海をわたる動物園 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
まだ戦争の影が残る昭和三十年、“ひいじいちゃん”と大学の先輩・関根さんと友人・山本さんはケニアのモンバサ港から日本に帰る船サントス丸に乗りこもうとしていました。 乗船時、マラリアで一人の日本人男性が倒れ関根さんが付き添うことに。 その男性は動物園のスタッフでアフリカから日本へ動物たちをお世話する二人のうちの一人でした。 飼育員の香川さんを手伝い、“ひいじいちゃん”と山本さんは動物たちのお世話をすることにしました。 ○約半年に渡る動物たちとの航海記。寄港した土地土地でのエピソードも楽しい ○動物園と戦争、戦後の動物園 飼育員さんたちの思い ○動物嫌いの山本さんが動物たちに好かれる(からかわれる)様子が楽しい
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戦争で、日本の動物園の動物たちが殺されてしまった。それで、栗林動物園の香川さんが、モンバサから神戸まで、船で動物を運ぶことにした。その船に乗り合わせたぼくと山本さんが、お手伝いをするお話だった。 キリンのまつげが長いとか、カバがよくご飯を食べるとか、そういう動物の話がとてもかわい...
戦争で、日本の動物園の動物たちが殺されてしまった。それで、栗林動物園の香川さんが、モンバサから神戸まで、船で動物を運ぶことにした。その船に乗り合わせたぼくと山本さんが、お手伝いをするお話だった。 キリンのまつげが長いとか、カバがよくご飯を食べるとか、そういう動物の話がとてもかわいかった。 一番印象に残ったのが、ダチョウが逃げ出してしまったところ。日本まであと少しというところで大事件が起こったから、大変だなと思った。 でも、ぼくも、同じようなことがあったら、大変でもお手伝いしたい。(小5)
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戦後、空っぽになってしまった動物園にアフリカから船で動物を送る。慣れない船の旅で死ぬ動物、船酔いで弱る動物、それでも徐々に人に慣れてリラックスした姿を見せてくれる動物たち。最後にうららかな日差しの中で動物たちが餌を食む音を聞きながら「平和や幸せを音にするとしたら、きっとこういう音...
戦後、空っぽになってしまった動物園にアフリカから船で動物を送る。慣れない船の旅で死ぬ動物、船酔いで弱る動物、それでも徐々に人に慣れてリラックスした姿を見せてくれる動物たち。最後にうららかな日差しの中で動物たちが餌を食む音を聞きながら「平和や幸せを音にするとしたら、きっとこういう音なんだろうなあ」という文章が忘れられない。動物園で動物を見られる、ということは平和ってことなんだね。
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