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青春とシリアルキラー の商品レビュー

3.6

9件のお客様レビュー

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2022/12/20

私小説的な物語。40歳を目前にして人生に悩み、大量殺人を引き起こそうとした犯人に共感する主人公。人生に倦んでいるものの、しかし彼の人生はさほど不幸とも思えないのですが。そういう問題だけではないのですよね。10代の特権のようにされる「青春」と世間に不満を抱えた「シリアルキラー」がい...

私小説的な物語。40歳を目前にして人生に悩み、大量殺人を引き起こそうとした犯人に共感する主人公。人生に倦んでいるものの、しかし彼の人生はさほど不幸とも思えないのですが。そういう問題だけではないのですよね。10代の特権のようにされる「青春」と世間に不満を抱えた「シリアルキラー」がいったいどのように繋がるのか。いろいろ考えさせられる作品です。 殺人も自殺も結局のところ破滅願望なのだけれど。じゃあそんな破滅願望を抱えた人たちがどれほどに不幸なのかというと……そうでもないんだよねえ。人の幸せは他人に測れるものではないけれど、不幸でなくてもなんとなくそういう感情が訪れることがある、というのは分かる気がします。主人公の考えも、わからないではない。なので励まされるような気はしました。「死ぬなよ」。作者が言いたいことはこれに尽きるのかな。

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2022/09/26
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自殺願望のある作家の日々。 妻はバリバリ働いて生活を支えてくれる。 家事や娘の世話をしながらの家族との生活。 自分の書いている小説と、かつての事件を追った話。 楽器は弾けないけれど青春を取り戻すために始めたバンド。 ふと感じる不安と、自殺願望。 私小説風、なのか。わからん。

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2022/08/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『正直に言います!なんだかわからないうちに終わった…』 【青春】と【シリアルキラー】がどう繋がるのか、期待して読み始めた。が、しくじった人生に気付いた30代小説家のエッセイ風小説?で、掴みどころなく読了!これぞ青春!???

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2022/08/08

最初ヘラヘラした気持ちで読んでいたけれども 徐々に、主人公の拗れっぷりに自分が重なり共感しまくりで中盤には正座して読んでいた(心の中で) 「26ウイルスで幸せになってもいいんだよ」の章ではまさに私が感じながらも上手く言語化出来なかった事を言ってくれていて、「そう!それ!」と叫んで...

最初ヘラヘラした気持ちで読んでいたけれども 徐々に、主人公の拗れっぷりに自分が重なり共感しまくりで中盤には正座して読んでいた(心の中で) 「26ウイルスで幸せになってもいいんだよ」の章ではまさに私が感じながらも上手く言語化出来なかった事を言ってくれていて、「そう!それ!」と叫んでしまった(心の中で)

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2022/07/30

コロナ禍の今だから感じること、作者からのメッセージのようなものが込められていますね。 言いたいことはなんとなく分かるけれど、小説として読むには物足りず、エッセイのようにストレートに作者の生活や考えが伝わってくる感じでもなく… よく分からないまま終わった感じもありました。

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2022/07/16

コロナ禍な今、そして何が起こるか分からない不確実な現代だからこそ響いてくるメッセージを感じました。自殺と他殺の境界線、そして自分にとっての幸せとは。エッセイの様な形式をとられている小説ですが、実際のこととして考えさせられる一冊でした。 読後にぼくも言いたくなりました、「みんな死ぬ...

コロナ禍な今、そして何が起こるか分からない不確実な現代だからこそ響いてくるメッセージを感じました。自殺と他殺の境界線、そして自分にとっての幸せとは。エッセイの様な形式をとられている小説ですが、実際のこととして考えさせられる一冊でした。 読後にぼくも言いたくなりました、「みんな死ぬなよ」

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2022/06/30

結婚、子供、持ち家、全部持っている人が幸せなんですか? こじらせているという言葉で片付けていいの? 幸せってなに?人によって違わない? 日本において世間一般で幸せと言われる状況であるなかで、作者は戸惑い、焦り、行動に移すが… 答えなんて人それぞれ、だから明確に「これ!」というもの...

結婚、子供、持ち家、全部持っている人が幸せなんですか? こじらせているという言葉で片付けていいの? 幸せってなに?人によって違わない? 日本において世間一般で幸せと言われる状況であるなかで、作者は戸惑い、焦り、行動に移すが… 答えなんて人それぞれ、だから明確に「これ!」というものがないので人は惑うのだ。 30代後半から40代の小説家がこのモヤモヤをどう捉え、解決しようとする話。さて、答えは?

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2022/06/06

読み始めてから暫くは、「しゃらくせぇタイプの小説か?」「失敗だったか?」と思っていたが『シリアルキラーとしての新型ウイルス』辺りからグングン引き込まれ、『ウイルスで幸せになってもいいんだよ』では高揚感さえ覚えた。 アホみたいなライブシーンも、何故だか引き込まれたし、不覚にも少し...

読み始めてから暫くは、「しゃらくせぇタイプの小説か?」「失敗だったか?」と思っていたが『シリアルキラーとしての新型ウイルス』辺りからグングン引き込まれ、『ウイルスで幸せになってもいいんだよ』では高揚感さえ覚えた。 アホみたいなライブシーンも、何故だか引き込まれたし、不覚にも少し胸が熱くなった。 「シリアルキラーおじさんは魅力ゼロ」他、なかなかに名言の多い小説だった。

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2022/06/03
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※このレビューにはネタバレを含みます

青春?シリアルキラー?強烈なタイトルと帯にある中年男性は生きにくい。どうすれば救われるのか?が気になって手に取った。読み進めていくうちに、文中でも出てくるエッセイが好評だという感想の通り、まんまと同じような感覚になっていた。エッセイなら「自殺したい」という絶叫を心配してもらえない悲しみはその通りだなと思うし、ウィルスの勢いが弱まり「いつもの日常」をつらいと思う人もいるだろうという件もなるほどそうかと思う。バンドのオリジナル曲の歌詞には笑ったし、「終わらない思春期が人生のテーマ」を笑い飛ばせない人が多くいるという事実が笑えない、とかユーモアもシリアスも一緒くたがまさしく日常のようにも感じた。最後に笑ってくれる奥様といつも見送ってくれる老猫にホッコリもさせられて、また次回作でお会いしたくなった。

Posted byブクログ