夏休みの空欄探し の商品レビュー
似鳥鶏さんのノン・シリーズ。 『育休刑事』『彼女の色に届くまで』など、似鳥さんは、現代社会の「ちょっとおかしいところ」をうまくすくい上げてくれる。 今作でも、主人公がとある「物語」を「嫌いだ」と断言するシーンがあり、わたしも常々まったく同じことを思っていたので、心の中でひっそり...
似鳥鶏さんのノン・シリーズ。 『育休刑事』『彼女の色に届くまで』など、似鳥さんは、現代社会の「ちょっとおかしいところ」をうまくすくい上げてくれる。 今作でも、主人公がとある「物語」を「嫌いだ」と断言するシーンがあり、わたしも常々まったく同じことを思っていたので、心の中でひっそり快哉を叫んだ。ありがとう、似鳥さん♡ ミステリとしては、全編暗号ものなので、好みは分かれるかもしれない。 わたしはとてもおもしろかったし、後書きにも書いてあるように、 「なぜ暗号を使わなければならないのか」 という根本的な状況がきっちり設定されていたし、 暗号を解いている最中の小さな違和感もすべて伏線として回収されていたので、気持ちよく読み終わった。 また、この本は「夏休みの高校生」の青春ものでもあり、甘酸っぱい爽やかさも楽しかった♪ 暗号解読が佳境に入るのが8/20付近で、たまたまその頃に読んでいたので、たいへん臨場感もありました♪
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謎解き青春小説。 いつもなら後日談がたっぷりあるお話が好きだけど、この話はこれでいい。 あとがきが面白かった。
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友人たちと過ごした夏休みの思い出… それぞれの覚悟が新しい自分を発見してゆく #夏休みの空欄探し ■あらすじ 高校のクイズ研究会に所属する成田頼伸は、役に立たない知識をばかりもっている。一方、同じクラスの成田清春はコミュニケーションに長けており、頼伸いつも羨望の眼差しで見ていた...
友人たちと過ごした夏休みの思い出… それぞれの覚悟が新しい自分を発見してゆく #夏休みの空欄探し ■あらすじ 高校のクイズ研究会に所属する成田頼伸は、役に立たない知識をばかりもっている。一方、同じクラスの成田清春はコミュニケーションに長けており、頼伸いつも羨望の眼差しで見ていた。 ある日頼伸は、喫茶店で謎解きパズルを解いている美人姉妹を見かける。思いがけない出会いからパズルを手伝うことになった頼伸、さらに清春と共に四人で謎解きパズルに挑んでゆく… 彼らの何かを解き明かす夏が始まる。 ■きっと読みたくなるレビュー 夏休みといえば、様々な思い出がありますよね。両親に連れてってもらった遊園地、友達といった花火大会、宿題に追われる八月の終わり… 親になると子ども達のおひるご飯を作ったり、塾の夏期講習に送り迎えしたり、むしろ休める時間が減って忙しくなる。それでも子どもたちには、めいっぱい熱い夏を楽しんで欲しい。 若い頃にもっている悩みというのは、実は人間の本質をついた悩みが多い。しかも経験も浅く、知識も少ない。さらに自信のなさと将来の不安に駆られるから、解決もままならない。そんな青春時代の苦い部分が胸にじんわり伝わってきました。 一番の読みどころは、男子チームの頼伸と清春が成長していく姿ですね。とにかく自信がない頼伸なんですが、得意分野をきっかけに、自分の中から答えを見つけ出していく。また清春は、序盤は煙たい奴なんですが、彼もまたどこにでもいる高校二年生。素直でいい奴で、まさに現代の若者を切り取った感じ。彼ら二人を見ていると、自分もそうだったなぁと懐かしんでしまいました。 そして女子チームの雨音、七輝。こんな女子たちを守ってあげるためであれば努力できる。恋愛ってたしかこういうことだったよな… と思い出させてくれる素敵な姉妹でした。 さて本作は謎解きパズルに挑戦しながら、物語が進行していく。よくもまぁ次々と奇問難問くりだしてくれました、聖地巡礼をしてみたくなりますね。私がもっと若かったら、男女混合の仲間たちで行きたいのですが、いまは家族といきたいな~ 可愛さと優しさが伝わってくる素敵な作品、夏休みに空いた時間におすすめの一冊です。 ところで皆さん、夏は好きですか? 暑いのは嫌いな人も多いですよね。