某月某日 シネマのある日常 の商品レビュー
2022年発行なので山田先生の近況がわかるかなと思ったけど、収録されているのは1990年代前半のエッセイだった。この本を読んでいて困るのは、気になる映画や本が出てくると、それについて調べたくなって、調べるのに時間がかかってしまうこと。おまけに、いい映画を見たくなって、さすがに山田...
2022年発行なので山田先生の近況がわかるかなと思ったけど、収録されているのは1990年代前半のエッセイだった。この本を読んでいて困るのは、気になる映画や本が出てくると、それについて調べたくなって、調べるのに時間がかかってしまうこと。おまけに、いい映画を見たくなって、さすがに山田先生のように映画館で、というわけにはいかないので、Amazon Primeでレンタルしたり中古DVDを買ったりするので、お金もかかる。ミツバチのささやき、フェリーニのアマルコルド、ホワイトバッジ...。以前見たことのある映画もあれば、見たことのないのもある。しかも、山田先生とは映画の趣味があっている気がするので(というのもおこがましいが)、出てくる映画のほとんどすべてを詳しく調べて見たくなるくらいだ。後半からは、調べるのをやめて、本を読むことだけに集中した。でもやっぱり、紹介されているシネマはぜひ見てみたい。 映画とは関係ないけど、山田先生の退官記念のパーティの様子が簡単に描かれているのだけど、その中で、学生時代に山田先生の授業を受けたという文化人類学の某助教授と山田先生とのやり取りが紹介されている。 ---- むかし(1970年)先生のカミュの『異邦人(エトランジェ)』の授業を受けた。「いまでも出だしの文章、暗記していますよ、ほら。オージュルデュイ、ママン・エ・モルト・ウ・プテートル・イエール・ジュヌセパ」。最初の授業しか出なかったが80点もらった。「ほう、そうですか」。当時は「ホトケのヤマダ」と言われていた由(その後は「オニのヤマダ」に変わったはず)。 ---- 僕がフランス語の授業を受けたのは1980年代前半だけど、確かに「ママン・エ・モルト」はなぜか今でも覚えている。あれは山田先生の授業の影響だったのか...。僕でも単位は取れたので、その頃でも「オニのヤマダ」ではなかったと思うが。
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京都大学でフランス語を教えていた著者がいわゆるマイナー映画を見てその感想と日々の出来事を綴った書籍。映画を見たり、小説家仲間と語りあったり、楽しく人生を生きているなあと思った。
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シネマのある風景→シネマのある日常 シネマ、夢うつつ 某月某日―シネマのある日常 1992年 1993年 1994年 1995年 1996年 Occupied Japanの青春
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