日本病 の商品レビュー
給料は上がってほしいけど、物価は安いままがいいなと随分とわがままな自分に気づきました。 経済も学ぶながら、適正を知れるようになりたいと思います。
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気になるポイントを明確に回答してくれた本。読めば読むほど、これだけ分かりやすく方向性を示せるなら、その道筋で舵取りができれば良いのだがと感じた。MMTの論点整理は、今までで一番分かりやすく感じた。以下は少し編集したが、メモ書きと抜粋。 ー インフレには良し悪しがあるが、良いデフ...
気になるポイントを明確に回答してくれた本。読めば読むほど、これだけ分かりやすく方向性を示せるなら、その道筋で舵取りができれば良いのだがと感じた。MMTの論点整理は、今までで一番分かりやすく感じた。以下は少し編集したが、メモ書きと抜粋。 ー インフレには良し悪しがあるが、良いデフレは無い。物価が下落しても借金は実質負担増になり、賃金も、あがらない。物価が上がらないと賃金が上がらない。 ー 国内の経済主体は家計、企業、政府の三つ。日本は、家計と企業がお金を貯め過ぎているが、政府はお金が足りない。三つ合わせると国内全体では異常にお金が余っていて、中立金利は大幅マイナスになる。 ー 現在の金融緩和は、本当はもっと金利を下げたいのに物理的に下げられないでいる。中立金利が低過ぎて金融政策が効きにくい状況を流動性の罠にある。 ー 円安は1年目は輸入物価が先に高くなるので家計にはマイナス。2年目以降は雇用が増えたり給料が上がりプラス。しかし、労働分配率と労働市場の流動性が低いせいで給与に還元されにくく、企業は現預金ばかり増やすような経営をしがちであるというのが日本の問題。 ー 新規の労働力が大量に入った時は、平均賃金は一旦下がるのが当然。経済政策の最大の目的は雇用の最大化。マクロ経済学的な視点で見れば、実際の雇用が増えている方が経済政策としては断然良い。 ー インフレ目標2%を達成するためには需要を増やし、GDPギャップを需要超過に持っていくような金融・財政政策を積極的に行うことが必要。特に日本の場合は、貯蓄超過により中立金利が大幅にマイナスに落ち込んでいて、中立金利以上に政策金利を下げることが難しい流動性の罠に陥っているので、金融政策だけでは立ち行かない。そのため、財政政策によって景気を引っ張り上げることが必要。 ー ハーバード大学のケネスロゴフはMMTは経済理論とすら呼べないと酷評し、FRB議長のジェロームパウエルもMMTを一旦の経済理論としている。MMTは第一義的には金融政策の有効性は低く、財政政策への依存度を高める必要があるとしている。つまり、財政政策主導で経済を安定させられると主張していると言うことがポイント。財政出動を押し進めるのは中立金利が下がりすぎていて、金融政策の効果が出にくい流動性の罠を抜け出すまで、と限定付けて考えているのに対して、MMTでは金利は自然に決まるものであり、財政政策主導で経済の安定は実現できるとしている。ここが最大の違い。景気が良いときに政府が大量の国債を発行すると、金利が上昇し、民間の資金需要が抑圧される。クラウディングアウトを招く。MMTは、クラウディングアウトが起きないと考えている。
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読みやすい本です。 すっかり高い日本から安い日本になってしまい、このまま大した対策もとらず、ただ手を拱いていたら日本の状況はもっともっと悪くなりえます。 はじめに 第1章 日本病ー低所得 低物価 低金利 低成長 第2章「低所得」ニッポン 第3章「低物価」ニッポン 第4章「低金利」...
読みやすい本です。 すっかり高い日本から安い日本になってしまい、このまま大した対策もとらず、ただ手を拱いていたら日本の状況はもっともっと悪くなりえます。 はじめに 第1章 日本病ー低所得 低物価 低金利 低成長 第2章「低所得」ニッポン 第3章「低物価」ニッポン 第4章「低金利」ニッポン 第5章「低成長」ニッポン 第6章 スクリューフレーションの脅威ー1億総貧困化 第7章 下り坂ニッポンを上り坂に変えには? おわりに
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一読で全てを理解することは出来ないが、何故給料と物価が安いままなのかがデータに基づいて解説されてたので、再読してでも理解したいと思った。 経済に関するニュースや日常の経済活動のロジックを読み解く力が付いたやうな気がする。
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何ヶ月か前に、ビジネス本で読むべき本、として上がっていたので、借りて読んでみた。 アベノミクス礼賛、黒田日銀の異次元緩和策礼賛、(消費税率増税のタイミングは最悪)というトーンでずっとマクロ経済について解説してした本。 どこかで聞いたような話が多い。発刊後一年以上経っているので...
何ヶ月か前に、ビジネス本で読むべき本、として上がっていたので、借りて読んでみた。 アベノミクス礼賛、黒田日銀の異次元緩和策礼賛、(消費税率増税のタイミングは最悪)というトーンでずっとマクロ経済について解説してした本。 どこかで聞いたような話が多い。発刊後一年以上経っているので、逆に本書の内容が世の中に浸透済みだということだろうか。
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以前、有名な学者の著書では、デフレの方がインフレより良いと書かれておりそんなもんかと思っていたが、デフレには悪いデフレしかないことを確認できた。政策当局があまりにもインフレを怖がりすぎたことから、財政政策を徹底できず、日本の失われた30年を招いたといえる。日本は格差が広がっている...
