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キャメラを抱いて走れ! の商品レビュー

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2022/07/31

かすかに、ゆるやかに対象に迫っていくデッドスローとも呼ばれる移動撮影。一転して激しいブレもリフレクション(反射)も厭わず全力疾走で被写体を追跡する極限の長回し。そして、都会の闇を体現するような鮮烈な「青」の画調――それが仙元誠三撮影の映画だ。1969年『新宿泥棒日記』でデビュー後...

かすかに、ゆるやかに対象に迫っていくデッドスローとも呼ばれる移動撮影。一転して激しいブレもリフレクション(反射)も厭わず全力疾走で被写体を追跡する極限の長回し。そして、都会の闇を体現するような鮮烈な「青」の画調――それが仙元誠三撮影の映画だ。1969年『新宿泥棒日記』でデビュー後、70年代『最も危険な遊戯』に始まる東映セントラルアクションとテレビドラマ『大都会』シリーズで大暴れし、80年代『セーラー服と機関銃』『Wの悲劇』などの角川映画の名作を数多く手がけ、2000年代『さらば あぶない刑事』で有終の美を飾った。松田優作、薬師丸ひろ子、仲村トオルといった個性の強いスターたちに慕われ、大島渚、村川透、工藤栄一、澤井信一郎、きうちかずひろといった名監督たちに重用され、稀代の風雲児・角川春樹と渡り合う……キャメラを抱いて日本映画史を駆け抜けた〈野獣のようなキャメラマン〉仙元誠三が縦横無尽に語る回想録がついに登場。 映画やVシネマ作品は、残念ながらあまり観ていない。むしろ、「大都会」シリーズの印象が強い。8月下旬の特別上映でどれだけ追いつけるか。 助手の方々の証言が貴重。皆さんみんな日本映画を支えるカメラマンになられている。

Posted byブクログ