史学科の比較史 の商品レビュー
明治の修史事業の開始から1945年の終戦に至るまでの、近代日本における史学科(歴史研究機関を含む)の歴史をたどり、比較史的アプローチにより、近代社会における史学科の展開と特徴を明らかにする。従来の研究と異なる視点として、集団人物誌的アプローチ、制度としての史学科へのアプローチ、比...
明治の修史事業の開始から1945年の終戦に至るまでの、近代日本における史学科(歴史研究機関を含む)の歴史をたどり、比較史的アプローチにより、近代社会における史学科の展開と特徴を明らかにする。従来の研究と異なる視点として、集団人物誌的アプローチ、制度としての史学科へのアプローチ、比較史の導入を試みている。 本書では、帝国大学、植民地の帝国大学、官立大学(師範学校)、私立大学の4つのカテゴリーから13の大学並びに附置組織(東京帝国大学、史料編纂所、京都帝国大学、東北帝国大学、九州帝国大学、京城帝国大学(等)、東京商科大学(一橋大学)、広島文理大学(広島大学)、早稲田大学、慶應義塾大学、立教大学、龍谷大学、國學院大學)が取り上げられる。 歴史学をかじった身として、様々な大学の戦前の「史学科」の多種多様な在り方を知ることができ興味深かった。特に、少し関わりがあったこともあり、「草創期の京都帝国大学国史学の特質―時期区分論と世界史」を面白く読んだ。
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