桃太郎は嫁探しに行ったのか? の商品レビュー
「桃太郎」のストーリーについてこんなに深く考えたことなかった!確かに、何のために鬼を倒しに行ったのかわからない。 全国で話の型が違うことに驚いた。西日本の何もしないだらけた桃太郎は知らなかったな…。 時代によって物語の展開が変わっているとは知らなかった。令和の今、私が知らない桃太...
「桃太郎」のストーリーについてこんなに深く考えたことなかった!確かに、何のために鬼を倒しに行ったのかわからない。 全国で話の型が違うことに驚いた。西日本の何もしないだらけた桃太郎は知らなかったな…。 時代によって物語の展開が変わっているとは知らなかった。令和の今、私が知らない桃太郎のストーリーになっているのか…? あと、発祥の地がたくさんあることも初めて知った。町を盛り上げるために、昔話を使うのは昔からあったんだな。
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正直、読んでいてどうでもよくなるくらいの調査と考察(^◇^;) それだけたくさん読み込み、考え、まとめてあるのがスゴイ。 そしてこうして本になってる。 立派な国文学。
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すごい中学生がいるんですね!驚きました。 ひとつひとつ文章も全体の構成も、知らずに読んだら大人の研究者が一般人向けに書いたと思うことでしょう。 たまたま図書館で見かけてよみましたが、前著も読んでみたいと思います。 博士ちゃんの番組も見たかったです。残念! これからどんな大人にな...
すごい中学生がいるんですね!驚きました。 ひとつひとつ文章も全体の構成も、知らずに読んだら大人の研究者が一般人向けに書いたと思うことでしょう。 たまたま図書館で見かけてよみましたが、前著も読んでみたいと思います。 博士ちゃんの番組も見たかったです。残念! これからどんな大人になるのかとても楽しみです。
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桃太郎の調べ学習第二弾では大成長中の倉持よつばを知ることになりました。タイトルにある桃太郎の嫁取り話は聞いたことないし、興味も無かったので、黙々と「調べ学習」を見届ける感じで読み進めましたが、巨人柳田國男が現れるところから俄然展開がスリリングになります。桃太郎伝説は大陸から伝来し...
桃太郎の調べ学習第二弾では大成長中の倉持よつばを知ることになりました。タイトルにある桃太郎の嫁取り話は聞いたことないし、興味も無かったので、黙々と「調べ学習」を見届ける感じで読み進めましたが、巨人柳田國男が現れるところから俄然展開がスリリングになります。桃太郎伝説は大陸から伝来したものらしい。昔話の構造には主人公の通過儀礼があり、ハッピーエンドでおわるのがパターンだそうで、調べてみないとわかりませんねぇ。そこから桃太郎伝説を復元すると求婚譚になるではありませんか。現状の確認⇒分析⇒仮説⇒検証といつのまにかロジカルシンキングを身につけたよつばさんは、フィールドワークも欠かしません。この先が楽しみな若人です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
kuma0504さんの大絶賛レビューで気になって図書館にあったのでお取り寄せ。 これはすごい!大人顔負けの専門書レベルの桃太郎研究です。 全国の昔話桃太郎の読み比べで、桃太郎の生まれ方、桃太郎の人物像、鬼ヶ島へ行く理由、鬼から取り返した宝物、桃太郎昔話について資料編をまとめたとのこと。 桃は邪気を祓い不老長寿の薬効があるとされていた、箱や果物など空洞があるものには神霊が宿るとされたらしい。怠けて寝てばかりの桃太郎がいたとは。鬼退治型だけでなく、山行き型など255もの型があるらしい。あまりネタバレはこれくらいにしますが、考察が素晴らしい。こんなにも多くの参考引用文献を読み解く圧巻の洞察力に今後もどのようなご活躍されるか楽しみです。
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私の「2020年ノンフィクションBest3」に選ばれた(←迷惑?)倉持よつばさんの『桃太郎は盗人なのか?』(文部科学大臣賞)から2年、いつの間にかよつばさんは小学校5年生から中学二年生(本書仕上げ時)になり、またもや中学生の部、文部科学大臣賞を獲りました。よその子の成長は速いです...
私の「2020年ノンフィクションBest3」に選ばれた(←迷惑?)倉持よつばさんの『桃太郎は盗人なのか?』(文部科学大臣賞)から2年、いつの間にかよつばさんは小学校5年生から中学二年生(本書仕上げ時)になり、またもや中学生の部、文部科学大臣賞を獲りました。よその子の成長は速いですね。 同じ桃太郎を冠したテーマですが、単なるバージョンアップじゃ賞は獲れません。完全に大人顔負けの学術論文になっています。尚且つ前回と比べて、出版されている桃太郎話を読むことからではなく、学者の論文を「玄人が納得行く形で」引用して、更に大人が全然かないっこない「若者目線から」一目瞭然かつ鋭い「桃太郎が生まれた背景」を展開させているのです。 論文となると、前回のように調査(資料集め)→仮説→調査→仮説→結論、では成り立ちません。 調査→仮説→調査→分析→仮説→調査→仮説→検証→結論、と少し複雑な展開をとることが多いのです。本書はその経過が余すことなく展開されています。よつばさんは、コロナ禍の大変な条件の中、2年かけてやり抜きました。 本人も残念がっていますが、先ずは絵本の前段階である全国の「採取された」昔話を徹底的に集めています。その資料編は本書にはページ数の関係で載っていません。でもコレがあるからこそ、現代最高峰の学者たちが、よつばさんの取材に誠実に応じているのです。前回は壁新聞風にまとめられていたのですが、今回は全てパソコンで、発表はパワーポイントを使ってやったそう。(←す、凄い。私パワーポイント使えません) 確かに、結論は既刊書と大きな違いはなかったかもしれません。けれども、大人の本は全国都道府県白地図をテーマごとに5つも載せてくれるでしょうか?桃太郎話を独自の分類で数ページにわたる表で、一目でわかるように分類してくれたでしょうか?読んでませんが、たいていの大人の本は、ちょっと例を出しただけで、「抽象的に」分析して、結論を書くことが多いように思えます。よつばさんのように、材料を全て曝け出したりはしない。よつばさんは、しかも全面色分けしていて、本も全面カラーで、ものすごくわかりやすく分類されています。よって、読んでいる私たちにもさまざまな気づきをもたらしてくれるのです。 我が岡山県の採取例が非常に多いのですが、私はコレは二つの要因があると思いました。 1つは、吉備津彦尊の温羅退治伝説が、桃太郎の鬼退治に置き換えられて広まったこと。よって桃太郎話を覚えているお年寄りが非常に多い。 1つは、岡山県には日本民話の会会長である立石憲利さんという、昔話採取の「巨人」が現存していること(著書だけでも40冊以上ある)。 岡山県の桃太郎は、そもそも鬼退治に行かない桃太郎(「山行き」型)が多い。北陸に多い「力太郎」型(三年寝太郎的)も案外ある。おやおや、桃太郎発祥の地最有力候補だと思っていたのに、なんか違う。 全国の桃太郎も、さまざまな形の桃太郎が出ていて、なんか昔の庶民の「こんな子どもがいたらいいな」等の「庶民の願望」がお話になった。ここでは言及しないが、ホントさまざまな桃太郎がいる。 来年は高校生のよつばさん。 このままスクスク育って欲しい。
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