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日本思想の道しるべ の商品レビュー

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2022/09/05

「日本からは、世界史的な意味を持つ偉大な個人は出なかった。しかも、日本は現代世界史にとって重要な意味を持っている。このバランス感覚の中に、わらわれが日本思想について考えるときの道しるべがある」とし、思想とは「それによって生き方の全体的設計をたてる考え」としている。 特に面白いのが...

「日本からは、世界史的な意味を持つ偉大な個人は出なかった。しかも、日本は現代世界史にとって重要な意味を持っている。このバランス感覚の中に、わらわれが日本思想について考えるときの道しるべがある」とし、思想とは「それによって生き方の全体的設計をたてる考え」としている。 特に面白いのが折衷主義について書かれた論考で、「官・公」の新渡戸稲造と「民・私」の福沢諭吉を対比しつつ論じているが、両者共に状況本位のプラグマティストという点では一致しており、それが著者に評価されているように思われる。ちなみに折衷主義の起源はキケロにあるとのこと。 50年以上前の論考集なので少々時代に合わない部分があったり、「思想」ではなく「思想史」について語っている部分があったりするものの、経験主義的に知的大衆の生活の思想化を図ることにより、地に足のついた活動をしようとしていたことがわかる。また、著者にはリベラルなイメージがあったのだが、結構保守的な面も感じさせる内容であったのが少々意外でもあった。

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2022/06/07

日本思想の可能性とは何か。世界思想史の中で日本近代を捉え直した初の鶴見流日本思想案内。解説=長谷川宏【生誕一〇〇年記念出版】

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