「学びほぐし」が会社を再生する の商品レビュー
じつはわたしも約5年前に筆者のファンドが投資する企業に在籍しており、件のファシリテーションを経験していたので、言葉や活動を懐かしみながら一気読み。 H社のケースが中心となっていて、彼らの心情と当時のわたしもまったく同じもので、「果たしてこんなことが意味にあるのか?売上や利益にど...
じつはわたしも約5年前に筆者のファンドが投資する企業に在籍しており、件のファシリテーションを経験していたので、言葉や活動を懐かしみながら一気読み。 H社のケースが中心となっていて、彼らの心情と当時のわたしもまったく同じもので、「果たしてこんなことが意味にあるのか?売上や利益にどう貢献するのか?」とものすごく懐疑的に取り組んでいたことを思い出す。 しかし、筆者が述べられているとおり、繰り返し継続的に行うことで、社内での交流も深まり、ちょっとした業務の相談やアイディア出しがしやすくなることで、"打ち手"の数が多くなってことは体感としてある。これまで「思考の枠」のせいでアクションできなかったものが、「まずはやってみよう」みたいな意識になれることはとても価値のある活動なのだと思う。よくいわれる「意識が変われば行動が変わる、行動が変われば結果が変わる」みたいなものだろうか。 しかしながら、このファシリテーションと売上・利益への相関があるかということを確認できぬままEXITとなってしまった。 筆者がつぎの著書を出すのだとしたら、つぎに期待するのは、その人材のベーススキルとファシリテーションの結果の相関関係について、踏み込んだ内容である。 またいつの日か、筆者やその社員たちと会えることを期待しています。
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第1章 企業はどのように再生するのか (1)本書の位置づけと特徴 (2)問題意識としての「アンチ・ビジネス本」 (3)筆者の立場と留意点 (4)本書の構成 第2章 「事業再生ファンド」とは何か (1)企業のライフサイクルとエクイティ・ファンドの役割 (2)事業...
第1章 企業はどのように再生するのか (1)本書の位置づけと特徴 (2)問題意識としての「アンチ・ビジネス本」 (3)筆者の立場と留意点 (4)本書の構成 第2章 「事業再生ファンド」とは何か (1)企業のライフサイクルとエクイティ・ファンドの役割 (2)事業再生ファンドの特徴 (3)不良債権(債権投資)ファンドとの違い (4)エクイティ・ファンドの今後 第3章 H社の物語①「学びほぐし」――身体化した企業文化を捨てられるか (1)その日――初顔合わせ (2)何を「学びほぐす」のか――「ファシリテーション」の意図と「思考の枠」 (3)新社長の悩み――「首を括らにゃならんかと思っていた」 (4)「不安」の正体を見極める――「漠然とした不安」vs.「健全な危機感」 (5)新たな分断――「対話」ができない (6)混乱――従来通りに行動してしまう、身体知化した「思考の枠」 (7)葛藤――「暗黙知」を超えて (8)参加者の達成感と残される本質的課題 第4章 H社の物語②「創造」――イノベーションへの挑戦 (1)「アジェンダ」の設定――「プロセス」と「プロトタイピング」 (2)停滞――絶望の絶壁 (3)「コロナ」襲来――「想定外」と「即興力」 (4)顧客との協働による「創造」――「自律的拡張」の展開 (5)「成果」に結びつける困難さ (6)生産体制の制約と経営資源の不足 (7)「小さな成功体験」を積み上げる (8)第3フェーズから第4フェーズへ (9)挑戦は続く 第5章 考察――「H社の物語」に普遍性はあるのか? (1)H社は変わったのか?――「主観」と「客観」の狭間で (2)「場」の重要性――何をどのように「学びほぐす」のか (3)「関係の質」の重要性――イノベーションを生みだすものは何か (4)筆者の問題意識の検証――H社の事例からの考察 「あとがき」に代えて――H社のその後
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