以前、有名な学者の著書では、デフレの方がインフレより良いと書かれておりそんなもんかと思っていたが、デフレには悪いデフレしかないことを確認できた。政策当局があまりにもインフレを怖がりすぎたことから、財政政策を徹底できず、日本の失われた30年を招いたといえる。日本は格差が広がっているのてはなく、全ての所得層が貧しくなっている。この点、マスコミの報道も問題だろう。 デフレの放置による貧困化が少子化を呼び込んでいるとすると、先の戦争で亡国を招いた戦前の政治家、軍部と、現在の政治家、日銀等は責任は同じと言って良いのでほないか。
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2023年25冊目。満足度★★★☆☆ 日本経済の現状について、広く一般の読者にとって、明快かつ簡潔に解説 個人的には「おさらい」の域を出ない内容であるが、特に経済に詳しくない人が薄い新書で「日本病」を理解できお勧め
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現在日本は、低成長・低賃金・低物価・低金利の「4低」状態にあり、ながらくここから抜け出せていない。このままでは日本はどんどん衰退の道を辿り、世界から買われるだけの安い国になってしまうだろう。 本書はこのような危機感を持ったエコノミストである著者が、それぞれの詳細の現状分析、その...
現在日本は、低成長・低賃金・低物価・低金利の「4低」状態にあり、ながらくここから抜け出せていない。このままでは日本はどんどん衰退の道を辿り、世界から買われるだけの安い国になってしまうだろう。 本書はこのような危機感を持ったエコノミストである著者が、それぞれの詳細の現状分析、その原因を明確にした上で脱出のための提言を述べる、という構成になっている。 非常にフェアな本だと思った。 現状分析はすべて公式にプレスされた最新のデータに基づいて行われており、納得感が高い。原因と対策には疑問符がつくところは数箇所あったが、概ね一般に受け入れられている内容であり、突飛なものではない。 裏返すと目新しい論ではないということだが、論点と課題が明確になっていて非常にわかりやすい。子細の説明は省くが、今後日本の回帰策として重要なのは「財政出動を増やすこと」と「雇用の流動性を高めること」の2つであると個人的に強く思う。 前者はそのままの意味で、安倍元首相、黒田日銀総裁によって行われた「アベノミクス」によって量的金融緩和が実施されたことで、日本のマネタリーベースは増加した。しかし政府による財政出動が足りていないために完全なデフレ脱却は達成されていない。 今後は継続した量的緩和とともに、財政出動により景気を刺激することが必要である。日銀新総裁の植田さんの経歴を見る限り、しばらくは量的緩和施策が維持されそうだが、今後の行先を注視したい。 後者も重要である。日本企業の賃金が欧米と比較して上がらないのは、日本が欧米に比べて労働者の流動性が低く、企業に対する賃上げのプレッシャーを与えられていないことが一因にある。 このためには日本の雇用法を見直して流動性を高める施策をとらなければならない。そして人材の適材適所への配置転換と個人のスキルアップを促し、生産性を高めることで賃上げが可能な環境を作っていくべきだ。 この2つの改革が遅々として進まないのは、ひとえに日本は保守的政治勢力と老人が力を握っているからに他ならない。 たとえばメディアは「日本の財政は危機的状況にある」とフェイクを喧伝することで、日本において財政出動は不可能かつ増税が仕方のないことであると思い込ませている。 彼らが日本の核心を妨げる癌であることは間違いないが、これらを無批判に受け入れる国民にも問題がある。馬鹿で無知故に、日本国民は政治家に「なめられて」いるのである。 日本人はもっと経済、金融、国際情勢について勉強しなければならない。思考停止でいつまでも安泰な生活を送ることができる時代はもうすでに終わったのだ。 日本人が賢くなり、政治家に圧力をかけることができてはじめて日本の民主主義は次のステージにいける。 本書はそのための基礎となる一冊である。
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日本の慢性的な低賃金や低成長について「病」という表現が面白かった。 ただ「病」という表現には「治せる可能性がある」ということを含んでいる。 著者である永濱さんは厳しい現実を捉えながらも悲観はしていないように感じた。 ダウンサイジングしていく日本の現状に合わせてひとりひとりご出来る...
日本の慢性的な低賃金や低成長について「病」という表現が面白かった。 ただ「病」という表現には「治せる可能性がある」ということを含んでいる。 著者である永濱さんは厳しい現実を捉えながらも悲観はしていないように感じた。 ダウンサイジングしていく日本の現状に合わせてひとりひとりご出来ることを考えさせられる一冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あまり頭に入ってこなかった。 日本病(日本化 ジャパフィニケーション) 低所得・低物価・低金利・低成長を指す。 この現象は2008リーマンショックの際に世界中で見られたが、欧米は大規模な量的金融緩和政策・大規模財政出動によって長期化をさけた。なぜ各国は長期化を避けられていたのか、それはバブル崩壊後からの日本病を研究してたからだ。各国が日本化を恐れたのはデフレの長期化による自殺者の増加、低出生率など、人口を含めて大きな影響があったから。日本はショック後慎重な態度を示したため異常な円高・株安を招いた。起業は拠点を海外に移し産業の空洞化を招き、バブル以降冷え込んだ地方経済を完全に疲弊させた。 1990年バブル崩壊後、日本は利上げを続けていたが、1991年7月に利下げに方向転換、0金利政策は9年後の1999年2月に行った。金利のを段階的に下げ長時間かかったせいもあり、デフレに転じることになる。アメリカではリーマン・コロナショック後3カ月で0金利までデフレを回避した。 バブル崩壊後の景気の低迷は、諸外国にとって反面教師にされていた。
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