初めて会う人 の商品レビュー
何かに夢中になったり、アイドルの推しにときめいたり、誰かをとてつもなく愛したり・・・ それは、とっても素晴らしいこと。 だけど、あまりにものめり込みすぎて、ストーカーになったり、犯罪に陥ってしまっては、 もう人生は悲惨なものになる。 小説の登場人物に、いつもなら感情移入してしま...
何かに夢中になったり、アイドルの推しにときめいたり、誰かをとてつもなく愛したり・・・ それは、とっても素晴らしいこと。 だけど、あまりにものめり込みすぎて、ストーカーになったり、犯罪に陥ってしまっては、 もう人生は悲惨なものになる。 小説の登場人物に、いつもなら感情移入してしまうが、 この小説はとんでもない! ぜんぜん理解できない! ラストには、もう驚愕しかない!
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くわがきさんの作品を初めて読みます。 なぜこの方の本を読もうと思ったんだっけ?と思いながら読み始めました。 竜守令祥は工藤三鷹に一目ぼれした。 恋愛というよりは成り代わりたいと思うようになり、服装、話し方、行動を真似するようになる。 とうとう工藤の隣の部屋にまで引っ越してきて、ビビった工藤に殺害されてしまう…なるほど、わりとあるパターンだね。ここまではそう思っていました。でもここからが違った。 その後の調べで工藤は、過去に何人もの人を殺めている男だった。 その理由とは…。 何かエンタメ小説読みたいなーと思っているかたにオススメします。 くわがきさん、「レモンと殺人鬼」で第21回 『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞されたんですね。 この本も図書館でリクエストしていますが、まだ全然順番が回ってこないので、くわがきさんの別の本をまず読んでみようと思い選んだのでした。 読んで正解。レモンと殺人鬼を読むのが今から楽しみです。
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愛が引き起こすサイコサスペンス 憧れの先輩、工藤三鷹を完コピしようとした童守令祥、工藤が追い求める鏡原理央との関係の崩壊と元木春菜の出現。 元木春菜が何者かに殺害され、その事件を追う静川涼吾とベテランの梨野康宏。 工藤の鑑捜査から、彼の周辺で起きた数々の変死、事故が明らかとなり...
愛が引き起こすサイコサスペンス 憧れの先輩、工藤三鷹を完コピしようとした童守令祥、工藤が追い求める鏡原理央との関係の崩壊と元木春菜の出現。 元木春菜が何者かに殺害され、その事件を追う静川涼吾とベテランの梨野康宏。 工藤の鑑捜査から、彼の周辺で起きた数々の変死、事故が明らかとなり、品行方正な人物から想像もできない真実が見えてくる。 なかなかの気持ち悪い文章と人物描写にゾクッとする。 終わり方もまたしかり
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胸がザワザワする偏愛サイコサスペンス。 登場人物がみな恐ろしい。 同じ会社で働く二歳年上の上司に憧れ、何から何まで模倣し続ける後輩。 持ち物のみならず表情や言動ひとつひとつまで。 どんどんエスカレートしていくさまはストーカーを通り越して狂人のよう。 また他人の心の痛みに無頓...
胸がザワザワする偏愛サイコサスペンス。 登場人物がみな恐ろしい。 同じ会社で働く二歳年上の上司に憧れ、何から何まで模倣し続ける後輩。 持ち物のみならず表情や言動ひとつひとつまで。 どんどんエスカレートしていくさまはストーカーを通り越して狂人のよう。 また他人の心の痛みに無頓着で自分大好き女子も不気味だ。 自分の何がおかしいのか全く気付かないのは、想像力の欠如なんて生易しい言葉では片づけられない。 彼らの行動を通して浮き彫りになるのは主人公の偏執的な愛情。 そして新たに出現する狂人。 タガが外れた瞬間の感情の爆発に戦慄する。
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癖の凄い登場人物ばかりが登場する中、これをどうまとめてどんな結末にするのか夢中で読み進めましたが…多少ツッコミどころがあるものの、伏線の散りばめ方、読後感どれも素晴らしかったです。 読破後、タイトルの意味に気付いた時やられた!と衝撃を受けました。
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読み終わって本のタイトルを改めて見ると、うわ~と思う。愛情と狂気という言葉も同時に浮かんできた。想像していた以上に怖かった。 憧れの先輩の真似をする令祥の暴走っぷりもまあまあ怖い。 自分が衆目を集めるためなら人の秘密も暴露する理央は怖いとまではいかないが、絶対に周囲にいてほしく...
読み終わって本のタイトルを改めて見ると、うわ~と思う。愛情と狂気という言葉も同時に浮かんできた。想像していた以上に怖かった。 憧れの先輩の真似をする令祥の暴走っぷりもまあまあ怖い。 自分が衆目を集めるためなら人の秘密も暴露する理央は怖いとまではいかないが、絶対に周囲にいてほしくない人物。 それを凌ぐ怖さが、殺人事件を起こした犯人だ。 さらにラストで意外な人物がこれまたサイコパスぶりを顕にし、物語は恐ろしい幕を閉じる。続きが書かれてなくて良かったとちょっと安堵(笑)。 犯行の理由がこれまた凄い。かなり犯人狂ってるとは思うけど納得というか、被害者の立場で読むと本当に余計なことは言うべきじゃないなぁと思う。 自分の何気ない一言が誰かの琴線に触れるなんて予測できないから。 身近にもいるかもしれないから、誰かの悪口を言いたくなったときはくれぐれも気をつけなくては。(はじめから言わなきゃいいんだけどね。)
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初めて読む作家、くわがきあゆさん。 序章の文章が下手すぎて、続く第一章も乗れず。30ページほどでやめようかと思ったが、我慢して読んでいるうちにどんどんおもしろくなった。 職場の先輩に憧れ、「彼になりたい」(彼のようにではない)と思うカメレオン男の話かと思いきやあっさり退場。第二章...
