事件から読みとく日本企業史 の商品レビュー
小野組破綻―曖昧だった営業の自由 日本郵船誕生―政争に巻き込まれた政商 足尾鉱毒事件の裏側―企業と地域社会 株主の異議申し立て―物言う株主 日糖事件―暗躍する「悪徳重役」 綿業総解合―市場の暴走 三菱・川崎争議―協調的労資関係の起源 東京電灯の経営破綻―株式会社亡国論の背景 経済...
小野組破綻―曖昧だった営業の自由 日本郵船誕生―政争に巻き込まれた政商 足尾鉱毒事件の裏側―企業と地域社会 株主の異議申し立て―物言う株主 日糖事件―暗躍する「悪徳重役」 綿業総解合―市場の暴走 三菱・川崎争議―協調的労資関係の起源 東京電灯の経営破綻―株式会社亡国論の背景 経済統制と企業活動―「営利目的」は必要か トヨタ争議―日本的経営・協調的労使関係の源流 三池争議と労働組合―協調的労使関係への最終局面 住友金属事件―行政指導と企業 公害と企業の社会的責任―長く放置された被害者 IBMスパイ事件と東芝事件―対外貿易摩擦と日本企業 投機的利潤追求と金融システム―住専問題を生んだ狂乱 山一證券の自主廃業―甘い期待が招いた失敗
Posted by
戦後の話はどこかしらで見聞きしている事件が中心だが、明治時代の話は意外な点が多かった。 江戸時代からの知恵として、政治に振り回されるリスクへ備えるべく、暖簾分けでリスク隔離を進めていた、という整理は新鮮だった。 1921年の三菱•川崎争議の章を読むと、ロシア革命後の各国での労働...
戦後の話はどこかしらで見聞きしている事件が中心だが、明治時代の話は意外な点が多かった。 江戸時代からの知恵として、政治に振り回されるリスクへ備えるべく、暖簾分けでリスク隔離を進めていた、という整理は新鮮だった。 1921年の三菱•川崎争議の章を読むと、ロシア革命後の各国での労働者懐柔努力がよく分かる。赤化の可能性が客観的にどの程度あったのか分からないが、少なくとも当時リアルタイムで生きていた人にとっては、将来の不安定さ、は今の比ではなかったろうと思う。
Posted by
- 1