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文学(2022) の商品レビュー

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2022/09/17

「今」の作家による、「今」を描いた珠玉の作品たち。 高瀬隼子「休学(国産のため)」 近い将来本当にありうるのではと思ってしまい、正直ぞっとした。この世界は、「人と人との魂のこすれ合い」というものが消滅してしまった、非常にむなしい世界ではないか。 江國香織「川のある街」 「休学(国...

「今」の作家による、「今」を描いた珠玉の作品たち。 高瀬隼子「休学(国産のため)」 近い将来本当にありうるのではと思ってしまい、正直ぞっとした。この世界は、「人と人との魂のこすれ合い」というものが消滅してしまった、非常にむなしい世界ではないか。 江國香織「川のある街」 「休学(国産のため)」ある意味対照的で、ノスタルジーがくすぐられる場面がいくつも登場し、多くの人の心を優しく震わせる普遍的な世界が作り上げられていて「うまいなぁ」と脱帽した。 金原ひとみ「ハジケテマザレ」。 新型コロナウイルスという現象を文学化することはまだまだ時間がかかるかもしれないが、それでも金原ひとみ「ハジケテマザレ」は、コロナと若者をさわやかに描いている。

Posted byブクログ

2022/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『2021年・年間傑作短篇アンソロジーをあなたに…』 【あらゆる境界線を相対化し、人間存在の根本を問おうとする、この国の文学状況を1冊で俯瞰する】というキャッチコピーはさておき、バラエティに富んだ短編集で、楽しく読了。【もふとん】がよかった!!

Posted byブクログ