私も最近はずっと部屋に閉じこもって、本を読んでます。それでもたまには外に出て、街の景色や空を見てみて下さい。きっと懐かしい思い出が蘇ってきますよ。 ------------------------------ 夏休みの思い出は 大人になっても忘れない 好きな子と出かけたあの日 きのうの空みたいに近くに感じる ------------------------------ ■ぜっさん推しポイント 終盤の頼伸が覚悟を決めた場面がカッコ良かった~ 大人になると何でも先にリスクや損得を考えてしまいます。新しいことに挑戦することが少なくなってしまい、その結果成功も失敗もせず、成長することもなくなってしまう。 私が初めて告白&玉砕したときは、顔から火が出るほど恥ずかしかった。しかしそれ以降は、誰でも胸をはって女性とコミュニケーションがとれるようになったのです。誰にでも不得意なこと未経験なことはある。覚悟して一歩踏み出すことが大切なんですよね。
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学生時代を懐かしく思いながら読みました。最後の七輝の手紙の暗号が素晴らしく、ここまで読んでよかったと思えました。
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夏休みに高校生がぶち当たった人生と恋の謎。内向的な主人公が抱くコンプレックスがうまく描写されていて共感するところもあり、そのままの主人公を3人が受け入れてくれる人だったのが良かった。読み終えたあとは切なさと温かさに満たされた。
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クラスでも目立たない男子高生ライと美人姉妹とクラスの人気者のキヨとの四人のひと夏の冒険青春物語。切ないまま終わりそうな結末を、爽やかに微笑ましく読み終えられて良かった。
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一つの暗号をきっかけに、4人の少年少女がひと夏を通して絆を深めていく。 一つ謎を解くと次の謎が現れ、どこかに誘われていく少年少女達。 その先に待ち受けるのどんな結末なのか、何のための謎なのか。謎を解くにつれて明らかにあっていく真実。最後にはまさかそんな理由があったのかと驚かさ...
一つの暗号をきっかけに、4人の少年少女がひと夏を通して絆を深めていく。 一つ謎を解くと次の謎が現れ、どこかに誘われていく少年少女達。 その先に待ち受けるのどんな結末なのか、何のための謎なのか。謎を解くにつれて明らかにあっていく真実。最後にはまさかそんな理由があったのかと驚かされた。 こんな青春期っと楽しいなと思うようなひと夏の思い出を通して、それぞれを知っていく4人。しかし、そんな時間も長くは続かず… 暗号、謎解きパートは設定を知らないと解けない物もあるが、ところどころ一緒に考えられるようになっていて、そういった謎解きが好きな人は一緒に楽しめるのではないか。 ぼくはこの本をきっかけに似鳥さんのミステリにはまっていきました。笑
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YA向け謎解き・青春・恋愛・冒険小説。ラストは人によって好みが分かれると思いますが、青春っていいなと改めて感じさせてくれた作品でした。
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似鳥鶏さん 初読でしたが、とてもよかった。。。 謎解きしながらの青春。 男女の距離感がキュンキュンします。 胸が熱くなりました。 あとがき は ちょっと、、、
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謎解き✖️青春✖️ミステリー 一人称「僕」は陰キャオタクとは言えない、陽キャぶり見せてくれた。コミュ力適応力あるので、もはや卑下するもの何もないのでは? 謎が華麗だが、うまく行き過ぎの青春のため、できすぎの一夏の思い出で共感呼ばず。
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