田の神サァガイドブック の商品レビュー
旧薩摩藩の鹿児島県と宮崎県の一部に分布している、 田の神石像(タノカンサァ)について、紹介し、詳細に解説。 第1章 田の神(田の神サァ)とそれに纏わる風習 第2章 田の神石像の歴史的背景と分類、地域分布 第3章 田の神石像の年表作製および鹿児島県と宮崎県の相違 第4章 田の神石像...
旧薩摩藩の鹿児島県と宮崎県の一部に分布している、 田の神石像(タノカンサァ)について、紹介し、詳細に解説。 第1章 田の神(田の神サァ)とそれに纏わる風習 第2章 田の神石像の歴史的背景と分類、地域分布 第3章 田の神石像の年表作製および鹿児島県と宮崎県の相違 第4章 田の神石像の簡単な観察法とその時代背景 語句説明、補章、参考文献有り。 1700年代、薩摩藩の強力な農村支配の中、 石神・石仏ブームで新田開発からの農民たちの暮らしに 寄り添うように、豊作・子孫繫栄を祈願して作られた田の神石像。 現在に残る約2400体超を調査し、研究したのは一介の医師。 田の神石像の種類、保管・保存方法、様々な風習、 観察方法等、詳細に書かれたガイドブックです。 その姿は、仏教系・神像系、その他に農民型や自然石など様々。 新燃岳の大噴火からの復興のシンボルも。 BSP「にっぽん縦断こころ旅」で、宮崎県の化粧した石像と、 鹿児島県のワラヅトを背負った石像を見たのが読書のきっかけ。 “タノカンサァ”の言葉の響きもその一因でしたが、 こんなに様々な田の神サァがいるのには、驚きました。 持ってるのもメシゲ、スリコギ、キネ、飯椀、稲穂の束など、 様々なのも、人々の祈りが込められていると思いました。 また、地域の人々が定期的に化粧をし直したり、田の神祭りが 行われていたりと、愛されている田の神サァ。 実物を現地で見てみたいものです。
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