99%の小学生は気づいていない!? 課題解決のヒケツ の商品レビュー

北川達夫(監修)

2023/06/10

同シリーズの「統計グラフのカラクリ」と異なり、問題集らしさはなく、初めから最後まで読み物として楽に読める内容になっている。小学校高学年の子どもが読むのに良いと思う。ただ、子どもたちのリアルな生活における課題は本書で例示されているほど単純ではなく、それを子どもたち自身も知っているので、あまりにも単純化された本書の世界に鼻白むかもしれない。そもそも実社会にある問題において、何が課題か見極めるのはとても難しい（大人もまともにできていることではない）。また、本書の世界はすべての人間関係がフラットかつ何の問題も抱えていないことを前提としているが、現実世界ではそのようなことはありえない。実際はそう簡単にはいかないよね、ということを大人が補足しながらであれば、楽しく学べるように思う。