いつか、君がいなくなってもまた桜降る七月に の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
華と芽吹も、とっても素敵な人物だけどその周りの人物も素敵な人たちばかり 結局は離れてしまったけど、いつかまた会える、そんな希望をのせて前を向く華を応援してくなりました
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大人になってしまったわたしは、なかなか青春小説のヒロインに心を重ねられないし推せないことが多いのだけれど(たいてい脇のキャラを気に入ってしまうのよね)、華ちゃんはとても好きなの。 (ということは、もしかしたら10代の子は華ちゃんを好きになれないのかもしれないけれど) 脛に傷は...
大人になってしまったわたしは、なかなか青春小説のヒロインに心を重ねられないし推せないことが多いのだけれど(たいてい脇のキャラを気に入ってしまうのよね)、華ちゃんはとても好きなの。 (ということは、もしかしたら10代の子は華ちゃんを好きになれないのかもしれないけれど) 脛に傷はあるけれど、無駄にセンチメンタルでもなくどこか冷静で、鈍感でかわいい。 クラスメイトに華ちゃんいたらわたし絶対に友達になりたいよ。 上空から美少年が落ちてきても落ち着いていられるなんてかっこいいよ。わたしならギャーギャーうるさいよ! 7月に降る桜を探すふたりのことがとても愛おしく(なんとなくそういうことなんだろうなと大人のわたしは気づいてしまうけれど)、着地点にどう辿り着くのか見届ける近所のおばちゃんになった心地でラストまで追いかけました。 彼女のおかげで彼がいるのか、彼のおかげで彼女がいるのか、交わるはずのないふたりが交わって、恋よりも濃くて愛には少し足りないなにかを共有して。 そしてふたりはそれぞれの場所で、桜を見るたびにこの不思議な初恋を思い出すのだろうな。 人生に物語が必要ならば、これはふたりのそれぞれの人生に必要な物語だったとおもうのです。 ふたりで生きるためではなく、ふたりがそれぞれの人生を自分の足で生きていくために必要な物語。 あぁ、これをじっくり時間をかけて練り上げるのが、わたしの友人なのだなと、かっこいいなと読後にそんなことを思いました。 この子たちはみんなきっと素敵なおとなになるよ。がんばれ!と全員の背中をそっと撫でてあげたいよ。 とりあえず暑さが落ち着いたら、植物園にいこうっと。
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