程度言語(日本語)そのものに興味があって、言語を...
中上級の学習者対象で、日本の言語学者が一般読者向けに日本語について論じた文をメインの読み物として、現代の日本語について考えながら日本語力を向上させることをねらった教材。言語そのものにまったく興味がない学習者には苦痛だろうけれど、ある程度言語(日本語)そのものに興味があって、言語を観察・分析したりメタ認知する力を養い、自律的に学べるようになりたい学生にとっては大いに刺激になり、また助けになりそうな(まさにわたし自身が初中級でほそぼそと試みていることを本格的にして形にした)一冊。 大野晋(「思う」と「考える」)、金田一春彦(自他動詞、「はい」と「いいえ」)、鈴木孝夫(色の文化)、阿辻哲次(漢字)、菊地康人(敬語)、秋月高太郎(カタカナ)、山口仲美(オノマトペ)、井上史雄(ら抜き言葉)、大西拓一郎(方言)、庵功雄(やさしい日本語)の10課。 今担当している初中級ではむずかしいけど、もうちょっと上のレベルの担当だったら使ってみたいものだ。 **** 2024年夏、そのもうちょっと上のレベルのサマープログラムで部分的に使う。鈴木孝夫は出典書籍は手元にあり。山口仲美はなかったので、文庫本をこの機に購入。口絵や図版への言及を引きつつ実際の絵や写真が引用されていないので、元の本があったほうがよいと思って。
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