大地の五億年 の商品レビュー
土の研究者による土の歴史・実態について語られています。とても勉強になりました。難しかったので、繰り返し読むべき本だと感じました。農地のあり方について語られています。大切なことが語られているのを感じました。消費者としては、何を買うべきか選択眼が必要だと思いました。
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ノンフィクションで、目から鱗がぼろぼろ落ちる本がたまにあるのだが、これはまさにそういう本だった。 「土」という観点から自然科学だけでなく、歴史や文化、環境問題まで見るなんてことを、なかなか考えつく人も書ける人もいないと思う。以前稲垣栄洋の『イネという不思議な植物』にも似た感想を持...
ノンフィクションで、目から鱗がぼろぼろ落ちる本がたまにあるのだが、これはまさにそういう本だった。 「土」という観点から自然科学だけでなく、歴史や文化、環境問題まで見るなんてことを、なかなか考えつく人も書ける人もいないと思う。以前稲垣栄洋の『イネという不思議な植物』にも似た感想を持ったが(実際重なるところもあった)、よりスケールが大きく、深く、詳しかった。稲垣さんのは中学生にもわかるように書いてあったが、こちらはもう少し難しい分、面白さも深まっている。読めるなら中高生にもおすすめしたい。 世界に分布する土は大陸移動によって説明できるとかはまだ「なるほど」レベルだが、大河に近い乾燥地が一番肥沃だとか(四大文明は皆そこから始まっている!)、焼畑農業は人口が少なければ持続可能で理に叶った農業であるとかは本当に驚いた。 「酸性土壌」をどう克服するかが、人類の歴史と言っても過言ではないということがわかった。 ハーバー・ボッシュ法とか大豆の窒素固定とか、これまで知識として点で存在していたことが、歴史や文化と一気に繋がって形になったように感じた。 文庫なのに写真や図版を全てカラーで入れた山と渓谷社は偉い!本体価格1,100円は納得。 (藤井先生直筆の絵もカラーで載っていてちょっと「ふふっ」となった) こんな面白いものを(読めるのに)読まない人は損してるなと思う。それほど良かった。
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知らないことばかりでした。よんでいて、自分自身植物の進化に疎いことがよくわかった。 1.土ができたのでのは5億年前。(それまでは無機物だけの岩、砂礫) 2.ダーウィンは土壌の研究をしていた。 3.日本の土をドイツ人研究者に見せると、それは土ではないと言われる。 4.シロアリはアリ...
知らないことばかりでした。よんでいて、自分自身植物の進化に疎いことがよくわかった。 1.土ができたのでのは5億年前。(それまでは無機物だけの岩、砂礫) 2.ダーウィンは土壌の研究をしていた。 3.日本の土をドイツ人研究者に見せると、それは土ではないと言われる。 4.シロアリはアリではなくゴキブリの仲間。 5.柏木由紀のシングルデビュー曲は火山灰だった。 6.植物は有機物からではなく無機から栄養を得ている。 7.カブトムシの幼虫の胃は強いアルカリ性で、セルロースを消化できる。 8.ブラキオザウルスの主食は針葉樹アロウカリアの葉であったが、現存する爬虫類で針葉樹を、食べるものはいない。 などなど。
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土の成り立ち、土と私たちの生活、土と環境問題がフラットな立ち位置から語られる。文体も読みやすいし、内容も興味深いからすぐに読んでしまった
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土が文字通りあらゆる生の土台として重要な役割を担っていることを思い知らされた。写真も多くてビジュアルな一冊。専門知識がなくてもスイスイ読み進められる。
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土壌を切り口とした、地球史、動物・植物の進化、人間の歴史 面白かったロマンだった 全ては循環しているんだ 川に戻って熊に食われる鮭のみならず、洪水や噴火すらも栄養分の循環の一端なのだ その循環が人間によって崩れている 環境問題に対する解像度があがる
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土と切り離されて人間は生きていけないんだよなぁということは漠然と感じていたが、その奥深さに読みながらのめり込んでいく。 我が家のささやかな生ごみ堆肥ですら、虫がわくだの、ニオイが気になるなど嫌悪される昨今。どんだけ土離れが進んでいるのか危惧される。土に還るという言葉があるが、人は...
土と切り離されて人間は生きていけないんだよなぁということは漠然と感じていたが、その奥深さに読みながらのめり込んでいく。 我が家のささやかな生ごみ堆肥ですら、虫がわくだの、ニオイが気になるなど嫌悪される昨今。どんだけ土離れが進んでいるのか危惧される。土に還るという言葉があるが、人は土から生まれているんだということを、改めて考えた。そして、土が育んだ米や野菜その他諸々を糧としている以上、土を蔑ろにできない現実がある。水に困らない土に困らない暮らしを実感するには、現代の生活は程遠い。食い潰すだけではダメ。生態系サービスを享受するには、それなりの教養が必要だと痛感。
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筆者の土に対する愛情が溢れる本。 たかが土の話というなかれ、未来の地球を考えさせる壮大な作品だと思います。
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いやー賢い。賢すぎて、話の展開が速すぎて、気づいたら理解できていない。5億年もあるんだから、そんなに焦らなくても… あと、基本的なサイクルのチャート図ガひとつあるだけで大変助かります。
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大変面白かった。土壌の観点から歴史や環境、技術について広く振り返ることができる。土壌及び食糧生産は誰にとっても身近な問題であるにもかかわらず、表層的な問題自体は多くの人に知られているが、根本的な自然及び社会の構造については十分に共有されていない。専門知識がなくても理解できる内容で...
大変面白かった。土壌の観点から歴史や環境、技術について広く振り返ることができる。土壌及び食糧生産は誰にとっても身近な問題であるにもかかわらず、表層的な問題自体は多くの人に知られているが、根本的な自然及び社会の構造については十分に共有されていない。専門知識がなくても理解できる内容で、端々にあらわれる著者特有の語り口がほほえましい。あとがきに中学生が本書を題材にして読書感想文を書いたとのエピソードが紹介されていたが、一般の中学生に本書を読破してもらうのは難しいだろう。内容を抜粋して紹介したい。
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