さっきまでは薔薇だったぼく の商品レビュー
今の時代、詩って読むのかなと思ったこともあった。今の時代だから、ことばやおもいをあたまのなかから出すことが大事なんだと思う。
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キスってつまんないな。 っていう一文がおもしろかった。ボキャブラリー展覧会みたいな詩をつくることもできるはずなのに、語彙がかなり絞られている。それはずっと感じてきたことだけど、今回特に感じた。それでいてこんなにたくさんの新しい詩が読めるって不思議だ。なんでこんなにおもしろいんだろ...
キスってつまんないな。 っていう一文がおもしろかった。ボキャブラリー展覧会みたいな詩をつくることもできるはずなのに、語彙がかなり絞られている。それはずっと感じてきたことだけど、今回特に感じた。それでいてこんなにたくさんの新しい詩が読めるって不思議だ。なんでこんなにおもしろいんだろう。
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今回の最果タヒさんの作品は、へそ曲がりの作品ばっかりだと思ってしまいました。 絶望の詩と思われる詩もありました。 どこか、褒められるところを見つけようとして読んでいたのですが、何でこんなに冷たい詩ばかりなんだろう。 何でこんなに淋しい詩ばかりなんだろう。 今までも、甘く優しい詩は...
今回の最果タヒさんの作品は、へそ曲がりの作品ばっかりだと思ってしまいました。 絶望の詩と思われる詩もありました。 どこか、褒められるところを見つけようとして読んでいたのですが、何でこんなに冷たい詩ばかりなんだろう。 何でこんなに淋しい詩ばかりなんだろう。 今までも、甘く優しい詩はなかったけれど、今回のはひねくれすぎていると思いました。 私はレビューにあまり悪辣なことは書かないようにしていますが、少し怒っています。 こういうものを読みたい訳では全然ないんです。 例として、「春の薔薇」は詩としての完成度はとても高くて美しいと思いますが、とても淋しい詩だと思います。 「春の薔薇」はストーリー性があってカタルシスのようなものも感じられ救いがあり、これだけ読むと「素敵!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、全然、救われない絶望しかない詩も他にたくさんあります。あえて、この詩を取り上げたのは、私からの恩赦のようなものと思ってください。 「春の薔薇」 ぼくの体をあげるよ、と冬の中で呟いたら春になっていた、 ぼくの命の代わりに春が芽吹いて、 まるで今から死ななくちゃいけないみたいないい天気。 あなたが、あなたとして、 誰かと恋をしているのを、絵にして部屋に飾りたい。 それ以上何もいらないと本気で思っている、 悲しみや寂しさがある人間を綺麗だという人たちが滅んだ後で、 ぼくは唯一咲いた薔薇の花になる。 誰にも、捧げない。誰も、ぼくを捧げない。 ぼくはあなたが好きだった。 あとがきで、御自分のお気持ちを最果タヒさんは述べられていらっしゃいますが、あとがきではなく作品だけでわかるように書いて欲しいと思えました。 私はもっとあたたかみのある詩のほうが好きです。 このような作品では、人は救われないと思います。
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