初めて読む作家、くわがきあゆさん。 序章の文章が下手すぎて、続く第一章も乗れず。30ページほどでやめようかと思ったが、我慢して読んでいるうちにどんどんおもしろくなった。 職場の先輩に憧れ、「彼になりたい」(彼のようにではない)と思うカメレオン男の話かと思いきやあっさり退場。第二章では、とても素敵な女性が登場しときめくが(笑)、これまた撃沈。ようやく本書の仕掛けに気付いたが、時すでに遅し。作者の術中にまんまとはまり読了となった。 いやあ、おもしろかった。
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とにかく凄い、そして恐い。 予想外の展開といったい何なのだ、この人たちは…と呆然とするほどの強烈な個性の輩が次々と出てくる。 完黙を続ける殺人事件の容疑者は、工藤三鷹。 被害者は、竜森令祥で彼は工藤に憧れてすべてにおいて彼と同じでなければ気がすまないと異常なほど執着し、工藤のストーカーとなる。 ありえないほど強烈な行動である。 同一人物になりたがるという、ある意味狂気すら感じた。 工藤三鷹の元彼女は、性格が悪くて工藤を顎で使い、自分の意のままに操っていた。 ここまでの悪女、今もいるのか?と思うくらいの性悪である。 だが大きな事件に進展することなく工藤とは別れる。 あんなに執着していたのにも関わらず、彼女の髪型が変わっただけで…。 もう一人の被害者は、モトキ亭の元木春菜である。 工藤三鷹は、彼女とは気もあっていたと思っていたが、たったひとことの発言が彼の逆鱗に触れた。 ずっと完黙を続ける工藤の過去を探ると彼の身近な人たちが、亡くなっていたり、行方不明だったり。 いったい、彼はどんな人間だったのか… 知るにつれて、過去が明らかになるにつれて、 しばし呆然となる。 そして、ラストでまたもや、ぞぉ〜っとなる。 これは、いったい何なのだ。 慄く、とはこういうことか。
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初読みの作家さんです。 面白かったです。 竜守令祥(たつもりれいしょう)28歳は、新しい勤務先の2歳年上のSE工藤三鷹に憧れを持ちます。 竜守は決して同性愛者ではないのですが、同性に憧れたのはこれが初めてではありません。 とにかく憧れの対象者である、三鷹の真似をします。 服装...
初読みの作家さんです。 面白かったです。 竜守令祥(たつもりれいしょう)28歳は、新しい勤務先の2歳年上のSE工藤三鷹に憧れを持ちます。 竜守は決して同性愛者ではないのですが、同性に憧れたのはこれが初めてではありません。 とにかく憧れの対象者である、三鷹の真似をします。 服装から生活スタイル、口癖、同じ意見を発言したり整形クリニックを訪ねるまで。 竜守は三鷹に彼女がいないのを確かめ、ついには同じマンションの隣に引っ越します。 三鷹には恋人はいませんが、一方的に慕っている女性、鏡原理央がいました。理央もまた酷い性格だと思いました。 その場を盛り上げるためには人の私生活をなんとも思わずに暴露してしまうことが日常茶飯事で多くの恨みを買っていました。 と、ここまで書きましたが、これは竜守の物語でも理央の物語でもないのです。 主役は別にいます。 竜守は前半で、すぐに殺されてしまいます。 他にも竜守を殺した犯人は何人も殺しているという、嫌疑がかけられています。 これは一体どういうことなのだろう思って読んでいくと、犯人の殺人の動きに関わる人物が見えてきます。 それがこの作品のタイトルの初めて会う人です。 何とも説明が難しいのですが、犯人はその人物の為に、すでに何人も殺しています。 取り調べをした刑事も取調室で犯人に殺されます。 以下、ネタバレですので、これから読まれる方はお気をつけください。 私は男性に聞いてみたいです。 ○○○○ってそんなに大事ですか。 ○○○○を守るためなら暴力を振るったり、人を殺したりしますか。 私だってとても大事だけど、人は殺しません。
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あっという間に読み終わってしまった。とんでもない人間が何人も出てきて、小説家は想像力や観察力がすごいなと当たり前の感動をしてしまった。1人の人物に対して、何人かからの視点で話が進んでいくので、短編集のような感覚もあった。同じ人物なのに、関わる人によって全く違う人間になるのが現実でも同じだと改めて認識した。それは常に人と関わる上では忘れてはいけないと思う。最後の最後に連続で、うわーってなった。大満足の伏線とどんでん返しのミステリーだった。タイトルも伏線か! ・「この人はどうしてこう、この人らしいのだろう」
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