教養としてのコンピューターサイエンス講義 第2版 の商品レビュー
ハードウェアからプログラミング、データやセキュリティ、ネットワークまで、歴史や中身の解説まで、平易な言葉で体系的に整理されたコンピューターの教科書。ここまで纏めらた本も中々無いだろうという位、網羅的で非常に価値ある内容だと思うが、反面、人によっては冗長で不要な部分もあるだろうから...
ハードウェアからプログラミング、データやセキュリティ、ネットワークまで、歴史や中身の解説まで、平易な言葉で体系的に整理されたコンピューターの教科書。ここまで纏めらた本も中々無いだろうという位、網羅的で非常に価値ある内容だと思うが、反面、人によっては冗長で不要な部分もあるだろうから、一ページ目から丁寧に読むのではなく、必要な部分だけ目を通しても良いのだろう。 下記はメモ書き。私の関心の散漫さのせいで、繋がりが分かりにくいが、幅の広さは伝わるかなと思う。 ー プロセッサーによっては、電力消費を抑えるために処理速度を犠牲にするやり方を採用している。バッテリーから電力を得ているか否かによって、動的に速度調整が行われることさえある。早いコアと遅いコアを複数備えて異なるタスクに割り合っているプロセッサーもある。 ー 検索エンジン、オンラインショッピング、ソーシャルネットワーク、いわゆるクラウドコンピューティングなどの大規模ウェブサービスは、すべて分散コンピューティングシステムであり、何千ものコンピューターが連携して、多数のユーザに結果を素早く提供する。 ー 兵器などの軍事システムは、世界の金融システムと同じように、完全にコンピューターに依存しています。サイバー戦やスパイ活動は現実にある脅成です。2010年に発生したStuxnet (スタックスネット)ワームは、イランのウラン濃縮用遠心分離器を破壊しました。2015年12月にウクライナで発生した大規模停電は、ロシア由来のマルウェアが原因でしたが、ロシア政府は関与を否定しています。その2年後、Petya (ペトヤ)という名のランサムウェアを使った2回目の攻撃が、ウクライナの様々なサービスを妨害しました。2017年に発生したWannaCry (ワナクライ)と呼ばれるランサムウェア攻撃では世界中で数十億ドルの損害が引き起こされましたが、これについて米国政府は北朝鮮が責任を負っていると正式に非難しています。2020年7月には、ロシアのサイバースパイ集団が、Covid-19 ワクチン候補に関する情報を盗み出そうとしたとして、複数の国から非難されました。 ー GIF は256色しかサポートしていませんが、PNGは最低でも1600万色に対応しています。どちらも写真画像向けではありません。これらの技術は、すべてロスレス圧縮を行います。この圧縮では情報が失われないため、圧縮を解除するとオリジナルの情報が正確に復元されます。直観に反するように思えるかもしれませんが、元の入力を正確に再現する必要がない場合もあります、つまり近似バージョンで十分な場合です。そうした状況下では、ロッシー(非可逆)圧縮技術を使うことでさらに良い圧縮を行えます。ロッシー圧縮は、人間が見たり聞いたりするコンテンツに最もよく使用されます。デジタルカメラの画像を圧縮する場合を考えてみてください。人間の目は、互いに似通った色を区別できないため、入力の正確な値を保持する必要はありません。もっと少ない色で十分ですい少ないビットでエンコードできます。 ー WhatsApp がFacebook:(現Meta)の製品であり、iMessageがAppleの製品であるのに対して、Signal はオープンソースのソフトウエアです。エドワード・スノーデンは、安全な通に適したシステムとして Signalを推奨し、自らも使用しています。多くの人が利用しているZoom 社のビデオ会議システムは、256ビット AESによる会議のエンドツーエンド暗号化を謳っています。しかし、2020年に米国連邦取引委員会(FTC)が提出した訴状では、実際には Zoomが暗号鍵を手元に保持し、AES-128暗号しか使用しておらず、Safari ブラウザーのセキュリティ機構をバイパスするソフトウェアを密かにインストールしていたと主張されています。
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内容は体系的かつ非常にわかりやすい 資格取得のための勉強よりも、実態がわかりやすかった ただし、技術的な説明において図が少ないため、別途画像検索を併用した方が、わかりが良い
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図書館で借りた。 タイトル通り、コンピュータサイエンスを広く学べる本で、その広さは一般向け・教養としての学びが得られる。著者はC言語のカーニハン&リッチーで知られる、カーニハン先生だ。さらには坂村健先生の解説付きだ。名著と呼ばれるだけある格式高い本と感じる。 教養と付いて...
図書館で借りた。 タイトル通り、コンピュータサイエンスを広く学べる本で、その広さは一般向け・教養としての学びが得られる。著者はC言語のカーニハン&リッチーで知られる、カーニハン先生だ。さらには坂村健先生の解説付きだ。名著と呼ばれるだけある格式高い本と感じる。 教養と付いて一般向けではあるものの、箇条書きなどの形式は無く、写真や絵図も少なめなので、コンピュータサイエンスも本当に初めてでかつ読書も苦手な方はハードル高いかもしれないとは思った。最低限の国語力が必要だ。 しかしながら、最新であること、またコンピュータサイエンスの幅広さを1冊にしたのは見事と感じた。私はコンピュータサイエンスで修士まで行った、一応"専門家"の一人であるが、WWWの記載、検索エンジンや広告のあたりなど、一般知識に繋がる流れは「おぉ、ここにこれを挟むのか!」と唸った。 もちろん星5つ。非常にオススメだ!
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コンピュータサイエンスの入り口を幅広く初学者向けに解説されている。しかし、易しく理解できる分野だけではない。 この本で学習できることは多い、有益。これだけ体系的に解説されているのはすばらしい。
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第0章 はじめに 第1部 ハードウエア 第1章 コンピューターとは何だろう 第2章 ビット、バイト、そして情報の表現 第3章 プロセッサーの内部 ハードウェアのまとめ 第2部 ソフトウェア 第4章 アルゴリズム 第5章 プログラミングとプログラミング言語 第6章 ソフトウェア...
第0章 はじめに 第1部 ハードウエア 第1章 コンピューターとは何だろう 第2章 ビット、バイト、そして情報の表現 第3章 プロセッサーの内部 ハードウェアのまとめ 第2部 ソフトウェア 第4章 アルゴリズム 第5章 プログラミングとプログラミング言語 第6章 ソフトウェアシステム 第7章 プログラミングを学ぶ ソフトウェアのまとめ 第3部 コミュニケーション 第8章 ネットワーク 第9章 インターネット 第10章 ワールド・ワイド・ウェブ 第4部 データ 第11章 データと情報 第12章 人工知能と機械学習 第13章 プライバシーとセキュリティ 第14章 次に来るものは? 原書注釈 用語集 謝辞 解説 坂村 健
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