誤解だらけの発達障害 増補改訂版 の商品レビュー
発達障害に関して誤解されやすいポイントを解説すると共に、発達障害当事者にとっては自分自身を理解し生活上の困難や苦痛をやわらげる糸口にも成り得る一冊。 特に頷いたのは、「重要なのは、診断よりも、困りごとや生きづらさに対して、どのような対策をとっていくか」という一文。そう、まさ...
発達障害に関して誤解されやすいポイントを解説すると共に、発達障害当事者にとっては自分自身を理解し生活上の困難や苦痛をやわらげる糸口にも成り得る一冊。 特に頷いたのは、「重要なのは、診断よりも、困りごとや生きづらさに対して、どのような対策をとっていくか」という一文。そう、まさにこれ。まさにこれなんですよ……。 発達障害は病気みたいに治るものではないけれど、日常の困難をやわらげ、生活しやすい状態にしていくことはできる。 そのためには当事者が自分自身の特性を知ること。知ることによって対応策を考えることも出来るようになる。 当事者にとっては耳が痛くなるようなことも容赦なく述べられているけれど、その一方で自己の受容の必要性にも触れられているので、口当たり良く誤魔化されるより余程良い。 発達障害そのものがまだまだ研究途中の段階にあるので何もかもすべてを詳らかにしてくれる本ではないけれど、いま現在わかっていることはわかりやすくまとめられている。これから新しくわかってくることもあるのだろうけれど、今現在の誤解は解かれて欲しいし、誤解に基づく偏見(周囲からの、ときには自分自身に対しての)から苦しむ当事者の苦痛をやわらげるきっかけの一冊となって欲しい。
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