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今夜、世界からこの涙が消えても の商品レビュー

3.9

45件のお客様レビュー

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2024/09/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読んでいる最中はうるっとくるぐらいだったのに、読後は涙が零れた。 『今夜、世界からこの恋が消えても』のスピンオフで、親友の彼氏に恋をした、当時は少女だった子のお話。 生きていく中で、自然と忘れるものもあれば、忘れたくないけど忘れないとツライと思ってしまい込むこともある。 このお話は、訳あってひとりで抱え込まないといけない苦しい恋心を、いろんな形で整えていく。新しい出会いや出来事によって、自分と向き合っていくお話は苦しくて切なくて、でも最後は温かかった。

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2024/08/01

 『今夜、世界からこの恋が消えても』の続編。  前作で真織の親友で透とも友人だった綿矢泉と、綿矢に恋をした成瀬透の物語。  成瀬透に告白された綿矢は『私を本気で好きにならないこと』を条件に告白を受ける。そう、これは前作で真織が透に対して言った条件と同じものだった。  前作では...

 『今夜、世界からこの恋が消えても』の続編。  前作で真織の親友で透とも友人だった綿矢泉と、綿矢に恋をした成瀬透の物語。  成瀬透に告白された綿矢は『私を本気で好きにならないこと』を条件に告白を受ける。そう、これは前作で真織が透に対して言った条件と同じものだった。  前作では全然気付かなかったのだが、綿矢は透のことが好きだった。透が亡くなったことにより恋人だった真織と同様、綿矢もずっと苦しんでいた。  そんな中、告白してきた成瀬透とは、神谷透のことを忘れるために付き合い始めが・・・。  大切な人を亡くすことはものすごく辛いこと。記憶を失う病気を患っていた真織は病気が治ってから、その存在すら知らなかった透のことを思い出そうと必死になっていて、その菅原文太に胸を打たれる。それはそれで辛いことだが、自分の気持ちを隠したまま大切な人を失った綿矢の気持ちもかなりのものだと思う。  そして、ずっと心に大切な人がいる綿矢に恋した成瀬透もまた。  なんで一条さんはこんなに辛い物語を描くんだろう。本当に心が苦しくなる。でも、前作に比べて、本作はより希望に満ちたラスト。それでも私は前作の方が好きかな。本作が前作の肉付けの役割を果たしていて、やはり両方読むのがベスト!素敵な物語をありがとうございました。  間違ってもこちらから読まないでください笑

Posted byブクログ

2024/06/18

世界からこの恋が消えてもを読んでこの本を読みました。 もちろん前作もすごく素敵な話だったけど、この話はスポットライトは前作の主人公の親友に当てられて、前作を読んでいる時には気づけなかった恋心、優しさ、その中の葛藤があり友情と愛情、優劣つけるものではないのにつけないと行けなくなって...

世界からこの恋が消えてもを読んでこの本を読みました。 もちろん前作もすごく素敵な話だったけど、この話はスポットライトは前作の主人公の親友に当てられて、前作を読んでいる時には気づけなかった恋心、優しさ、その中の葛藤があり友情と愛情、優劣つけるものではないのにつけないと行けなくなってしまった時、私ならどうするのだろうと思った。 この主人公は決断に後悔していなかったのか、どれだけ苦しい思いで過ごしていたのか、それでも友達を大事に思う気持ち、すごく繊細で力強い女の子の話だと思った 今の私には少し共感してしまうところがありこの子を抱きしめたいと思うほど胸がキュッとした

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2024/06/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

スピンオフ作品の方を先に読んでしまった。 綿矢泉に大学で出会って告白をする成瀬。二人の関係と、泉の高校時代の思い出とそれぞれの物語がすすまながら、現在の関係の進展につながっていく。 前半の切なさ、もどかしさに対して、後半の展開が物足りない感があった。

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2024/03/24

どこまでも友達想いな泉ちゃんに惚れた 決してハッピーエンドでは終わらせず登場人物がどのように成長するのか読者が考えさせられるのがよき、、

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2024/03/23

「今夜、世界からこの恋が消えても」のスピンオフ作品。 「今夜、世界からこの恋が消えても」の終わり方も、悲しさはあれど、進んでいる感じで良かったが、今作も終わり方がハッピーエンドな感じで良かった。 今度は泉が主人となっていて、複雑な心境を吐露しながらも物語が進んでいく。 途中、泉の...

