臼月トウコは援護りたい の商品レビュー
Amazonの紹介より 「あの娘さえ、余計なことを言い出さなければ──」気鋭のゲーム会社社長、ファミリーレストラン店長、ベテラン漫画家、そして探偵。彼らはみな、自分が犯した殺人の証拠を隠蔽するための完璧なアリバイを用意していた、はずだった。しかし最近雇ったばかりの女性、臼月トウコ...
Amazonの紹介より 「あの娘さえ、余計なことを言い出さなければ──」気鋭のゲーム会社社長、ファミリーレストラン店長、ベテラン漫画家、そして探偵。彼らはみな、自分が犯した殺人の証拠を隠蔽するための完璧なアリバイを用意していた、はずだった。しかし最近雇ったばかりの女性、臼月トウコが余計な口を挟むと、犯人たちは窮地に追い込まれてゆき……。人を援護(まも)るつもりが、いつも必ず容疑者にしてしまう――史上最も不器用な「探偵」臼月トウコが活躍する、新感覚の倒叙ミステリ連作4篇。アガサ・クリスティー賞受賞のデビュー作『掃除機探偵の推理と冒険』に続く第2作 前作のデビュー作で、掃除ロボが主人公という衝撃を受けたそえださん。次はどんな作品だろうと楽しみにしていましたが、今回はある意味、変化球的なミステリーにクスッと笑わせてくれました。 犯人にとっては邪魔、警察にとっては救世主な人物、臼月。無実を証明するはずが、逆に犯人を追いつめていく展開はコミカルで面白かったです。 展開としては、倒叙式になっていて、犯人はなんとなく確定なのですが、トリックといったものは提示されていません。刑事が徐々に追い詰めていくのですが、それを助けてくれるのが臼月さん。 天然なのか、わざとなのか? 名探偵コナンでいう、コナンが「あれれ?」を彷彿させるような解決への導き方が、毎回面白く、それに反応する犯人の対応も面白かったです。 毎回同じ刑事なのにいつも会うのは初めてと言う臼月さん。 最後で明らかになる正体は、明確ではなく、匂わすかのような表現だったので、すごい気になりました。 果たして臼月さんは「人間」なのか?ドジな性格ながらも、愛嬌ある雰囲気に今までどんな人生を歩んできたのか気になりました。そ そもそも、なぜ臼月さんが採用できたのか?不思議なパワーなのか?運命に導かれたのか? 色んな疑問は残るのですが、段々と窮地に追い込まれる犯人の心理描写が楽しめて、新感覚なミステリーでした。
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