御蔵入改事件帳 消えた隠居資金 の商品レビュー
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4話からなる。 御蔵入改の頭取に荻生但馬、長崎仕込みのサーベルを使用との事だが、この本では、悪を思い切り スパッと切り裂くような内容は、余り書かれておらず、読んでいくうちに、老舗の菓子屋、堀川堂の番頭佐兵衛が、主人公のような気がして来た。 老後の事も考慮しながら、日々、仕事に精進する様は、昔の日本人の姿そのものである。 それなのに、妻は、怪しげな詐欺にひかかり、息子も女の美人局に引っ掛かる。 幸せになるためにと、毎日を過ごしながら、魔の誘いに乗ってしまう佐兵衛の家族。 千両みかんのように、一つのみかんに千両も出せる家は、良いけど、このみかんの3房を貰っても、猫に小判のような気がする。 なぜか時代小説なのに、そして、信玄講の被害の詐欺を暴いたのに、日常の生活感の思いだけが、印象に残った本であった。
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御家人の本郷竹次郎が荻生但馬を訪ねてきた。「信玄講」という集団が、貧者たちの老後資金を騙し取っているというのだが……(表題作)。文庫書き下ろし。
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