「今夜、世界からこの恋が消えても」のスピンオフ作品。 「今夜、世界からこの恋が消えても」の終わり方も、悲しさはあれど、進んでいる感じで良かったが、今作も終わり方がハッピーエンドな感じで良かった。 今度は泉が主人となっていて、複雑な心境を吐露しながらも物語が進んでいく。 途中、泉の両親の関係性についての描写があるが、その部分を読むと、今の泉の関わり方がはっきりイメージできるようになった。 無理に記憶を消そうとしなくていいよ、というメッセージは、個人的に印象に残った。 生きている限り、いいこともそうじゃないことも色々覚えていくことになるが、それも含めて、自分を形成していると思うと、必要な思い出だなぁと思った。

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2024/03/19

泉ちゃん視点の話だけど、神谷透くん本当にいい子だなと思った。いい子という表現は正しくない気もする。やはり泉ちゃんが言うように"優しく温かく、美しく生きていた子"がぴったりなのだろうか。こんな子、いくら親友の恋人でも好きになっちゃう。 あなたは美しく生きてい...

泉ちゃん視点の話だけど、神谷透くん本当にいい子だなと思った。いい子という表現は正しくない気もする。やはり泉ちゃんが言うように"優しく温かく、美しく生きていた子"がぴったりなのだろうか。こんな子、いくら親友の恋人でも好きになっちゃう。 あなたは美しく生きていたと。 あなたは優しく温かく、誰よりも美しく生きていたと、あなたにそう伝えたい。 自分がいなくなった時、そんな風に思ってもらえる人間になりたい、生き方をしたいと思った。 すごく神谷透くんに会いたくなる物語。

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2024/02/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 前作『今夜、世界からこの恋が消えても』から少し時間が進んだ時間軸のスピンオフ小説です。  今作の主人公は、前作主人公の一人、日野真織の親友として描かれた綿矢泉を想う年下の大学生。前作で描かれた真織の『彼氏くん』へ残した想いが忘れられない綿矢と、自分は何も持っていないと思い込んで今一歩が踏み出せない成瀬は、『本気で好きにならないこと』を条件に付き合うことにしてみるも上手くいかず、思わぬ方向に転がっていく。  自分の好きな人が、それも自分の恋人ではなく、親友の恋人で、告白をすることもなく失恋していて、けれどずっと好きだと思っていた人が突然この世からいなくなってしまったら、その気持ちはどうやって消化したらいいのか。こじらせていることはわかっているけれど、自分ではどうにもできない。忘れたい。忘れたくない。忘れなきゃいけない。忘れられない。そんな矛盾した苦しみの中にいる大学生の綿矢泉と、そんな彼女に想いを寄せる年下の男子大学生。どこか頼りないけれど、素直で一途で、どことなくわんこ味を感じる彼が、恋を知って、愛で変わっていく。その様が時に微笑ましく、また覚悟を決めるというのはこういうことなのかと思わされました。  前作を読んでいない人でも読めるようにということなのか、前作の回想にそこそこ重量があった気がします。私は前作から間をおいて読んだのですが、もう少し触れるのも軽めでよかったように思ったので、前作・今作と連続で読むと冗長に感じるかもしれません。  前作同様ダブル主人公の目線で話が進むのですが、途中で前作主人公の日野真織の視点も混ざります。綿矢泉も日野真織も一人称が『私』のため、ある程度読み進めないと誰の目線か分からずに混乱するところがあったのが少し残念ですが、全体的に面白く読めました。  少しの無理でやれることなら、全部やろうと思う。無理をしてもやってみたいと思えることがあることは、幸せなことだ。  言い回しは違うかもしれないけれど、そんなことを二人の男の子たちが言っているのに、静かに感じ入ってしまいました。  少しの無理。少しの背伸び。それをしたい相手がいることは、それをして喜んでもらいたい相手がいることは、確かに幸せなことなんだろうなと。  誰かを好きになること、誰かを大切にするということを改めて感じさせてくれる一冊でした。

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2024/01/07

オーディブルで聞きました。 40歳半ばのおじさんでも、とても切なくなりました。 純愛な若者と命の儚さ。 これも現実なんだと。 大切な人への感謝の気持ちと今を生きれている幸せを大切に 生きていきたいと思いました。

Posted byブクログ

2023/12/21

愛は一番美しくて、なおかつ、1番歪んでいる。 人にはあまり言わないけど、自分の中で忘れたくないと思う感情って、誰しもが持っていると思う。それを無理して棄てようとするのではなくて、受け入れた上でそのままでいいと思えると未来の自分が辛い想いをしなくて済むのかなと感じた。 時間は良くも...

愛は一番美しくて、なおかつ、1番歪んでいる。 人にはあまり言わないけど、自分の中で忘れたくないと思う感情って、誰しもが持っていると思う。それを無理して棄てようとするのではなくて、受け入れた上でそのままでいいと思えると未来の自分が辛い想いをしなくて済むのかなと感じた。 時間は良くも悪くも過去を置き去りにして過ぎ去っていってしまうから、つなぎ止めておきたい大切な感情を、生涯大事にしていく生き方を私はしたい。

Posted byブクログ